BOSSのフラッグシップマルチプロセッサー[GT-1000]
TRIXの佐々木秀尚さんをはじめ、D_DriveのSeijiさん&Yukiさん&Toshiさん、日本を代表するトップ・ギタリストである佐橋佳幸さんなど、第一線で活躍されているアーティストのライブやレコーディングで使われています。
かくいう自分も普段からGT-1000を制作やライブで使用しています。
今回はGT-1000を使っていて発見したトリビアをご紹介したいと思います!
ツマミの値を一気に変える
ディレイタイムや歪みペダルのゲイン量を大きく変えたい時にツマミをいちいち何回も回していませんか?
じつはボタンを押し込んだ状態で回せば、大きい値で変更できちゃうんです!

1クリックで10程数値が動く(通常は1)
これを使えばアナログ機器のように大雑把なツマミ操作ができるので、音作りやモデリングアンプやエフェクトの挙動を知りたいときに非常に便利です。
GT-1000のワウをスイッチレス化
GT-1000のワウをON/OFFするには通常EXPペダルを踏み込むか、コントロールボタンにワウのON/OFFをアサインして切り替えます。
しかしこのやり方だと曲中で一瞬だけワウを使いたいというときには少々不便です……。
ですが設定を工夫すれば、Morleyのワウのようなスイッチレスワウにしちゃうことができるんです!
このやり方は本体だけでも設定はできますが、かなり複雑になってしまうのでBOSSからリリースされてるTone Studio for GT-1000というアプリケーションを使って説明する動画を作成したのでこちらをご覧ください。
Tone Studio for GT-1000のダウンロードはこちらから↓
[Win] BOSS TONE STUDIO for GT-1000 Ver.3.20.1 for Windows
[Mac] BOSS TONE STUDIO for GT-1000 Ver.3.20.1 for macOS / OS X
[感度設定のワンポイント]
“ACT RANGE Hi”という値を変更することでワウのかかるタイミングが調整できるのですが、小さくすれば踏み込んでからONになるまでのあそびが小さくなり、反対に大きくすればONになるまでのあそびが大きくなります。
MorleyのMAVERICKなどは踏み込んでからONになるまでに若干のあそびがあるので、実機の操作感により近づけたい場合はここを調整すると良いです!
ちなみにこのやり方はワウ以外にも応用すればいろんなエフェクトで活用できるので、色々と面白いことができるかもしれませんね。ぜひとも試してみてください!
※この設定をするとパッチ内ではEXPペダルをボリュームペダルとして使用することはできないのでご注意ください!
(別途外付けのEXPペダルを用意すればこの問題は解決できます)
ボリュームペダルが0の時に自動でチューナーを起動させる
ライブなどでMC中にチューニングする時、ボリュームペダルをゼロにしてからチューナー起動させる場合、2段階の手順を踏みますが、実はGT-1000ではこれを一回の動作にまとめることができます。
こちらもアプリを使って設定した方が簡単なので動画でご紹介します。
この設定はライブの時以外にも日常の練習やレコーディング時など、こまめにチューナーを使いたい時にすぐアクセスできるのが非常に便利です!
ただ、ボリュームペダルを演奏中に頻繁に使われる方はペダルを戻した時に不意にチューナーが起動してしまうことがあるので、ご注意を!
Paul Gilbertのフランジャーサウンドを再現
昔IbanezからPaul Gilbertのシグネイチャーフランジャーペダルが発売されていたのはご存じですか?
このフランジャーの最大の特徴はADAのFlangerのツマミを回し切った時に出る飛び道具的なジェットサウンドをスイッチひとつで出せることです。
一時期Paulのソロ作品やMR.BIGのライブなどで聴くことができました。
自分も高校生のときに持っていました。お年玉貯めて買った記憶が懐かしい……。
ですがこのペダルは残念ながら現在では生産終了してしまい、中古でしか購入することができません……。
でもこのペダルのようなジェットサウンド、じつはGT-1000で出せちゃうんです!
こちらは上級者向け!設定方法が少々複雑ですがチャレンジしてみてください!
じつは自分のバンド“Tokyoite”の「愛しの屑へ」という曲の間奏部分最後にGT-1000で作ったPaul風フランジャーサウンドが入っています!
曲中で使えばかなりインパクトを与えること間違いなし!
アンプや歪みの種類を変えるとまた違ったジェットサウンドが楽しめるのでぜひとも色々試してみてください!
アンプシミュレーターに隠された機能
GT-1000には様々なアンプモデリングが収録されています。
その中にMatchlessのDC-30のモデリングがあるのですが、Presenceのツマミをあげていくと・・・

↑Presenceが0の時

↑Presenceが100の時
なんと上げていくにつれて超高音域が減衰していくのです!
普通は数値を上げてくにつれてブーストされるのですが、これは違います。
これは私の仮説なのですが、DC-30にはCutというつまみがあってそれをあげると、高音域が減衰するようになっています。このPresenceツマミの挙動は恐らくそれを再現しているものと思われます。(だとしたらメチャ凄いです……)
これ以外にもまだまだ隠された機能があるかもしれないので、ぜひ皆さんもGT-1000を触って確かめてみてください!
ここまでお読みいただきありがとうございました!
GT-1000のトリビアはいかがだったでしょうか?
楽しんでいただけたら嬉しいです!
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