スピーカーケーブルって何!?
スピーカーに使うケーブル? なんか色んな端子があるし、どこに使うの?スピコンがなんだとか、パワーアンプの後がどうとか、よく分からん!ってなりますよね。
- どれを選んだらいいのか分からない。
- このスピーカーとミキサーを繋ぐにはどのケーブルを使うの?
- スピーカーケーブルって何を見て選ぶの?

正直何も機材知識がなければ、マイクケーブルもギターケーブルもスピーカーケーブルも何が違うのかわかりません。
そんな悩みを抱えた皆さんにも!もうすでに知識がある皆さんにも!
「スピーカーケーブルの選び方」を一緒に紐解いていきましょう!ちなみに以降スピーカーケーブルはSPケーブルと略します!
ということで、SPケーブルの選び方と併せて、最後には人気でおすすめのケーブルをいくつかご紹介します!
まずはどの場面でSPケーブルが必要になるのか確認し、その後でケーブルの選び方を確認しましょう!
意識するポイントはこちら!
1. スピーカーケーブルを使用する場面
まずはスピーカーケーブルをどの場面で使用するのかご紹介します。
簡単に言ってしまうと「パワーアンプで増幅された信号の後に接続」します。
例1: ミキサー → パワーアンプ → パッシブスピーカー
パワーアンプとは、マイクや楽器から出力されたマイク信号や、ミキサーなどから出力されるライン信号など、電気的に弱い信号を増幅するための機材です。
増幅する理由を簡単に説明すると、「スピーカーで音を出す際に、マイク信号やライン信号は弱すぎて大きな音を出せないから」だと覚えておいてください。
それでは配線図を見ていきましょう!

先の説明の通り、パワーアンプからの信号(赤)にSPケーブルを接続します。
ここでのポイントは「ミキサーからパワーアンプの間にはSPケーブルを使わない点」です。というより、使ってはいけません。
ミキサーからの信号(青)はライン信号であり、「パワーアンプで増幅する前の信号」であるため、SPケーブルを使えないんですね。
例2: パワードミキサー → パッシブスピーカー
今度はパワードミキサーです。
パワードミキサーとは、「パワーアンプを内蔵したミキサー」のことです。

パワードミキサーからの「メインアウト」は、すでにパワーアンプを通過しているめ、SPケーブルを使用します。

ここで気を付けておきたいポイントは、「その出力端子から出てくる信号はパワーアンプ増幅前?増幅後?」という点です。

PM08の場合、赤枠のMAIN OUTはパワーアンプを通っていますが、青枠のMONITOR OUTはパワーアンプを通っていません。
つまり、青枠の出力端子からもスピーカーに接続したい際は、またパワーアンプを通さないといけない、もしくはパワードスピーカーに接続しないといけない、ということです。持っている機材の仕様をよく確認して、ケーブルを間違えないようにしましょう!
例3: ギターアンプ(ヘッド) → キャビネット
名前から想像もつきますが、ギターアンプもパワーアンプを内蔵しています。
ギターアンプは、「キャビネットから大きな音を出すために、ギターから出力された音を増幅する役割」があるんですね。

2. スピーカーケーブルを使用しない場面
例1: ミキサー → パワードスピーカー
もうお気付きかもしれませんが、パワードスピーカーは「パワーアンプを内蔵したスピーカー」です。つまり、スピーカー内部で信号を増幅し、出力できるスピーカーです。

ミキサーからの信号は増幅されていないので、SPケーブルを使用できません。マイクケーブルやライン(機材用)ケーブルを使用しましょう!
ここでも注意点ですが、パワードスピーカーに他のパワードスピーカーに繋ぐための出力端子がある際、そこから出力される信号は基本ラインレベルの信号です。
例2: ギター → ギターアンプ

さきほど記した通り、ギターの信号を増幅する役割はギターアンプが担っているため、ギターからギターアンプの接続でSPケーブルを使用することはありません。
3. 端子の種類
スピコン (speakON)

よく使われるコネクターの1つです。
ロック機構がついているため、差した後は引っ張っても抜けないようになっています。

差し込み口が画像の形状の時は、このスピコンが使われたケーブルを選びましょう!
フォン端子

こちらもよく使用される端子の1つです。
フォンプラグは、ギター用/機材用ケーブルにも同様に使用されるため、間違いやすい点に注意です。ケーブル本体に違いがあるため、SPケーブルとギター用/機材用ケーブルに互換性はありません。

