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ピックアップ交換のために知っておきたいこと2【仕組み】

2024-04-04

テーマ:ギター, Tips&お役立ち

こんにちは
牛乳をそのまま飲むときは乳脂肪分4.5%一択ですが、お家でカフェオレを作る際は乳脂肪分3.5%が最強だと思っている者です。

今回はピックアップの交換にとって、とっても大切な事の1つピックアップの仕組みについて説明させていただきます。
ピックアップの交換を考えている方でも、ピックアップの構造や原理について正しく理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。
構造や原理を知ることによって交換するピックアップ選びに幅が広がり、より自分自身の目指す理想の音に近づけるのではないかと思います。
※このブログ内で指す「ピックアップ」とは、エレキギターやベースでいう一般的なピックアップであるマグネティックピックアップの事を指します。

さて、そもそもピックアップとはどのような構造をしているのか?

カバーを外してみると……

こんな感じです。
何やら鉄の棒の周りに銅のようなものがぐるぐる巻きつけられていますね。
ちなみに鉄の棒のようなものはポールピースと呼ばれており、材質は磁石でできています。銅線のようなものはエネメル線と呼ばれており、銅線に絶縁性の塗料を塗って焼き付けている線です。

これなんか見覚えないですか?

そうです。
中学生?くらいで理科の授業に出てくるコイルそのものです。
「ピックアップ」というカッコイイ名前がついていますが、要はコイルを使って電気を生み出す装置なのです。
コイルは動力によって電気を生み出したり逆に電気を使って動力を生み出したりできる道具で、科学の力ってスゲーってやつですね。
ちなみにこんなの(下の写真)もありますが、これは金属の棒の下に磁石を設置することで上の写真と同じような構造にしているわけです。

ではどうしてこのピックアップから電気が生まれるのか?

上の写真のようにコイルの周りには磁界と呼ばれるバリアのようなものがあって、ギターに張ってある弦が振動することによりこのバリアを乱す、いわゆる電磁誘導ってやつが生まれるというわけです。
ちなみに磁界を乱す物質は磁石に反応するものでないといけないので、エレキギターには磁石に反応する金属の弦が張られています。
そのため、肉声やガット弦など磁石に反応しないものの音を拾えない仕組みになっています。


これでエレキギター音はピックアップによる電磁誘導でできた電磁誘導電流でつくられていることを理解できたのではないかと思います。
そしてこの電磁誘導電流はピックアップの磁界をどれだけ乱したかによって変化があらわれます。
つまりギターを強く弾くと弦が大きく揺れて磁界も大きく乱れ大きな音が出ます。
逆に弱い力で弦を弾くと磁界の乱れも少ないので音は小さくなるわけです。
この性質を利用したピックアップは、エレキギターにもっとも適したマイクと言っても過言ではありませんね。
ちなみに磁界を大きく乱す方法には弦を強く弾く以外にもありまして。
それはピックアップを弦に近づけるという方法です。
近づければ磁界も弦に近づき大きく乱れるので音は大きくなります。
逆に離すと磁界も遠くなり乱れる範囲が少なくなるので音は小さくなる訳です。
この弦とピックアップの距離感というのは単純なんですけども結構奥深かったりもします。
ちなみにこの性質を利用しているのがスタッガードポールピースやアジャスタブルポールピースです。

スタッガードポールピース

アジャスタブルポールピース

写真のようにポールピースの高さを弦ごとに調整して欲しい音を際立たせたり、ポールピースを可動式にしたりすることで自分好みのサウンドを得られる仕組みになっています。
ピックアップの高さを変えたことのない方、アジャスタブルポールピースの高さを変えたことのない方はぜひ一度試してみてください。思っている以上に音が変化しますよ。
ですが注意点として基本的にピックアップの高さは工場出荷時、販売時などに適正値に調整されてあります。
ご自身で調整をして元に戻せなくなっては困るので変更前の数値は絶対に測ってメモや写真をとって残しておいてくださいね。


さて今回はピックアップが音を作り出す原理について説明しましたが、いかがだったでしょうか?

ピックアップの構造自体は意外と単純で逆にびっくりって方も中にはいらしゃるかもしれませんね。
こんな簡単な造りでどれも似たようなものなのに、なぜ世の中には沢山の種類のピックアップがあったり価格もまちまちなのか?
次回はその辺についてもお話していきたい所存です。

このブログを読んで下さった方たちの音楽ライフに少しでも彩を添えることができたらなと思っております。
それではまたサウンドハウススタッフブログで会いましょう。
さようなら。

野田啓介

20歳でギタークラフトの専門学校に入学、卒業後は国内楽器メーカーに入社、国内のギター製造工場で組込み部として知識と腕を磨きました。ギター工場退社後は音楽関係とは異なる職に就きながらもミュージックスクールのサポートとして演奏や音響機器の取り扱い、イベントの設営などを行い積極的に音楽にかかわってきました。サウンドハウスでは主に出荷時の検品やピックアップ、ギター本体の配線、ネック周りの修理サポートも行っています。

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