JBL / BEYOND1は、本格カラオケアンプとして好評いただいている人気商品ですが、今回は敢えて「PA用パワードミキサー」としてお薦めしていきたいと思います。
JBL ( ジェービーエル ) / BEYOND1 家庭用カラオケアンプ
理由1:BGMといっしょに鳴らせるマイク入力が3系統もある
トークメインのスピーチ、プレゼンテーションなどであれば、マイク3本もあれば対応できる現場がほとんどだと思います。カラオケ以外でもマイクとBGMをいっしょに鳴らすレッスン、発表会などいろいろな用途にもオススメします!
理由2:大出力パワーアンプ、操作が簡単
出力W数は、ステレオ180W x2(8Ω)のため、自宅やお店でのカラオケ以外にもさまざまな音楽イベントに対応することができます。室内なら100-200人くらいの規模なら問題なく使えるでしょう。使い方は、マイクや音源を接続したら、あとは前面つまみでそれぞれの音量を調整するだけなので、音響機材が苦手という方でも安心です。
理由3:豊富な出力端子
メインスピーカー以外にも使用するPAスピーカーといえば「モニタースピーカー(返し)」「サブウーファー」があります。BEYOND1ならこれらを接続することができるんです!
- AUX OUT(L、R):
- パワードスピーカー、またはパワーアンプ+パッシブスピーカーを接続します。
- REC OUT(L+R):
- 主にレコーダーを接続する端子で、モノラルのフルレンジ信号を出力します。
- SUB OUT(L+R):
- パワードサブウーファー、またはパワーアンプ+パッシブサブウーファーを接続します。モノラルの 低音のみ を出力します。
お薦めは、ケーブル1本で接続完了できるパワーアンプを内蔵したパワードタイプです。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CP10MP PAスピーカー
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CP18SIIP パワードサブウーファー
※注意点としては、3つの出力端子から出力されるレベルは、 すべて前面のMIC、MUSIC、EFXつまみの影響を受ける ため、メインのレベルを下げるとモニターやサブウーファーへの出力レベルも下がります。オススメのセッティング方法は、メインスピーカーの音量を決めたら変更せずに、接続機器側の音量調整でモニター、サブウーファーのレベルを決めてください。
理由4:PCに接続すると、かなり細かいところまで調整できる
BEYOND1にはPCとUSBケーブルで接続するだけで利用できる専用アプリが用意されています!DSPを内蔵しているデジタルミキサーやパワーアンプ、デジタルスピーカープロセッサーなど、さまざまなPA機器がありますが、『ちょっと高価だし難しくて苦手だなぁ』という方、ご安心ください。BEYOND1でも同じようなセッティングを行うことができます。
手順は超簡単な3ステップです!
- メーカーサイト商品ページの「DOWNLOADS」から「PC GUI(EN)」をダウンロード
- BEYOND1背面にあるUSB端子とPCをUSBケーブルで接続
- 専用アプリを立ち上げる。以上です!!
ケーブルを接続するとBEYOND1は次のような画面になります。
※BEYOND1本体では操作できなくなります。
では専用アプリでどんな操作ができるのか各コントロール画面を見てみましょう。
Music
- ローカットフィルター
- 15バンドのパラメトリックEQ(Gain、Freq、Q)
- 音源ソース選択
- キーチェンジ
なんとEQはフェーダーの上下以外に、グラフ上の数字を上下左右に動かすことでも調整ができるので、動かしながら音の変化を耳で聞いて直感的にコントロールすることができます。
Mic
- ローカットフィルター
- ハイカットフィルター
- 15バンドのパラメトリックEQ(Gain、Freq、Q)
- AFE(3段階ハウリング抑制)
マイクを持つ人がステージ上を歩き回るパターンではONにしておきましょう。 - コンプレッサー(Threshold、Attack、Release、Ratio)
いきなりシャウトする人がいてもコンプがあれば安心です!
Effect
- エコー/リバーブEQ:5バンド・パラメトリックEQ(Gain、Freq、Q)
- エコー詳細
- リバーブ詳細
- ディレイ詳細
まるでデジタルミキサーに内蔵されているエフェクター並みのパラメーター数にJBLの本気を感じます!
Main
- スピーカー出力から出る音のバランス(Music、Mic、EFX)
AUX、SUB、REC OUTのバランスは変えずにメインだけ変えたい時に使います!! - ハイパス(ローカット)フィルター
- 10バンドのパラメトリックEQ(Gain、Freq、Q)
- スピーカー出力LとRのレベルバランス
- スピーカー出力LとRのタイムアライメント用ディレイ
- コンプレッサー(Threshold、Attack、Release、Ratio)
Sub
- ハイパスフィルター
- ローパスフィルター
- 5バンドのパラメトリックEQ(Gain、Freq、Q)
- コンプレッサー(Threshold、Attack、Release、Ratio)
- 位相切り替え
- SUB出力レベル、ディレイ
- SUB出力のMusic、Micのレベルバランス
例えばマイクの音はフルレンジスピーカーだけで鳴らしたい、音源の低域だけをサブウーファーで鳴らしたい時に使えます!
Rec
- Music、Mic、Echo、Rev、出力のレベル
メインスピーカーから出る信号とは違うバランスで出したい時に使えます! これは、例えばボーカル強めに返してほしいという要望に応えることができるので、モニタースピーカー用にもお薦めです。
※PCアプリを使用する際の注意点としては、PC接続をすると自動的に本体つまみ、付属リモコンでのコントロールができなくなります。
いかがでしたでしょうか。
JBL / BEYOND1は、「高品質なカラオケアンプ」がメインの使用用途ですが、これだけのスペックならPA用途としても十分に活躍してくれることでしょう。例えばチャンネルが足りない場合は、アナログミキサーを別に用意して、BEYOND1はパワーアンプとして使用するというのも全然アリだと思います!搭載されている便利な機能の数々をフルに利用して、ぜひ素敵なPAライフを楽しんでいただければと思います。