今回のブログは、吹奏楽をやっている方にこそ読んでいただきたい内容です。
皆さんは、マンドリンという楽器をご存知でしょうか?
弦楽器の一つで、座って足の上に乗せ、ピックで演奏します。吹奏楽で使われる楽器に比べて知名度は低いですが、全国各地に学校のマンドリン部や社会人団体があり、実は、日本は世界一マンドリン愛好家が多い国だと言われています。
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・ マンドリンってどんな楽器?
・ マンドリンとその仲間の楽器を紹介します!
マンドリンが集まって大人数で演奏される編成を、マンドリン・オーケストラと言います。通常のオーケストラのバイオリン属がマンドリン属に置き換えられた様子を想像していただければだいたい合っています。
マンドリン・オーケストラではマンドリン用に作曲された曲を演奏することが多いですが、意外にも吹奏楽の曲が演奏されることが時々あります。今回はその中から3曲をご紹介します。ぜひ初めの1~2分だけでも全曲聴き比べて、違いをお楽しみください。
1曲目「たなばた」
吹奏楽経験者であれば、7月になると無性にこの曲が聴きたくなる人は多いのではないでしょうか。
○ 吹奏楽バージョン
○ マンドリンバージョン
吹奏楽バージョンでは次々と違う楽器がメロディーを引き継いで曲が進んでいくのに対して、マンドリンバージョンは同じ形の楽器ばかりなので、音の多彩さでは敵いません。でも見方を変えると、似た音色だからこその素晴らしい一体感です。
中間部のアルトサックス、ユーフォニウムのゆったりとした掛け合いは、サックスのメロディーをマンドリンが、ユーフォニウムのメロディーをギターが担当しています。
2曲目「宝島」
もともとはT-SQUAREというインストゥルメンタルバンドの曲ですが、もはや吹奏楽の代表曲といっても過言ではない曲です。
○ 吹奏楽バージョン
○ マンドリンバージョン
吹奏楽バージョンを聴き慣れていると、マンドリンバージョンは少しおとなしすぎるかもしれません。特に後半のトランペットとトロンボーンが揃って同じメロディーを奏でるところは、吹奏楽ならではのキレと迫力があります。ですが、マンドリンではこのようなかっこいいタイプの曲を演奏することはあまりないので、ギャップがあってとても素敵な演奏です。
アルトサックスの長いソロは、マンドリンバージョンではエレキ・フラットマンドリンのソロになっています。動画の中で登場しているのはおそらくこちらのモデルです。
ARIA ( アリア ) / AM-20E マンドリン
ここまでの2曲は、マンドリンびいきの私が聴いても正直「吹奏楽曲のマンドリンバージョン」という印象が抜けきりません。ですが、次の曲は吹奏楽バージョンと比べても遜色ないのではと思います。
3曲目「マードックからの最後の手紙」
タイタニック号の航海士がモチーフになっており、吹奏楽コンクールでもよく演奏される人気の曲です。
○ 吹奏楽バージョン
○ マンドリンバージョン
どちらのバージョンも、冒頭からまるでクライマックスかのような壮大さと説得力がありひき込まれます。管楽器に比べると音量の小さいマンドリンですが、ここまでの大編成だと迫力の面でも吹奏楽バージョンに負けていません!また、後半の速い音符が続く部分でもマンドリンバージョンは多少余裕があるように見えるのは、息継ぎが要らない楽器の有利な点だと思います。
吹奏楽とマンドリン、それぞれの良さを感じていただけたでしょうか。
ところで、私の周りのマンドリン仲間には、吹奏楽部出身者がとても多いです。私も中学では吹奏楽部に入っており、高校でマンドリンを始めました。今はマンドリンが大好きですが、合奏の楽しさを知ったのは吹奏楽のおかげです。
吹奏楽をやっている(やっていた)方々、新しい楽器に挑戦してみたいと思った時には、ぜひマンドリンをおすすめします!比較的習得しやすい楽器なので、楽譜が読めればそれほど苦労しないはずです。管楽器よりは音が小さいので、自宅でも練習しやすいのも嬉しいポイントです。
また、「マンドリンの音色、好きかも!」と思ったら、ぜひこちらのブログもご覧ください。
過去のブログ「忙しい日々に癒しを!おすすめのマンドリン曲3選」
これからも、マンドリンをよく知らない方にも魅力を知ってもらえるブログを書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
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