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温故知故 おぼろげライブ日記 ― ピンク・フロイド(1988年)

2018-07-31

テーマ:おぼろげライヴ日記

温故知故 おぼろげライブ日記 ― ピンク・フロイド(1988年)

1987年、ピンク・フロイドはアルバム『A Momentary Lapse of Reason』をリリースしました。ロジャー・ウォーターズは前作『The Final Cut』発表後バンドを脱退。残されたメンバーと「ピンク・フロイド」バンド名使用権の裁判が行なわれるなどバンドにはギクシャクした空気が流れていました。

キーボードのリック・ライトは既に脱退しており、残されたメンバーはドラムのニック・メイスンとギターのデヴィッド・ギルモアだけ。それまではロジャーを司令塔にアルバムの制作をしていたピンク・フロイドでしたが、その裁判時、バンドは完全に崩壊状態でした。結果、フロイド側がウォーターズ側に対して使用料を支払うこと、アルバム『ザ・ウォール』の権利をウォーターズ側が独占的に保有することなどを条件に和解。

その結果を受けてから『A Momentary Lapse of Reason』が発表されました。このアルバムはプログレッシヴ・ロックというジャンルに分けられるものの、コンセプチュアルな作品ではなく各曲は独立したものとなっています。
そして、9月より新作のワールドツアーがスタート。その翌年、日本も組み込まれました。前作から4年の歳月が流れた新生ピンク・フロイドです。

■日本公演 1988年 ピンク・フロイド 公演日程
3月2日 東京 武道館大ホール
3月3日 東京 武道館大ホール
3月4日 東京 代々木オリンピックプール
3月5日 東京 代々木オリンピックプール ←観に行った日
3月6日 東京 代々木オリンピックプール ←観に行った日
3月8日 大阪 大阪城ホール
3月9日 大阪 大阪城ホール
3月11日 名古屋 名古屋市総合体育館レインボーホール

1988年 3月5日・6日 
Setlist
Shine On You Crazy Diamond (Parts I-V)
Signs of Life
Learning to Fly
Yet Another Movie
Round and Around
A New Machine (Part 1)
Terminal Frost
A New Machine (Part 2)
Sorrow
The Dogs of War
On the Turning Away
(Intermission)
One of These Days
Time
The Great Gig in the Sky
Wish You Were Here
Welcome to the Machine
Us and Them
Money
Another Brick in the Wall Part 2
Comfortably Numb
Encore:
One Slip
Run Like Hell

会場に着くとアリーナのど真ん中という最高の席でした。あの手この手を駆使して手に入れたチケットです。川のせせらぎ、雨音、風の音、鳥や虫たちの羽音やさえずりが前後左右にあるスピーカーからバラバラに流れています。それだけでも不思議な気分に。ここは一体どこなんだ?とトリップ体験ができる効果音でした。

ステージは暗転して、先ほどの効果音はそのままにシンセサイザーの音色がフェイドインしてきます。往年のファンには御馴染みのイントロに歓声が湧き起こります。続いて登場するデヴィッド・ギルモアのギター・フレーズにも大きな歓声。
そしてオリジナルメンバー:シド・バレットを歌った「Shine On You Crazy Diamond (Parts I-V)」が披露されます。サポートメンバーも含め総勢13名のミュージシャンが分厚い演奏を繰り広げます。
ステージ中央には巨大な円形スクリーンが配置され映像が映されます。その周りにもムービングヘッドの照明が無数にセットされていました。コンピューター制御された照明群は曲の場面展開に合わせて生き物のように動き、曲に命を吹き込んでいきます。セットリストは1部と2部に分かれ、途中に休憩を挟む構成。1部では新作の曲をメインに映像と照明を駆使した幻想的空間を演出。
「The Dogs of War」のイントロは円形スクリーンに映し出されたデヴィッド・ギルモアが歌い出します。「Terminal Frost」ではレーザー光線が波打ち、そこにスモークが揺れる様はこの世のものとは思えない幻想的な世界でした。

15分くらいの休憩を挟み、嵐のSE。ディレイのかかったベース音に会場は大歓声。日本ではプロレスラーの入場曲で御馴染みの「One of These Days」。ここからは有名曲のオンパレードでした。
本来なら別の曲で登場するはずの巨大な豚が宙に舞う大掛かりな仕掛けもあり、観客は狂喜乱舞。『炎』『狂気』『ザ・ウォール』の名曲が奏でられる中、ラストの「Comfortably Numb」のギターソロでは巨大なミラーボールがステージ下から登場。
さらにそのミラーボールが割れ、もうひとつミラーボールが登場。天空を駆け巡るギターソロと共に眩い星空が会場全体を支配していました。

鳴り止まない歓声に導かれ、演奏されたアンコールは新曲と『ザ・ウォール』から「Run Like Hell」。ここでの照明群の暴れっぷりは強烈過ぎて言葉を失うほど。すべての照明が暴走したのではないかと思うほど。
バラバラに動き出す照明の数々は、まさに「光の洪水」!観客のほとんどはこの光景を観られただけでも「今日のコンサートは観て良かった」と思ったことでしょう。
私はと言えば、翌日、当日券を手に入れ、とんでもない酷い席で再鑑賞。さすがにステージが半分見えない席だったので、感動も半分でしたが何だかんだの、もう一度感動したコンサートとなりました。

会場で手に入れたパンフレットと、CDを購入するともらえた特製のディスコグラフィー(たぶん日本製。意外としっかりしたデザインなのが貴重)。

なかじまやすお

自由気ままに雑多なことを書きなぐっていきます。根底にあるのは「愛と音楽」。世の愛すべき事象にスポットを当て、音楽好きに共感してもらえる記事を執筆していきます。サウンドハウスでは、メディア編集担当として活躍。プライベートでは、週末となればドラムを叩き、ライブや映画、展覧会などを楽しむアクティブ派。

 
 
 
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