SPケーブルの差込口が赤枠の形状の際は、フォンプラグを使用します。
例えば、パワーアンプ側がスピコン、スピーカー側がフォンになっている場合は、片側スピコン/片側フォン仕様のSPケーブルで接続可能です!
バナナ
こちらは先端がバナナに似ているため、バナナプラグと呼ばれるコネクターです。後に紹介するバインディングポストやバナナソケットが取り付けられている機材に使用可能です。

ほとんどの場合、受け側がバインディングポストの場合に使用しますが、実はバナナプラグを使用しなくても接続自体は可能です。
バナナプラグを接続するメリットは、「ケーブルの劣化を防ぐ」「ケーブルの着脱が楽になる」といった点があります。
スピーカー/アンプ間の接続でSPケーブルをよく抜き差しする場面や、安定した接続を希望する場合は、バナナプラグも1つの選択肢です。
裸線
「先バラ」「バラ線」「撚線(より線)」などということもありますが、単にコネクターのついていないSPケーブルです。

サウンドハウスでは【スピーカーケーブル】→【スピーカーケーブル・切売り】でカテゴリー検索すれば確認できます。
4芯や2芯などがあり、「ハイインピーダンスのスピーカー/パワーアンプ」や「スタジオモニタースピーカー」の接続でよく目にすることがあります。

上画像のような端子に、+から反対の+、-から反対の-に、ケーブルの芯線を差し込みます。2芯のケーブルであれば1芯ずつ、4芯のケーブルであれば、2芯ずつ撚って接続することが多いです。
受け側: バインディングポスト
バナナプラグでも紹介したバインディングポストについてです。

画像中央の黒赤の端子がまさにバインディングポストで、様々な種類があります。
最も便利な端子は「5ウェイバインディングポスト端子」と呼ばれ、裸線、Yラグ端子、バナナプラグの各種接続が可能な端子です。
5ウェイと表記が無く、バインディングポストという表記の場合、「裸線、またはバナナプラグ」「裸線のみ」「バナナプラグのみ」という場合もございますのでよく仕様をご確認ください。
【バインディングポスト拡大画像】

その他コネクター
ほかにもYラグなどありますが、これらは機材を確認したうえであったものを選びましょう。ここまで読んだあなたならもう何を選べばよいかわかるはずです!!
5. おすすめ/人気のスピーカーケーブル
最後にサウンドハウスで人気のある、おすすめのSPケーブルをご紹介します。コストパフォーマンスの高いものから、ハイエンドなものまで、ぜひ参考にしてください!
それでは皆さん!楽しいケーブルライフを!
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / SLL10B
圧倒的なコストパフォーマンスを誇るCLASSIC PRO。12mm径仕様により耐久性、柔軟性はもちろんクリアでストレートなサウンドを持ち合わせたスピーカーケーブルです。
CANARE ( カナレ ) / SC10A-NL BLACK
CANAREの4S11にNEUTRIK社製スピコンプラグ「NL4FXX-W-L」を組み合わせた業界標準のスピーカーケーブル。様々なシーンで活躍する、国内でも定番のスピーカーケーブルです。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / SPP10B
圧倒的なコストパフォーマンスを誇るCLASSIC PRO。8mm径仕様により耐久性、柔軟性はもちろんクリアでストレートなサウンドを持ち合わせたスピーカーケーブルです。
ケーブルではないですが、スピコン同士を接続して延長できる便利なアダプターです。長い配線や、ケーブルはあるけど、長さが足りない際にぜひ!!!
BELDEN ( ベルデン ) / BELDEN #9497 2SS
昔からギターアンプとキャビネットの接続に大人気なスピーカーケーブルです。MARSHALLLのスタックアンプなんかに使っている方が特に多い印象です!
CANARE ( カナレ ) / 4S6 定番スピーカーケーブル 切り売り
4芯構造の超定番スピーカーケーブル。4芯にすることにより磁界が均等に打ち消しあい、放射ノイズを防止する構造になっています。外形が6.4mmで柔軟性のある、配線がしやすいケーブルです。
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