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ジャムセッションに行こう!

2019-03-06

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」

こんにちは!ジャズドラマーのちぐさです。前回、ジャズドラムとは何か、ということを伝えさせていただきました。
●ジャズドラムが難しいって本当?その真相に迫りました!

今回は一歩進んで、ジャムセッションについてお話させていただきます!

ロックやファンクのドラムもある程度安定してきた、そろそろジャズドラムやってみたいなぁ…。
と思っても、ジャズやろうなんて今のバンド仲間にはいきなり言えないもの。かと言ってじゃあいつ演奏できるの?となれば予定は未定で結局うやむやに…。
そんな問題を解決するには、ジャムセッションに行くのが最短距離です。
え?セッション!?それもジャズの!?
もちろん、その気持ちも分かります。
薄暗くムーディーなジャズバーで、百戦錬磨のジャズミュージシャンたちと演奏だなんて絶対無理!なんて思ってしまってませんか?
でも大丈夫。実はジャズミュージシャンのほとんどが、こうしたセッションを重ねて実力をつけ、仲間を見つけ、ライブやレコーディングなどでバリバリ活躍しているのです。
あのマイルスやコルトレーンだって、プロとして活躍した後でも密かにニューヨークのセッションに参加していたくらいですから。

Miles Davis Sextet - On Green Dolphin Street

そんなジャムセッションの魅力について、参加するメリットも併せて紹介していきましょう。

ジャムセッションとは?

ジャムセッションとは、その場に集まったプレイヤー同士で、順々に曲を演奏していく即興演奏会です。
主催者のミュージシャンをホストと呼びます。人数に制限はなく、パートも様々です。
参加するときは、まず受付ノートに名前とパートを書きます。それを見たホストがゲストの演奏順を考え、指名していきます(お店に来た順が一般的です)。

最初にホストによる演奏を1曲行った後、順番が回り始め、各々持ってきた曲を演奏します。
曲をリクエストするのはボーカルや管楽器などフロント楽器の人が多いですが、時と場合によってはリズム楽器の参加者にもリクエストを聞くことがあります。
セッションでは、バランスを取るためにパート毎に予約制にしている所があったり、あえてそうしない所もあったり、なかなか開けてびっくり玉手箱です。
極端な話、ベースがいない、ピアノがいない、逆にドラムばかり5人なんてのもザラです。
そんな事態なんて普通はざわつくものですが、ジャズのセッションでは楽器が偏ったから中止なんてことはまずありません。

ジャムセッションの様子

セッション中はこんな感じで、誰と演奏し、どんな曲が飛び出すか分からないワクワクがあります。

ジャムセッションのメリットその1、演奏力がつく

セッションでは、与えられた状況の中で、いかに自分のパフォーマンスを出せるかということが大事なポイントの一つです。
もしベースがいなければピアノがベース音を出したり、ボーカル参加が多くなると全編歌伴なんて日もあります。
こういう即興を重ねていくと、イヤでも演奏力がつきます。
初心者には半ば荒療治と言えますが、ホストはそういうのに慣れているので全く心配要りません。
参加当初は、自分のせいで周りに迷惑をかけてしまうのでは…、とかなり不安になりますが、あなたの心配など誰も気にしていません。
そういう事故だってセッションあるあるの1つ。そしてとても大きな成長材料になります。
こうした武者修行的なセッションを繰り返すことによって…

ジャムセッションの様子

起きてくださーい!て言われるかのごとくリラックスして叩けるようになりました(笑)

ジャムセッションのメリットその2、仲間ができる

セッションに通い続けると仲間がたくさん増えます。
参加している人はみんな、ここで演奏するという共通の目的を持っています。
同じパートの人がいれば楽器話に花が咲くし、他のパートの人は今後ライブで共演する仲間候補になります。
そして先輩ミュージシャンの存在は貴重です。
何回も参加していると、そのたびに有益なアドバイスをしてくれたり、成長を見てもらえたりと目に留まります。
こうした頼もしい存在は、後の音楽活動にとても心強いです。
私の場合も、これまでライブを行ってきた共演者は全てセッション経由、さらに今教わっているプロドラマーの先生もまた、セッションで出会いました。

ジャムセッションのメリットその3、やりたい曲が演奏できる

セッションも参加を重ねるたびに、概要が掴めてきます。
同じプレイヤーさんと何度かご一緒すると、その人の好きな曲が分かります。
そしてホストと仲良くなったら、自分がやりたい曲をリクエストしましょう。
多少背伸びしていても大丈夫、そこは経験豊かな先輩方がうまくリードしてくれます。
私も、絶対無理だと思っていた曲をリクエストしたことが幾度となくありますが、今のところ全て演奏できました。
その際、譜面を用意するのを忘れずに。出来れば事前に連絡していると、あらかじめ順番の段取りができるのでホストとしても安心です。

ジャムセッションには「うまくなる」「友達が増える」「夢を叶えられる」といった大きなメリットがあります。
スタジオで個人練習3時間することを考えたら、それと同じくらいの金額(参加費)と時間で、自ら演奏して、人の演奏を聴いて勉強し、友達ができるなんて、どう考えてもお得ですよね。

始めたばかりの初心者だからこそ、ジャムセッションに行ってみましょう!

ちぐさ

8歳で父のレコードでジャズと出会い、11歳でコルトレーンに衝撃を受けジャズフリークに。16歳で吹奏楽でパーカッションを始めドラムに目覚める。その後一般的な人生を送るが、41歳の時に一念発起しジャズドラマーを目指す。以後リーダーライブを年間4本ほどのペースで継続。現在はプロの元週一でレッスンに通う修行中の身。

 
 
 
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