
2019年も、映像機器、音響機器ともに、素晴らしい製品が多く生まれた一年でした。
最先端の技術によって、これからも大きく広がっていくであろう、ビジュアル・エンターテイメントの可能性を、Inter BEEやNABなどのショーにて肌で感じることができた方も多かったことと思います。 中でも昨年11月に行われたInter BEEでは、会場全体の熱量と規模の大きさに、今まで以上に圧倒される方も多くいたのではないでしょうか。

今回のブログでは、Inter BEEで触れた最新鋭の機器とイベントの様子をご紹介しながら、2019年にリリースされた新製品を紹介します。
まず、会場の入り口からして一際目立つアピールで来場者の度肝を抜いたのがBlackmagic Design。

入場すると実に大きなブースを2つも用意して圧倒的な演出をしておりました。一つは商品ブース、もう一つは様々なエフェクトによりシネマ製作業界で話題になっている編集ツールDaVinci Resolveの実践トレーニングブース。
まずメインとなる商品ブースを覗くと、来場された多くの方が楽しみにしていたと思われるATEM MINIを見つけました。

コンパクトでパーソナルユースにも対応したビデオ・スイッチャーとしては驚愕の価格を実現した1台。手にとってみると非常に軽いです。小さいのにHDMI入力が4系統もあり、しかもセレクター切り替え時の遅延が無いというのも驚きです。 また人気のPOCKET CINEMA CAMERAも実際に手にとって楽しんだり、実際の撮影画面も確認したりできるスタジオも完備!動画撮影をヴァーチャル体験することができました。

コンバーター、モニター、レコーダー他ほとんどの商品が展示されており圧巻です。
さらには、第一線で活躍中の映像クリエーターの方々による、DaVinci Resolve 16.1やPocket Cinema Camera 4K/6Kを使用しての作品事例などを紹介しながら、デモンストレーションつきトークセッションも行われていて、ここだけで一日が終わってしまいそうでした。
そして更にもう一つの目玉とも言えますDaVinci Resolveの実践トレーニングブース。

DaVinci Resolve認定トレーナーによる、DaVinci Resolveのあらゆる側面をカバーするクラスが組まれていました。
実際にDaVinci Resolveを動作しながらレクチャーを受けられる絶好の機会とあって、申し込み予約も殺到していたそうです。
ブース外からの見学者も多かったのも印象的でした。
さてお次は、VR-50HD MK IIのリリースで、注目を集めているROLAND。

まずはお目当ての新作VR-50HD MK II。

VR-50HDを発展させた最新モデルで、これまでROLANDの映像機器(特にVR-50HD)を使用していたユーザーの声を反映させて開発されたとあって、PC機器をはじめ接続のしやすさ、信頼のローランドクラスの音質はそのままで、音声ミキサー部分にミュートとソロのボタンが加わっているなど実に便利です。
音質も高品質なオーディオ・プリアンプと A/D コンバーターを搭載しているとあって実にクリアーな点にも注目したいです。
よくみると、映像機器メーカーの中でも最近注目集めているAJA VIDEO SYSTEMSのレコーダーHELOと組み合わせて展示をしているのが興味深いところです。この組み合わせはAJAのブースにもありました。
後ほどご紹介いたしますが、伝統あるROLANDが、こういった新鋭ブランドの最新の商品とコラボ展開していくところに、今後の映像機器の可能性の広がりを感じます。

また、同様に会場内での注目を集めていたのが、ウルトラ・ハイエンドクラスのAVミキサーV-600UHD。

従来のHD環境を段階的に4Kに対応させることを可能にした1台です。全ての入出力端子にローランド独自の「ULTRA SCALER」を搭載したことで、フルHDと4Kの異なる映像を同時に扱えるモデルです。4KとHD 映像も同時に出力できるため、従来の HD ワークフローの中に4K映像を取り込めるという、ROLANDの技術進化の結晶のような一台。夢のようなミキサーに思えるかも知れませんが、今やイベントやプレゼンテーションといった身近な現場での演出にも4Kを取り入れているという時代です。2020年のスタンダードとなること必至と思われます!!
さてROLANDのブースでVR-50HD MK IIとともに注目のレコーダーHELOに惹かれたその足でいよいよAJA VIDEO SYSTEMSのブースへ。

頑丈な筐体と高性能な画質でますます関心を集めている、AJA Video Systemsでは注目のコンバーター製品が目白押しでした。
そんな中目を引いたのが新たに登場したレコーダー/プレーヤー機器の数々でした。

特に来場者のKi Pro Goへの関心がもの凄く高いようです。同時に最大 4 チャンネルの HD や SD ビデオを、市販の USB ドライブにリダンダント収録できるというNABのショウでも「Product of the Yearアワード」を受賞した1台。
しかし!レコーダーでもうひとつ忘れてはならないのが、ROLANDのブース同様にVR-50HD MK IIとともに接続展示されていたのが、HELOです。H.264 レコーディングとストリーミングができるスタンドアロン型モデルです。

ポータブルですぐに持ち出せるうえ、1台で SDI と HDMI の I/O に対応。 CDN (コンテンツ配信ネットワーク) で配信。同時に SD カードや USB ストレージなどに高品質な H.264 ファイルとしてエンコード&収録できるというこの大きさからでは想像もつかない多機能性はKi Pro Goとともに注目していきたいモデルです。また注目すべき点は老舗と最新鋭の映像機器メーカー同士が協力して、使用例を提案し、クリエーターのサポートを積極的に行っているところでした。次回こういったブースがもっともっと増えていくことを望みたいです。
さて、まだまだ、ご紹介したいメーカーや注目の商品はたくさんありますが、続きは次回PART2にていたします。
実際製品に触れられる音と映像の聖地、「NAB」や「Inter BEE」ではここ数年、映像クリエイトへの関心が高まっていることを感じます。それでは次回PART 2でお会いしましょう!!