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お題:ジョー・ザヴィヌル(ウェザー・リポート)

2018-03-30

テーマ:やすおの それ、座布団一枚

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素晴らしい音楽を残したミュージシャンは素晴らしい言葉を残しています。そのお題を素敵に解釈。日々の生活に無理やりでも役立ててしまおうというコーナーです。

さて、今日のお題は?

人名:ジョー・ザヴィヌル(ex.ウェザー・リポート)
名言:私は一番下手なミュージシャンとしてバンドに参加し、最高のミュージシャンとしてそのバンドを去りたかった。だからアメリカに行かねばならないと思ったんだ。

 

 

ジョー・ザヴィヌルは、ナチス・ドイツの支配下にあったオーストリアのウィーンで生まれました。上記は地元の音楽シーンでは音楽に対して貪欲になれないと悟った時のセリフです。ちょうどその時にジョーはバークリー音楽院奨学生の募集記事をダウン・ビート紙上で見つけます。ここからジョー・ザヴィヌルの音楽人生が展開していきます。1960年代、キャノン・ボール・アダレイやマイルス・デイヴィス・グループを渡り歩き、1970年代はサックス奏者:ウェイン・ショーターと共にウェザー・リポートを率います。音楽に対して真摯な姿勢を貫き、時代ごとに名演や名作を数多く生み出しました。1979年に発表した『8:30』は「ベスト・ジャズ・フュージョン演奏」部門でグラミー賞を受賞しています。


ウェザー・リポート / バードランド
 

快進撃を続けるウェザー・リポートにおいても、ジョーは自分と関わるミュージシャンに対して常に本気で向き合います。バンドが残した15枚のアルバムは、すべて参加メンバーが異なり、中には、さらなる頂を目指すためのメンバー解雇もあったようです。ウェザー・リポートに在籍したジャコ・パストリアスは、「みんなジョーのことをしみったれたヤツと思っているらしい。というのは、数多くのミュージシャンが彼のグループに参加してはすぐ追い出されているからさ(笑)。でも、結局は、みんな彼の音楽についていけないのさ」と語っています。一方で、今回の名言と反するようですが、初めてマイルス・デイヴィスのグループに誘われた時、ジョーは「まだその時期ではない」と共演を断っています。それはマイルスに対する自分のレベルが熟していないということだったのかもしれません。これほど自分の音楽に厳しかったミュージシャンも珍しいと思います。

 


2006年に創刊されたファッション誌Z(ジー)において、粋Z(粋な爺)の象徴として毎号の表紙を飾っていました。(現在休刊)

自分に厳しく、他人にも同様のモチベーションや技術を求める。どちらも相当なエネルギーを要します。彼の生き様を実践するには根底にある「理想の音楽のために」という軸がブレないことが重要です。同じ名言を、仕事や共同作業において活かせるか?といえば、これはこれでハードルは高いでしょう。でも座右の銘くらいにはなると思います。「下手くそとして、参加して、一番上手くなって卒業する」なんとも前向きで素敵な言葉なのでしょう。一緒に働く(作業する)仲間に厳しくするのは、自分が成熟した次の段階ですかね(笑)。

よくぞ、ここまで言い切った!そして実行した!


あっぱれ!座布団一枚!
 

なかじまやすお

自由気ままに雑多なことを書きなぐっていきます。根底にあるのは「愛と音楽」。世の愛すべき事象にスポットを当て、音楽好きに共感してもらえる記事を執筆していきます。プライベートでは、週末となればドラムを叩き、ライブや映画、展覧会などを楽しむアクティブ派。

 
 
 
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