
こんにちは
先日、後輩君が Rainbow の I surrender のサビ部分が「朝練だ朝練だ君の苦労は見てんだ」に聞こえると言ってきたので聴いてみたら確かにそう聞こえて驚いた者です。
めっちゃ空耳じゃんと思いネットで検索してみたら残念なことにすでに発見されている空耳でした。
そのことを後輩君に伝えると「空耳?」、彼は空耳アワーを知らなったようで「昔こんなテレビ番組があってね」と説明をしている最中、頭の中で「今とっているこの行動ってめっちゃおじさんじゃない?」と思い、こうやって人は少しずつおじさんになっていくのだなと感じました。
さて今回はポテンショメータこと通称ポットについて説明させていただきます。
ボリュームやトーンの調整には欠かせないギターにとって大切なパーツの1つですね。
ピックアップ交換時には必ずハンダ付けしなくてはならないパーツでもありますので、どのようなものなのか知っておいた方が後々役にたつのではないかと思います。
◯ ポテンショメータの構造
まずは構造についてです。
といっても金属の蓋で覆われているので、よく分かりませんね。
ってことでバラしちゃいましょ!!

↓


なにやら外側にぐるーと黒いものがあって、それに板バネのようなものが接していますね。
構造としては、軸を回すと黒くなっている外側の上を板バネのようなものが動くという仕組みになっています。
で、これで電気的に何が起こるの?ってお思いですよね。
ポテンショメータは日本語で可変抵抗器といいます。
抵抗といえば多分一度は目にしたことがあるんじゃないかと思います。
落花生みたいなアレです。

この抵抗というものは名前の通り電気が通るのを邪魔するもので、電子回路の電気の流れを調整したり制御したりするのに使われる部品です。
ポテンショメータはぐるーとしたところが抵抗になっていて、そこに触れている金属が動くとこによって抵抗の値を変化させることのできる機械というわけなんです。
しかし、これだけではまだ何がどうなっているのかよくわかりませんよね。
そこで下の図をご覧ください。

これはポテンショメータの構造を理解しやすく図にしたものですが、ギザギザが抵抗。つまりぐるーと回っているところで、矢印↑が動く金属部分で2番端子と繋がっています。
そして今回は100kΩのポテンショメータを使うと想定して動きを見ていきましょう。
まず、100kΩのポテンショメータを少し回します。

この時、100kΩの抵抗から針が少し動くことで③側は10kΩと①側は90kΩとなります。
次に半分動かしてみましょう。

ポテンショメータの中では針金が半分に動いて100kΩの抵抗が③側50kΩと①側50kΩとなるわけです。
もうお分かりかと思いますが、一応さらに回してみると

上の図のようになるわけです。
こんな感じで針が動いて抵抗の値が変わる!
それがポテンショメータなのです。
◯ ボリュームとしての働き
ポテンショメータの構造を理解したうえで次に気になるのが、ギターのボリュームとしてはどういう働きをしているのかということです。
結論から申し上げますと、電圧の分圧を行い出力を決めているのですが、いきなり分圧と言われてもよくわかりませんよね。
ですので、またまた図を用いて、できるだけわかりやすいよう簡単に説明させていただきます。

先ほどとは違い図が縦向きとなっていますが仕組みは同じです。
説明させて頂きますと、上の図はフルテンの状態となっておりまして、ピックアップから出てきた信号が3番端子から入ります。
そうすると中の道を通って2番端子から出てくるのです。
これでピックアップのパワーが全開で出力されているということになります。
※電気的なことにお詳しい方は表現に疑問を持たれるかも知れませんが、今回はポテンショメータの働きをわかりやすくするためにパワー全開という表現をさせていただきます。
さて次にボリュームポットを半分回すとこんな感じです。

ご覧の通りピックアップからの信号は半分だけ抵抗を通ってから出力されていますね。
抵抗を通ることによって信号が弱められているのです。
したがってアンプから出てくるギターの音は小さくなる、
というわけですね。
次にボリューム0の時を見てみましょう。

んっ?
ボリューム0の時は信号が2番端子にではなく全てグランドに流れて行っていますね。
※こちらも働きを理解するために今回は全てという表現を使用しています。
これは電気の特性がそうさせているのです。
電気は電位が低い方に流れるという特性を持っています。
グランドはジャック側よりも電位が低いので、信号は全てグランドに流れて2番端子から出力されないので音が出なくなるというわけなんです。※その他の※と同様。
電位という言葉が出てきましたが難しい事は考えず、要は電気はアースに落ちやすいくらいに思っていただければ大丈夫かと思います。
では次にトーンの仕組みについて。
と、いきたいところなのですが、トーンの説明までいくとだいぶ長くなってしまいますので今回はこの辺で。 ザックリではありましたがポテンショメータ、ギターのボリュームの仕組みについて説明させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回は説明のためにポテンショメータをバラしたりしましたが、完璧に元に戻すのは大変なのでご自身でバラしたりなんかは極力お控えくださいね。
また、コメ印で注釈があったりと、初めてボリュームポットの働きに触れる方は、少々説明がややこしいとお思いの方もおられるかもしれません。
申し訳ありません。
コメ印での注釈についてはまたまた追々ブログを書いてお伝えできたらと思います。
今回もブログを読んでいただきありがとうございます。
また次も読んで頂けたら嬉しいです。
それではまたサウンドハウススタッフブログで会いましょう。
さようなら。