斬新なデザインが特徴的で、個人的にも気になっていたYAMAHAのエレクトリックバイオリン「YEV104」を実際に触って演奏してみましたのでその実機レビューとなります。
YAMAHAのエレクトリックバイオリンYEVシリーズについて
YAMAHAが開発した今までのエレクトリックバイオリンとは違った、斬新かつ美しいボディが特徴のエレクトリックバイオリン。カラーはブラックとナチュラルの2色があり、4弦仕様と5弦仕様の2種類があります。ボディの素材はメイプルを中心にマホガニー、スプルースの5層構造にて製造され、立ち上がりがよく、ナチュラルな響きを実現しています。
YAMAHA弦楽器エレクトリックバイオリン/ サイレントシリーズカタログより
ここからは自分で触って弾いてみていくつか気になった点をご紹介いたします。
YEV104の魅力
驚くほどの軽さと構えやすさ
YEV104の本体重量はなんと約560g!他のエレクトリックバイオリンに比べ、圧倒的に軽いです。これなら長時間でも疲れることなく演奏できると感じました。
また他のエレクトリックバイオリンにありがちな重心の偏りがなく、実際の木のバイオリンの重心と似た構え方ができたので、バイオリン経験者の方であればあるほど満足いただける作りになっていると思います。
バイオリン顎当て部分を横から見た写真。ウォルナットボディの薄さがよくわかると思います。
横からの写真はこんな感じです。ボディ外側と中央部分の素材が異なっています。
観客の注目を集める独特なボディ
エレクトリックバイオリンは、やはり個人で練習用に使用するというよりライブなどでのステージで使用される方が多いと思います。ステージで演奏するにあたって大事なのはやはりカッコよさ!本来のバイオリンとは少し異なった独特なボディが魅力的なYEVシリーズはステージパフォーマンスにピッタリではないでしょうか!
あと写真では撮りませんでしたが、こんなに薄いボディでも肩当ては問題なく装着することができました。使用したのはKUNの一般的な肩当てでした。
全体像の写真 カラーはナチュラル
外縁部の形状は通常のバイオリンと同じサイズで設計されているため、構えてみた感覚は普通のバイオリンと同じでした。やはりYAMAHAはすごいですね!
E線には駒への食い込みを防止する保護チューブがついていました。駒にもYAMAHAのロゴがついています。
音色がクリアで澄んでいて、ノイズも少ない
今回はPLAYTECHのギターアンプ「JAMMER Jr.」に接続して演奏してみましたが、正直驚きました。まずは音がとてもクリアで澄んだ音色だったからです。通常のエレクトリックバイオリンはアンプに接続して演奏した際、どうしてもアンプに接続していない時に比べ音色が変わってしまうことが多い印象ですが、このエレクトリックバイオリンはアンプを通してもほとんど音がクリアなままアンプで出力できました。アンプ側でクリーンなセッティングにするとかなり心地よい、通常のバイオリンに近い音になりました。ディストーションなどの効果を加えてみたり、様々なエフェクトを追加してみたりと自分だけのサウンドを作ることもできましたよ~。
また演奏しているときのノイズも少なく感じました。エレクトリックバイオリンは駒にピックアップがあり、そのすぐ上を弓の毛と弦で擦るため、どうしても弦の擦る音がノイズとして音に混ざりがちです。ですがYAMAHAのYEVシリーズは演奏してみてもほとんど弦を擦る音が入らず、バイオリンの音のみをアンプで出力できました。
パッシブ回路のYAMAHAの独自の設計によるピックアップシステムはさすがです。
YEV104NTの裏側の写真。通常のシールドで接続できます。
ピックアップの切り替えスイッチがあります。
いかがでしたでしょうか。今回、実際にエレクトリックバイオリンを触ってみて改めてYAMAHAの製品のクオリティの高さを実感いたしました。現在サウンドハウスでは4弦仕様のYEV104のブラック、ナチュラルと5弦仕様のYEV105のブラック、ナチュラルの計4種類を販売中です!今までエレキバイオリンを演奏したことがない方でも、バイオリン経験者にもおススメ出来ます!ぜひご検討ください!