ビートルズのストリングスアレンジを探求する「かもしれない」ブログ

第一回「エレキでギャーン、だけがロックじゃないぞ」

日本全国にビートルズファンはどれだけいるのでしょうか。
月1でスタジオに集結し、自慢のリッケン、グレッチ、ヘフナーにフラット弦を張って2時間、いや今日は本番近いから3時間の猛練習。
来たる定例ライブに向けて髪型を整えお気に入りの帽子を被り、鏡の前で決めのポーズの研究にも余念のない皆様。

皆さんのバンドで次の曲をやりたい、とかいう話が出たことはありますか？

■ Yesterday

ロックに弦楽四重奏を加えた歴史を変えた一曲と言えるでしょう。

■ Eleanor Rigby

こういうアプローチも当時史上初だったようです。エンジニアのジェフ・エメリックが楽器にマイクを近接させて独特のデッドな音質を実現させたという話は有名です。

■ I am the Walrus

何をどう考えればこういう音を作り出せるものなのか。弦のサイケなアレンジのみならず楽曲全体がビートルズマジック。

■ Hello, Goodbye

弦のイメージが少ない楽曲ですが間奏部の音はビオラ。ビオラの音の存在感というのは独特です。

■ Strawberry Fields Forever

「サイケデリック」のイメージをしらふの一般人に伝える事に成功した唯一のバンドはビートルズだけでしょう。

皆さんのバンドでレパートリーに入っているとしても、Yesterday、Hello, Goodbyeくらいでしょうか。ストリングスのアレンジが入っているビートルズの楽曲はほかにも沢山あります。
今の時代、聴き分けが難しい位のクオリティの弦の音が出せるシンセがありますから、鍵盤担当のメンバーにここ弾いて、と言えばそれなりのクオリティで音を埋めてくれるはずです。ポールのコンサートだってそうしていますから理にかなっています。
Abbey Road Studiosの音も「買える」時代になったのです。

SPITFIRE AUDIO / ABBEY ROAD TWO: ICONIC STRINGS PROFESSIONAL

バンド楽しいですね。でもどこかに物足りなさ感じていませんか？

ジョンのシャウトもジョージのギターもポールのベースもリンゴのタムロールも
もう何でもかんでも勉強しつくしちゃいましたか？

もしあなたのバンドのメンバーがそれぞれ、バイオリン、ビオラ、チェロにいきなり持ち替えEleanor Rigbyを弾きだしたら・・・そんな夢想をした事はありませんか？
あるいはI am the Walrusのあのサイケデリックな低弦ストリングスの音を作ってみたい。そう考えた事は1度や2度ではないはずです。

あなたの心の声が聞こえます。
「ギターの事は分かるんだけどバイオリンはな～、楽器高いし～ハッハッハッ～」

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あなた「カルテットが揃っちゃう。でも、通販の楽器でしょ？大丈夫なのかなあ～？」

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あなた「買ってもな～　弾けるか心配なんだよな～」

それは……ご自分で何とかしてくださいね。

ビートルズのストリングスアレンジは、かのジョージ・マーティンがほとんどの部分を担ったわけですが、録音技術の妙も相まって一般的な「弦」の録音では得られないようなサウンドを生み出したことはよく知られています。ですからバイオリンを買って、マイクの前で弾いたところですぐに目の前にYesterdayのあの響きは現れないでしょう。

いつの日かあの甘美な弦の響きを自分の手で奏でてみたい。
あなたの高価なMacBook Airの前で今こそバイオリンを、ビオラを、チェロを手にする時が来たのかもしれません。
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ビートルズのストリングスアレンジを探求する「かもしれない」このブログ。
第2回は「楽譜どうする？て言うかそもそも弦楽器弾けるのか？」です。
楽器は習いたて、思うように弾けなかった、でも楽しかった。そんな少年（少女）時代を今再び、体験できるかもしれません。でもオトナになってしまったあなたには想像以上の難易度かもしれません。
さあ準備はよろしいですか？

自信のない方は音源買って打ち込みで。それは理にかなっています。

でも、楽譜どうする？

ではまた次回（果たしてあるのか？）