皆様こんにちは、こんばんは。
今回は照度低下の症状で運ばれてきたAMERICAN DJ / PARZ1003Kを修理していきます。
AMERICAN DJ ( アメリカンディージェイ ) / PAR Z100 3K LEDパーライト
AMERICAN DJ / PAR Z100 3Kは100W COB LEDを搭載したLEDパーライト。筐体はハロゲン球パーライトと同様のデザインを採用しており、遜色なくお使いいただけます。演劇やライブイベントのステージを照らすのにおすすめです。
では、さっそく取り掛かっていきたいと思います。
動作確認から。
マニュアルモードでフル出力しても指摘症状の通りでかなり暗いですね。
ほんのりと点いてる感じです。これではパーライトの役目は全く果たせません。
症状は確認できたので、中のメカ部分を取り出します。中身はコンパクトになっています。配線もしっかり取りまわされてるので扱いやすいのがいいところ。
電源は入ってLEDも一応点灯するということから、ある程度目星はつけていて、ターゲットを先端のレンズあたりに絞りました。
レンズを取り外すと・・・
目玉焼きみたいなLEDがあります。
よく見ると本当に素子が焼けてしまっているようです。
ほんのり光っていたのは、焼け残った部分がギリギリの状態で光っていたのでしょう。
こうなってしまうのは経年劣化や過度な高温などの要因が考えられますが、この個体の故障原因は放熱グリスの劣化です。
その証拠に、LEDを剥がしてみると放熱グリスが黒くカサカサになっていました。
本来、熱を伝えやすくする役割の放熱グリスが、逆に熱をため込むような効果になってしまっています。おそらくそのせいでLEDが焦げてしまったのでしょう。
放熱グリスの効果については過去ブログをご参照ください↓
⇒ 放熱グリスとヒートシンクとはなんじゃら、ほい
LEDやレンズを外した状態のヒートシンクをみると、LEDの熱量の高さが一目瞭然だと思います。
逆に言えば、これだけの熱を逃がせるヒートシンクの有用さも際立ちますね。
さて、LEDを新しいものに交換して、仮組み動作チェックです。
他の部分に問題は無く、無事に症状は改善しました。
この後はハウジングに全てのパーツを戻し、組み上げをして完了です。
明日もがんばるPARZ1003Kに向けてファイト~のサムズアップ。
これから暑い時期が続きますが、なるべく風通しよく、熱がこもらない環境でお使いいただければ幸いです。
以上、ご精読ありがとうございました。
また次回もよろしくお願いします。