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温故知故 おぼろげライブ日記 ― RCサクセション

2018-04-24

テーマ:おぼろげライヴ日記

RCサクセション 爆発前夜
 

日本語ロックの雄「RCサクセション」のライブを観たのは、今となっては貴重な体験だった。時は1980年。バンドの存在を教えてくれたのは高校時代の先輩。発売されたばかりの『RHAPSODY』というライブアルバムを聴かせてもらった。バンドメンバーを紹介する「よォーこそ」なんて曲、それまで聴いたことなかった。この曲から続くどの曲もかっこよく、バラエティに富んでいた。とりわけ忌野清志郎の独特な声と歌いまわしは素直にかっこいいと感じたものだった。

当時、RCサクセションは中ホールをメインに学園祭などにも引っ張りだこのバンド。ライブが凄く盛り上がるという噂だけが先行して、いつかライブを観たいなぁーと千葉に住んでいた高校生は悶々としていたのだった。そんな時に千葉大学の学園祭にRCサクセションがやってくるというニュースが入る。確か入場料は1000円だったと記憶している。前座はP-モデル。この組み合わせも凄い。P-モデルの演奏中は体育館でお行儀良く鑑賞という感じだったが、RCサクセションの登場がアナウンスされると、全員がステージに押し寄せ、体育館は一気にライブハウスに変身。「よォーこそ」からお馴染みの曲のオンパレード。そして事件がおきる。観客があまりにもエキサイトして踊りまくったので、体育館前方の床が抜けて観客がなだれ落ちてしまう。私も滑り落ちた。幸い怪我人は出なかったものの、ライブは中断され、床が抜けた場所には簡易的にロープが張られ、ステージと客席の間にちょっと距離が出来ることとなる。「あまり踊らないように」というアナウンスに会場は爆笑だった記憶がある。ライブは1時間位で終了。(余談ながら、当時は学園祭に名だたるバンドが来てくれた。RCサクセションを観た足で医学部の学祭に移り、ジューシー・フルーツを観ることができたのも懐かしい思い出。)

それから、しばらくして千葉市民会館に再びRCサクセションがやってくるというニュースが舞い込む。私と先輩はプレイガイドにチケット発売前夜から並んだ。寝袋とラジカセ持参だ。夜は長い。当時はそうやって良い座席のチケットを押さえた。もちろん一番乗り。アルバムは「トランジスタ・ラジオ」収録の『PLEASE』が発売されていた。夜どおし先輩とRCサクセションを聴きまくった。翌朝、チケット売り場に2番目のお客様がやってきた。チケット発売の30分前。そんなもんだ。結果、最前列を私と先輩で独占した。

目の前にRCサクセションのメンバーがいる。夢のようなコンサートだった。1曲目は意外にも「ぼくはタオル」のインスト・バージョン。そして「よォーこそ」へ。ホーン・セクションも加わりとにかく派手で楽しいロックン・ロール・ショーだった。「トランジスタ・ラジオ」「ボスしけてるぜ」「Sweet Soul Music」「ブン・ブン・ブン」「スローバラード」「ステップ!」「雨あがりの夜空に」などなど全部知っている曲。もちろん一緒に歌った。清志郎の音楽的ルーツにはオーティス・レディングがあったのだが、パフォーマンスはミック・ジャガーの様でもあり、チャボもキース・リチャードのようなアクションを魅せた。キーボーディストに至ってはG2というロボットだ(笑)。そんな雑多な感じが逆に当時のRCサクセションの魅力となっていた。ホーン・セクションは生活向上委員会と名づけられ短縮して「生向委」と紹介されている。

後から知ったのだが、この時期、RCサクセションは精力的にライブを行なっている。単発ライブ以外にも、フェスや学園祭などさまざまだ。そして「愛しあってるかい」というムックが発売される。ここに清志郎と一緒に大声で歌っている高校生の私と先輩の姿が載っている。なんとも幸せな記録である。そしてRCサクセションは大ホールを埋め尽くすバンドへと成長していく。


1981年。はじめて出版されたバンドのムック本。のちに加筆・修正され2009年にデラックス本として再発される。



なかじまやすお

自由気ままに雑多なことを書きなぐっていきます。根底にあるのは「愛と音楽」。世の愛すべき事象にスポットを当て、音楽好きに共感してもらえる記事を執筆していきます。サウンドハウスでは、メディア編集担当として活躍。プライベートでは、週末となればドラムを叩き、ライブや映画、展覧会などを楽しむアクティブ派。

 
 
 
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