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PAシステムでよくある10の課題(そしてThump GOがどう解決するか)

2025-08-26

テーマ:How to

ライブやイベントの現場を十分に経験すると、PAシステムでは数え切れないトラブルが起きると実感します。これはどんなPAでも当てはまりますが、特にポータブルPAシステムやポータブル・ラウドスピーカーは、屋外を含むあらゆる空間で使う可能性があるため、変数が多くなります。そこで、電源の問題からマイクのフィードバックまで、PA使用時によく直面する課題をまとめました。

私たちの答えは、Mackie Thump GO。バッテリー駆動のポータブル・ラウドスピーカーであり、これまでで最もスマートなスピーカーのひとつです。「スマート」なプロオーディオ機器はすなわち「複雑」の言い換えになりがちですが、Thump GOは違います。ギグやイベントを簡単シンプルにし、サウンドを良くするためのスマート機能だけを搭載しました。どの課題もThump GOならスムーズに解決できます。

それでは始めましょう。

課題 #1:電源のない場所

Mackieは(SRMシリーズに敬意を込めて)ポータブル・ラウドスピーカーを広め、多くの可能性を切り開いてきました。バンド練習、仮設会場でのライブ、庭でのパーティなどそれらはすべて、優れたプロオーディオ機器のおかげで実現できます。ただし、本当に電源コンセントがない場所まで行きたいなら、「ポータブル」であるだけでは十分ではありません。たとえば砂漠でDJセットをやりたいとします。理由はあなたの自由です。どう実現するか、私たちの出番です。

解決策:充電式バッテリー

Thump GOには最適解であるGB-100充電式バッテリーがあります。電源に接続しても快適に動作しますが、付属バッテリーの1回の充電で最長約12時間、同じように快適に使えます。バッテリーは着脱・再充電ができ、予備も用意できます。1本目が切れたら予備に差し替えて稼働時間をさらに延ばしてください。砂漠でのセットを夜明けから日暮れ、そしてまた夜明けまで続けられます。ビルトイン・ハンドルにより車からの運搬も簡単です。どんな課題でも、受けて立ちます。

課題 #2:マイクのハウリング

会場に到着し、演奏場所に案内されます。想像より手狭で、スペースの隅や変則的な形のコーナーかもしれません。限られたスペースにPAを設置したあと、マイクの電源を入れると、あの忌まわしい音が耳をつんざく悲鳴に向かって盛り上がり始めます。最大の敵、マイクのフィードバックです。常設PAならハウリングを抑える設置が可能ですが、ポータブルPAではそうもいきません。空間に合わせて工夫する必要があり、理想的な角度が取れるとは限りません。

解決策:フィードバック・エリミネーター

Thump GO背面の小さな「Feedback Eliminator」ボタン。名前のとおりの働きをします。仕組み(フィードバックが発生しやすい周波数を制御)の詳細を説明できますが、実際には説明不要です。マイクのフィードバックが出始めたら、たとえ激しいフィードバックでも、ボタンを押してください。すぐに収まります。「魔法みたい」と言いたくなりますが、エンジニアの努力を過小評価したくありません。これは彼らが作った魔法です!

課題 #3:屋外でのギグ

砂漠でのDJセットに戻りましょう。電源はバッテリーで解決できましたが、屋外には別の問題があります。屋外では音の伝わり方が異なります。スピーカーを鳴らすと、音楽が空気の中に消えていき、深みや迫力が失われてしまうように感じます。屋内では建物が共鳴し、床・壁・天井が振動・反射します。手を口に当てると声が遠くまで届く、あのイメージです。

解決策:アウトドア・モード

フィードバック・エリミネーターの隣には「Outdoor」ボタンがあります。役割は名前のとおりです。屋外で共鳴が得られない状況に合わせ、スピーカーのEQを自動調整します。屋外での周波数変化を測定し、内蔵EQで補正するという複雑な処理ですが、結果はシンプルです。ボタンを押すだけで、屋外でも良い音になります。簡単です。

