バンド練習、楽器のレッスン、環境音、会議での音声収録などさまざまなシーンで活躍するハンディレコーダー。実際に使ってみた感想をもとに、ハンディレコーダーの選び方、人気商品をランキング形式でご紹介します。
■ ハンディレコーダーとは?

ハンディレコーダーは、携帯して身の回りの音声を収録する機器です。携帯性という点では、スマホでも音声の録音は可能ですが、もっと高音質で録音したい、編集機能、パソコンに接続してオーディオインターフェイスとして使用可能という機能面のメリットがあります。
■ 用途
- 楽器の自宅練習
- 楽器のレッスン
- 語学の学習
- 会議、講演会
- ボイスメモ
- ライブ、コンサート
- 自然の音、環境音、鉄道、車、動物の鳴き声
- ASMR
■ 使う目的
人間の記憶力には限界がある

いくら記憶力に自信がある人でも、3年前のあの瞬間に何を言っていたか、どんな演奏だったか、などを全て記憶することは不可能です。そんな時にハンディレコーダーで録音しておけば、当時の記憶と同時に、自分が感じた感情までよみがえってくるかもしれません。
スマホより高音質で録音したい

ちょっとした録音ならスマホは便利ですが、もっと高音質で録りたい、録っておけば良かったと後悔することもあると思います。写真でも、スマホではなくコンデジや一眼レフを使う人がいるように、大切な瞬間を、できるだけ良い音質で収録しておきたいものです。
■ 選び方のポイント
音質
レコーディングで最も重要なのは「音の入り口」なので、マイクにはお金をかけるべきだ、などとよく言われています。マイクの性能、できるだけノイズが無い状態で、何ビット、サンプルレート何Hzで録音するか、が重要です。ここを妥協してしまうと、後から補正やエフェクトをかけたり、ミックスやマスタリングをいくら頑張っても、元々無い音を取り戻すことはできません。リニアPCM録音(非圧縮)対応で、24Bit/96kHzなどできるだけ高解像度で録音できるレコーダーを選びましょう。
機能
録音以外にも、機種によってさまざまな付加機能が搭載されています。Bluetooth接続、Wi-Fi、シーン別自動音量調整、USBオーディオインターフェイス機能、ノイズキャンセリング、など、自分にとって何が必要かを考え、メーカーサイトの取扱説明書を見ておくなど、事前にチェックしておくと良いでしょう。
デザイン
携帯性、大きさ、形などのデザインも大事なポイントです。バッグに入れて持ち運んで屋外で録音したり、人目に触れることも多く、長く使うものなので、「見た目」も重要ではないでしょうか。いつも持ち歩いていると愛着もわいてきます。お気に入りのレコーダーが見つかれば、何年も使い続けることになるでしょう。
第1位ZOOM ( ズーム ) / H1n ハンディレコーダー
持っていることを感じさせないくらい軽く、コンパクトなうえ、高音質録音ができるレコーダー。とにかく色々な場所に持ち運んで手軽に録音したい、という方におすすめです。一番使う録音ボタンや入力ボリュームノブが操作しやすい位置にあるため、説明書を見なくてもストレスなく瞬時に録音可能です。さらに、こんなに小さいにもかかわらず、USBオーディオインターフェイス機能も搭載しています。パソコンに接続してWEB会議ソフトZOOMのUSBマイクとして使用したり、オーディオインターフェイスとしてDAWソフトでの録音/編集、カードリーダーとして使うことも可能。コストパフォーマンスの高さが人気の秘密です。
第2位TASCAM ( タスカム ) / DR-05X ハンディレコーダー
2イン/2アウトのUSBオーディオインターフェイス機能搭載のレコーダー。A-B方式の無指向性ステレオマイクにより広がりのあるステレオ録音ができるため、コンサート/楽器演奏だけでなく、自然音、鉄道環境音、ASMR収録にも最適です。また、パソコンやiOSデバイスに接続して、ライブ配信、ポッドキャスト、テレワークなど、USBマイクのように使うこともできます。サイズ感は大き過ぎず小さ過ぎず、音質/機能/価格のバランスも良く、初めてハンディレコーダーを購入される方にもおすすめです。
第3位ZOOM ( ズーム ) / H4nPro Black ハンディレコーダー
スタイリッシュなデザインが魅力の4トラックレコーダー。片手で軽く持てるサイズにもかかわらず、とにかく多機能です。上位モデルのH5、H6と同等の高品位マイクプリアンプによりクリアでナチュラルな音質で収録可能。最大140dB SPLの耐音圧を実現したX-Yステレオマイクは、大音量のバンド演奏やクラブミュージックなどの収録にも耐えられます。MTRモードでは、4トラックのオーバーダビング、定位やレベル調整、ミックスダウンまでおこなえ、なんとギター/ベースのアンプシミュレーターまで搭載しています。USBオーディオインターフェイス機能、Cubase LE、Wavelab LEなどの波形編集ソフトが無償バンドルされているため、PCでの音楽制作も十分楽しめます。
第4位ROLAND ( ローランド ) / R-07(BK) High Resolution Audio Recorder
スマホのようなサイズ感のコンパクトなレコーダー。最大24bit / 96kHzのハイレゾ録音に対応し、コンパクトながら高音質録音が可能。Bluetooth対応のため、ヘッドホンやスピーカーに接続したり、iPhone / Android対応アプリ「R-07 Remote」を使って遠隔操作も可能。大音量ライブ / 楽器 / 会議 / 野外など録音環境に合わせた設定ができるシーン機能、事前に適切なレベルを設定するリハーサル機能、2秒前から録音を開始するプリレコーディングなど、機能面も充実しています。一般的にハンディレコーダーというとマイクがむき出しでゴツゴツした印象がありますが、R-07は良い意味でレコーダーっぽくなく、いつもバックに入れて持ち運びたくなるようなポップなデザインも魅力です。
第5位Saramonic ( サラモニック ) / SR-Q2 ハンディレコーダー XYステレオマイク搭載
スリムでコンパクトなリニアPCMレコーダー。ボタンが少ないため押し間違いがなく、操作がとても簡単なところがポイントです。直線的でゴツめな印象ですが、縦長で持ちやすいため、片手で楽に録音可能。どことなく近未来的な感じがするデザインも魅力の一つです。難しい機能は抜きにして、シンプルに録音を楽しみたい方にオススメです。