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ピックアップ配線の前に知っておきたいこと4

2025-01-11

テーマ:ギター

こんにちは
最近、スペースコブラにはまっている者です。
後輩くんに勧められて昔のアニメを見ております。
タフでキザでユーモアに溢れ、ちょっとだけ女性に弱いコブラはまさに男の中の男といったカッコイイ主人公なのですが、さすがになんの説明無しに葉巻がライトになったり酸素ボンベになったときは思わず「えっ」と声が出て笑っちゃいました。
あと前野曜子さんが歌うOPテーマ曲もすっごくカッコイイです!!
軽快なベースがとっても魅力の曲ですのでぜひ一度聴いてみてくださいね。

さて、今回はポテンショメータへのハンダ付けについて説明させていただきます。
ですが、これに関しては界隈で色々と流派みたいなものがありまして……
メーカーやリペアマンによって、結構やり方が異なっているんです。
そのため、今回は私が普段行っているやり方でボリュームの配線を例に説明させていただきます。
※ポテンショメータは自前のパーツBOXの中から発掘した良くわからない物を使用いたします。

◯ 固定

ではまずお手元のポテンショメータをなんらかの台的なものにしっかりと固定します。

今回はクランプにポテンショメータを固定していますが、これに関してはMDFの端材やピックガード、固めと段ボールなどに穴を空けたものなどしっかり固定できるのであればなんでも構いません。
固定する物よりも固定することの方が大切です。
間違っても下の写真のようにラジオペンチに乗せて固定なんかしないでくださいね。

これでは固定が不十分です!!
物作りは固定に始まり固定に終わります!
この固定をきちんとやるかどうかで仕上がりが決まると言っても過言ではないので、しっかりと固定してくださいね。

◯ 1番端子を背中に付ける

ポテンショメータの1番端子をラジオペンチで曲げて背中にハンダ付けします。
ちなみにポテンショメータの端子の番号についてはこのようになっております。

この時に注意するのがしっかりと端子を曲げて背中に直接くっ付けるということです。

写真の✕は端子が少し浮いていますよね。
正直このような状態でハンダを流しても通電するにはします。
しかしとても不安定な状態となるので通電したりしなかったりします。
そのため端子はしっかりと背中に触れるように曲げてください。

そして、次に端子と背中にハンダを流し固定するのですがこの時も注意が必要です。
背中と端子では熱が伝わる速度が異なりますので、まず背中の方にコテを当てて十分に暖まったら端子も暖めてハンダを流してください。

この時に端子と背中を同時に暖めてハンダを流すと端子の方が薄くて熱が伝わりやすいので、端子の方にハンダが流れてうまく背中と固定できないことがありますからね。

そしてハンダの量は多すぎず少なく過ぎずです。
個人的には固定に必要最低限流してもうちょっとだけ追加するみたいな感覚です。
少な過ぎると心もとないし多く盛ってもあまり意味がありせんからね。

少なめ 心もとない

多め あんまり意味ない

以上のことに気を付けて作業を行ってください。

◯ 1番端子を背中に付ける2

ポテンショメータの種類によっては端子を曲げても背中に届かない物や、そもそも端子を曲げるということは端子自体や端子の接合部に大きく負荷をかけることになるので、やりたくないという方もいらっしゃるかと思いますで、別のやり方もご紹介いたします。

まずスズメッキ線、抵抗やダイオード、コンデンサの足などなんか良い感じに程よい大きさの電気を通す物をご用意ください。
それを写真のように折り曲げて、端子の穴に通して、ほど良い長さにカット。

この時に線が長いまま端子にハンダ付けして後から切る方法もありますが、それだと切断の際に端子に負荷が掛かりますので、個人的には先に切っておく方が好きですね。
そして背中の方はマスキングテープで固定してあげてハンダを流してください。

その後、配線材が背中にきちんと接しているのを確認してハンダを流してください。

端子の穴への通し方はがっちり回す方法もありますが、後に別のものとして使い回す場合などを考慮すると曲げ引っ掻ける方法がベターかなと思います。

◯ 背中にピックアップの線を付ける

ポテンショメータの1番端子と背中をくっ付けたら次は背中と2.3番端子に配線材をくっ付けるための予備ハンダを行います。
まずは下の写真のように背中にポンポンとハンダを乗せてあげます。

この時に注意していただきたいのが、予備ハンダなので母体にハンダを密着させるというよりは乗せるだけみたいなイメージで行ってください。
でもある程度密着させて……くらい??ですかね。
ここでハンダを暖め過ぎるとフラックスが抜けてしまって後で配線がやりづらくなります。
そのため、大変申し訳ないのですがハンダの量に関しては写真くらいで……としか言いようがないんですよ。
これに関しては結構慣れが必要なのでとにかく練習と実践しかありませんね。
端子の方は穴が塞がるくらいハンダを盛ってください。

※メーカーによってはポテンショメータの中心にハンダを行っているものもありますがポテンショメータの中心には構造上回転軸があり、ここを熱し過ぎると故障の原因になることもありますので、個人的には背中の端にハンダ付けすることを推奨いたします。

そしていよいよ背中側にピックアップのアースの線をハンダ付けします。
予備ハンダの上にコテを置いて母体をしっかり暖めつつハンダが流れ過ぎないくらいのところで配線材をスッと入れてコテを離す!!

ここは素早く行わなければならないのですが、焦らずじっくり?やるのがコツですかね。
多分……
これも数をこなすしかないので、とにかくやってみることが大切です。
端子の方は個人的に配線材を直接端子に触れさせたいので穴の外側にピタリと付けます。

穴の中に配線材を入れてハンダ付けする場合も配線材がきちんと端子に接触するよう意識して行ってください。
その方が後の故障や不良動作の確率が減るので安心です。


いかがだったでしょうか?
今回はなんとか私が説明したかった部分まで進められましたが、相変わらず語彙力と文章力のなさで大切なところがちょっと説明不十分かなとも思ったりしています。
まぁですが「ハンダ付けは1日してならず」なので、どうかピックアップ交換の前に不要なポテンショメータなどで沢山練習をしてご自身の大好きで大切なギターに最高のハンダをしてあげてください。
それではまたサウンドハウススタッフブログで会いましょう。
さようなら。

野田啓介

20歳でギタークラフトの専門学校に入学、卒業後は国内楽器メーカーに入社、国内のギター製造工場で組込み部として知識と腕を磨きました。ギター工場退社後は音楽関係とは異なる職に就きながらもミュージックスクールのサポートとして演奏や音響機器の取り扱い、イベントの設営などを行い積極的に音楽にかかわってきました。サウンドハウスでは主に出荷時の検品やピックアップ、ギター本体の配線、ネック周りの修理サポートも行っています。

 
 
 

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