課題 #4:スピーチが明瞭でない

Mackieは音楽を愛していますが、PAスピーカーは企業イベント、キャンプ、結婚式など、音楽以外でも不可欠だと理解しています。増幅が必要な場面なら、スピーカーが必要です。大切な節目を祝うキャンプでスピーチを予定しているとしましょう。ところが、最初の話者が話し始めると、多くのスピーカーでは声が箱鳴りしてこもり、歪んだように聞こえ、言葉が聞き取りにくくなります。音量を上げても解決しません。問題は音量ではなく「明瞭さ」です。

解決策:スピーチ・モード

Thump GO背面にはいくつかのボイシング・モードがあり、「Speech」モードも用意されています。スピーカーをこのモードにすると、スピーチをより明瞭にするための処理が同時に行われます。プロの世界で「ボーカル・チェーン」と呼ぶ、増幅・コンプレッション・EQの組み合わせに相当する調整です。ただし昔ながらのように個別に設定する必要はありません。Thump GOが自動でやってくれます。

課題 #5:音楽が薄く聴こえる

先ほどのキャンプでスピーチが終わり、次は音楽の時間です。ところが、同じスピーカーでも用途に合わない鳴り方になる場合があります。スピーチでは良くても、音楽はドラムからシンセ、アコースティック楽器まで幅広い帯域の再現が必要です。Bluetooth®での再生でも、楽器を直接つないだライブでも同じです。適切な設定がなければ、望むサウンドは得られません。どうすればよいでしょうか。

解決策:ミュージック・モード

Thump GOがあれば、ボイシングを「Music」モードに切り替えてください。名前のとおり音楽向けです。内部では「Speech」モードとは異なる、より広い帯域を強調し、低域と高域により多くの厚みを持たせます。複雑な要素が多い音楽再生で重要な帯域です。とても万能で、多くの方がこの設定を常に使いたくなるはずです。

課題 #6:スピーカーを横置きにすると低音が出すぎる

ポータブル・ラウドスピーカーを横向きに置く理由はいろいろあります。ウェッジ・モニターとして使いたい、客席に直接音を当てたい、スペースの都合など。ところが横置きにすると音が違って聴こえ、低音が協調されモヤっとすることがあります。何度か向きを変えて比べ、耳をスピーカーに近づけて寝転んでみたり……。耳は痛いし、周りの人は首をかしげます。気のせいでしょうか? 横置きにすると本当に音は変わるのでしょうか? はい、変わります。

解決策:モニター・モード

先ほど述べたように、床面はスピーカーと共鳴します。横置きにするとその影響はさらに大きくなります。床と平行な面が増え、床がより強く振動するためです。これらの振動は極低域で起こり、顕著な低音ブーストにつながります。特にステージ・モニターとしてThump GOを使うミュージシャンにとっては問題で、全体の明瞭さが失われます。Thump GOの「Mon(モニター)」モードは、横置きで起きる変化を自動補正します。ボタンをタップしてから横向きに置いてください。

課題 #7:低音が足りない

ライブを始めたエレクトロニック系のミュージシャンを想像してください。スタジオを離れて聴衆と向き合うのは楽しいものです。緻密に作り込んだベースラインやドロップなど、複雑な低域要素が楽曲には詰まっています。ところが、盛り上げた末にドロップを解放しても、客席では変化がほとんど感じられません。ヘッドホンでは明確だった胸に響く迫力が出ないのです。がっかりしますよね。あなたの音楽が悪いわけではありません。

解決策:サブ・モード+サブウーファー

Thump GOはコンパクトながら見事な低域を再生しますが、ポータブル・ラウドスピーカーで出せる低域には物理的な限界があります。胸や足元で「感じる」低域には、サブウーファーが必要です。これは物理現象からそうなる話で、他に代替はありません。Thump GOはThump 115S/Thump 118Sサブウーファーと理想的に組み合わせられます。SPM400スピーカーポールでサブの上にThump GOを設置すれば、フットプリントも最小限です。Thump GOの「Sub」ボイシング・モードを使うと、本体側の低域をカットし、低域処理をサブウーファーに任せられます。その副次効果として、高域により多くのパワーを回せるため、本体の音量も上がります。すばらしいですね。

