バンドの中でギターをしている上で、永遠に悩み続けることの一つ。
それは
メインの歪みエフェクターを何にするかです。
椎名林檎はRATひとつを商売道具にしているし(実際にしているかは知らないけれども)、知り合いのバンドマンはBOSSの BD-2 を直列で4台繋げている人もいたりしました。そのくらい歪みエフェクターを何を使うかっていうのはその人の個性が出るものだと思います。
かく言う僕もギタリストなので、色んな歪みエフェクターを試してきました。もちろんBD-2は通ってきたし、 shinos というメーカーのAlice the goonというエフェクターも使ったりしました。多分合計で8回ほどメインの歪みエフェクターは乗り換えていると思います。
そんな中僕が出会ったエフェクターがこちら。
petra というブランドのNoaというエフェクターです。
ここからは
- ① Noaとは
- ② トランスペアレント系オーバードライブについて
- ③ 使用例
の順で説明させていただきます。
少しでもpetraというブランドのnoaというエフェクターの魅力が皆さんに伝われば嬉しいです。
では早速、
① Noaとは
限りなく透明に近いサウンドを
”Noa”は澄んだ水の様に冴えたサウンドを目指したトランスペアレント系オーバードライブです。ペダル自体の瑞々しさに加え、30hz~300hzまで幅広いフリークエンシーのlowcutを有し、現場に合わせた使用が可能です。
Noaとは、個人ビルダーのnanaseさんという方がハンドメイドで作っている、いわゆるトランスペアレント系オーバードライブです。
特徴として音の輪郭がすごくはっきりしていることや、幅広いフリークエンシーのlowcutを有しているので、好きなところをカットできますので、パライコ的な、EQみたいな使い方も可能です。
Noaは本当に夏の始まりみたいな音が鳴るんですよね。base ball bear的に言うと夏ってる音がします。
元々MarshallのBluesbreakerを現代的に使いやすいようにしたものらしいので、Bluesbreakerは入手しづらいからなぁ、、みたいな人にもお勧めです。
② トランスペアレント系オーバードライブについて
トランスペアレント(transparent)=「透明な」という意味が示すとおり、透き通った音のするオーバードライブということになります。
過去にサウンドハウスのコラムでトランスペアレント系オーバードライブについてまとめてくれている人がいますので、詳しく知りたい方は そちら をご覧くだされば良いのですが、簡単にいうと、
- 音の輪郭をはっきりさせる
- 基本的にローゲインなオーバードライブ
という点が僕の思うトランスペアレント系オーバードライブの定義だと思います。
トランスペアレント系オーバードライブで有名なエフェクターで言うと、
MXRのCSP027 Timmy Overdrive
こちらはトランスペアレント系といえば、、と言われるくらい有名なエフェクターで、 元々ペダル・ビルダーのPaul Cochrane氏が製作したTimmyを、MXRがダウンサイジングして販売に至った。という形になります。僕なりのイメージで言うと、本当に素直にギターのニュアンスが出てくれます。
ポイントを言うと、EQは思い切って結構しっかり上げてあげた方が音がふくよかになると思います。また、この製品にはトグルスイッチが付いており、右、左、真ん中とスイッチが選べます。それぞれ少しずつ音色が違いますが、僕は真ん中のモードが一番音のレンジが広く感じて好きでした。
MAD PROFESSORのRoyal Blue Overdrive Factory
こちらはトランスペアレント系にしてはゲインの幅が広く、gainを上げるとどんどんリッチに歪んでいく印象です。
またBASS、TREBLEと2つのEQがついているのですが、それの効きも良く、ドンシャリサウンドや重心重めのサウンド、逆に高音を強調したサウンドなど、割とどんなサウンドも作れます。また、Royal Blueは昔My Hair is Badのvo.椎木知仁さんが使ってたこともあり、ギターロック系の人には向いていると思います。
EARTHQUAKER DEVICESのBlumes
このBlumes、ベース用エフェクターですがギターでも使えます。トグルスイッチで3つのモードを選べ、モード3がトランスペアレント系の歪みとなっております。
gainを0にしても薄っすら歪むので、後述するようなプリアンプみたいな使い方は少し難しいかもしれませんが、どのモードもかなり使える音なので、このエフェクター1つで3つの歪みがついてくると考えるとかなりお得なのではと思います。
また、gain.tone.levelと、EQがtoneのみなのであれこれ悩まずに済むところも良いところですね。
これら三つ、どれも素晴らしいエフェクターなのですが、もちろん各エフェクターによって特徴や音色、リファレンスしているものが違うので、僕にとってはNoaが一番合っていました。
③ Noaの使用例
僕が実際に使っているNoa使用例を最後にご紹介してこの記事を締めたいと思います。
僕はメインのギターが白い K.Nyui Custom Guitars でノブはセンター固定。NoaはVol.が12時、gainが0、toneとlowcutはその場の環境で変わりますが、基本的にはtoneが3時くらい、lowcutが9時くらいにしています。
僕はオーバードライブとして使うと言うよりも、プリアンプとして使っていて、ほとんど歪ませないんですよ。でもNoaって不思議とスイッチを入れるだけで原音がプッシュされて、どこか風鈴の音がするような涼しい音がします。ゲインを上げまくってもローゲインなのでそこまで破綻しませんし。そういう使い方もいいと思いますが、僕はプリアンプとして使うのが一番しっくりきました。
以上、petraからNoaの紹介でした。
まだまだ暑いので、どこか今の自分の歪みの音に不満がある方、暑がりな方、水分不足の方、一度petraのNoaを試してみることをお勧めします。
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