2025年8月28日に発表されるやいなや、世界中から大きな話題を集めているBOSSの新作ペダル「PX-1」!なんと今回はレビュー用にと、さっそく実機をお貸出しいただきました……いつもありがとうございます。
BOSSコンパクトペダルにおける新時代の幕開けともいえるような今回の「PX-1」。使用方法や実際に使用してみて感じたことなど、いろいろと皆様と共有したいと思いますので、ぜひ参考にしてください!

PX-1とはどんなエフェクター?
まず今回の新作がどんなエフェクターなのか?というのを簡単に説明しておこうと思います。
「PX-1」はBOSSの歴代の名機種を呼び出し、この筐体上で各パラメーターを調整しながらサウンドメイクできるという、コンパクト・エフェクターです。発売日時点では合計16種のBOSSコンパクトペダルを呼び出すことができ(そのうちの8機種は「BOSS EFFECT LOADER」アプリ経由でダウンロード)、今後も継続的なアップデートにより、使用できるBOSSコンパクトペダルが増えていくようです!この1台で数々のBOSSコンパクトペダルを操って、使いこなすことができるということで、ワクワクが止まりませんね。
ハードとソフトが融合した、まさに新時代のコンパクトペダルとなっており、私のようなデジタルマルチになじみのない、コンパクトペダル派のプレイヤーにしてみても、抵抗なく手に取ることができる1台かと思います。
まずは入出力をチェック!

まず私が驚いたのはUSB端子からの電源供給が可能だというところです!USB ACアダプターやバス電源、モバイルバッテリーからの給電が可能となっています。便利。そのほか、アップデートやアプリとの接続でも使用することができます。 MIDI IN端子も搭載されており、外部機器からのタイミング・クロックを受信可能です。
CTL1,2/EXP端子にはフットスイッチやエクスプレッション・ペダルを接続することができます。フットスイッチでは、エフェクトの種類を切り替えたり(SWAP機能)、それぞれのエフェクトで自分が設定したパラメーターを呼び出したりできます。 エクスプレッション・ペダルについても、自分が設定したパラメーターをリアルタイムで制御することができるようになります。
本来外部コントロールに対応していなかったペダルたちを、自分の好きなように拡張することができるということで、非常に夢があります!残念ながら今回の私の試奏環境では、ここの機能に触れることができなかったのですが、かなり楽しむことができる機能だと思います。



EXP 設定画面

CTL 設定画面

アプリからのエフェクター・インストールを体験!
最初に書きましたが、本機はまず初期状態として8個のエフェクターが搭載されており「BOSS EFFECT LOADER」アプリを使って追加で8機種のエフェクターをインストールすることができます!今後も継続的に搭載可能なエフェクターバリエーションが増えていく予定とのことで、その際もこのアプリを用いてインストールする形となります。
USBもしくはBluetoothで、アプリのデバイスとPX-1を接続すれば、あとはこのアプリ画面からインストールしたいエフェクターを選択するだけ!全く困ることなく、簡単に全機種インストールすることができました。
インストールボタンを押し・・・

待機(早い!)

インストール完了!

Roland Cloudメンバーシップもゲットできる!
「PX-1」を購入すると、Rolandが提供する音楽制作用の高品位なプラグイン音源やソフトウェアを提供するクラウド・ベースのプラットフォーム「 Roland Cloud」のUltimate メンバーシップ(6か月間)をゲットすることもできます!
話題のBOSS Effects Pedalsプラグインはもちろん、JC-120やRE-201のプラグインへアクセスすることができます。DTMerにはたまらない特典となっていますのでぜひお見逃しなく。
それでは実際の操作感をチェック!
パラメーター操作はいたってシンプル!3つのノブで制御できるパラメーターが、各エフェクターにそれぞれ割り振られており、自分が調整したいパラメーターに対応するノブを回すことで直感的に音作りができます。

こちらはDS-1を呼び出した際のディスプレイです。ご覧の通り左のノブでTONE、真ん中のノブでLEVEL、右のノブでDISTを調整することになります。
DD-2など、調整できるパラメーターが3つ以上ある場合は右のノブを押してページを切り替えることで別のパラメーターを調整することができるという形になります。
BOSSコンパクトペダルをいじっている感覚で操作できるので、触っているうちにすぐに慣れてしまいました!
搭載されているエフェクターについての感想
本機に搭載されているエフェクターたちですが、今では入手困難なプレミア機種が多数収録されているのがまず大きな特徴かと思います!具体的には、BOSSコンパクトペダルの最初期にリリースされた「SG-1」、「TW-1」、「CS-1」等々、私のような若いプレイヤーには正直耳なじみがないような機種が多数収録されています。どれも高いサウンドクオリティとなっており、実用性に優れているのは言わずもがなですが、それと同時にBOSSの歴史を追体験できるという点も本機の魅力のように感じます。
私が個人的に興味を持ったのは「SP-1」でした。今回初めてこのエフェクターを知ったのですが、とてもユニークです。1バンドのパラメトリック・イコライザーとなっており、どこの音を、どれだけブーストするかを調整することができるというデザインです。こんな面白いエフェクターがBOSSから出ていたのか……と感じ色々調べてみると、この「SP-1」は「OD-1」「PH-1」と同時に(いずれも「PX-1」に搭載されています)、BOSSコンパクト・エフェクターとして初めて販売された歴史あるエフェクターということで、今でも人気のある機種となっていました。BOSSの歴史、さらにはコンパクト・エフェクターの歴史に触れるきっかけとしても大きな意味のあるエフェクターだなぁとしみじみ感じました。


そしてもう一点私が感じたのは、搭載されている歪みのクオリティがどれも高い!という点です。やはりさすがのBOSSクオリティというところで、モジュレーションや空間系エフェクトのみならず歪み系のエフェクターも非常に高いサウンドクオリティとなっておりました。私の感覚ですが、ブラインドでアナログの実機と「PX-1」搭載の歪みエフェクターのサウンドを聞き比べても、多くの人は違いが分からないと思います。多分私はわかりません(笑)。ノブの効き具合やアンプの鳴り、ノイズの感じなど本当にクオリティが高く、非常に楽しくドライブサウンドを鳴らすことができます。
実際のサウンドは各種動画をチェックしていただければと思いますが、BOSSの技術力を実感できること間違いなしのクオリティとなっていますよ!
最後に
ここまで「PX-1」の使用感やサウンドなど、私が感じたことを書き連ねてきましたが、いかがだったでしょうか。本機の魅力が皆様に少しでも伝わり、購入検討の参考になれば幸いです!BOSSコンパクトペダル愛好家にはもちろん、あらゆる層のギタリストにとって有用なエフェクターであることにまず間違いはないと思います!エフェクターを使う楽しみが、コンパクトな筐体にギュッと詰まっているように感じます。
ソフトとハードが融合し、BOSSの歴史を追体験しながら音作りの楽しさを追求できる「PX-1」。BOSSコンパクト・エフェクターの新時代の幕開けともいえるこの1台を、ぜひお見逃しなく!!