課題 #8:客席で音が違って聴こえる

ポータブルPAでセットを行うとします。サウンドチェックを終えたものの、客席での聴こえ方が不安です。そう感じる理由はいくつかあります。まず、多くのスピーカーは客席位置から調整できません。誰かに出て行って親指を立ててもらうか、自分で走って往復しながらどの設定が良かったか記憶するしかありません。非効率です。さらに、空間は人が入ると音響が大きく変わります。空の部屋でチェックした音が、本番でも同じとは限りません。対策はあるでしょうか。

解決策:ワイヤレス・コントロール・アプリ

スマートフォンをBluetooth®でThump GOに接続し、Thump Connect 2アプリを使って、ダンスフロアの中央からワイヤレスでスピーカーを操作してください。「操作」とは、この記事で触れたあらゆる機能を意味します。モードの切り替え、各入力チャンネルのミックス調整、全体音量のコントロールまで可能です。さらに2バンドEQで微調整もできます。サウンドチェック時の追い込みはもちろん、入場で音響が変わったDJセットの最中でも活用できます。

課題 #9:アナウンスが必要

イベントでDJをしていて、完璧なムードができています。ミックスは最高、フロアは盛り上がり、選曲もヒットの連続。すべてが噛み合う夜です。そこへ会場担当者が近づいてきて、困った表情で話しかけます。会場の前で車が二列駐車になっており、全員に知らせてほしいとのこと。音楽を急に止めて雰囲気を壊すべきでしょうか。それとも断って関係を悪くするべきでしょうか。難しい選択ですが、切り札があります。

解決策:ミュージック・ダッキング

驚かれるかもしれませんが、Thump GOにはまさにこの状況向けの機能があります。Thump GOのチャンネル1にマイクを接続し、背面の「Music Ducking」モードを有効にしてください。あなたがマイクで話す間、もう一方のチャンネルで流れている音楽の音量を自動的に少し下げ(ミュートはしません)、話し終えるとすぐに戻します。誰かが手元で上品にフェーダーを下げて戻したように自然に聞こえます。その「誰か」はThump GOです。雰囲気は損なわれず、車もレッカーされず、会場担当者から次のイベントも推薦されます。完璧です。

課題 #10:DJ機材がない

自宅の庭やレンタルスペースで大きなパーティを開くとします。音楽を流したいけれど、DJを雇う予算はなく、自分もDJ機材を持っていません。スマートフォンの音楽アプリは使えますが、安価なコンシューマー向けBluetooth®スピーカーでは音量もクオリティも足りません。では、スマホの音楽を十分な音量と明瞭さでパーティ全体に届けるにはどうすればよいでしょうか。そんなに難しい話でしょうか。

解決策:Bluetooth®で音楽をストリーミング

Bluetooth®ストリーミングにより、Thump GOは手軽なBluetooth®スピーカーの利便性と、プロオーディオ由来の本格PAのパワーを兼ね備えます。接続して「再生」するだけで期待どおりに使えます。さらに特典もあります。2台のThump GOをワイヤレスでリンクし、ステレオまたはデュアル・モノで再生でき、カバーエリアを2倍に広げられます。パーティのどこにいても音楽がはっきり聴こえ、あなたはゲストと交流しながら一日中—そして夜まで—DJできます。アプリで調整し、「Outdoor」と「Music」の各モード、EQ、バッテリーの状態も確認してください。必要なものはすべてThump GOに用意されています。あなたは楽しむだけです。

MACKIE

MACKIEはミキサーやスピーカー、レコーディング機器をはじめとした音響機器ブランド。コンパクトミキサーの名機と呼ばれる「CR-1604」は、高品質ながら小型軽量化を実現し、値段もお手頃。マッキーから「パーソナルミキサー」「パソミキ」という新カテゴリーが生まれました。ユーザー視線に立った製品開発により、世界各国でその品質と信頼性は高く評価され、プロオーディオの第一線において幅広いラインナップの製品が活躍しています。

 
 
 
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