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普段使いも制作もこれ一台 ATH-M50xBT2徹底レビュー

2025-09-30

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」, 音響機材

オーディオテクニカの定番モニターヘッドホン ATH-M50x
2014年にM50のリニューアルモデルとして登場して以来、世界中のアーティストやエンジニアから高い評価を受け、累計販売台数はなんと250万台を突破するというベストセラー製品となっています。

そんなM50xをベースに、現代的なニーズに応えるべく誕生したのが ATH-M50xBT2。その名の通りBluetooth接続に対応したワイヤレスモデルで、有線の高音質と無線の利便性を両立した一台です。

audio technica ( オーディオテクニカ ) / ATH-M50xBT2 ワイヤレスヘッドホン

今回は、筆者が普段の生活から音楽制作に至るまで幅広く使ってみた実体験をもとに、M50xBT2の魅力や気になった点、そしてより快適に使うためのアクセサリーまで、じっくりご紹介していきます。

1. 優秀なモニターヘッドホンとしての実力

M50xの血統を引き継ぐM50xBT2は、当然ながら「モニターヘッドホン」として非常に優秀です。
私は以前、同社の ATH-M40x を長らく愛用していました。M40xもコストパフォーマンスに優れた良い製品ですが、M50xBT2に変えてみると明らかにレンジが広く、低域から高域までしっかり鳴ってくれる印象を受けました。特にMix作業の際、各パートの細かい部分まで確認できるのは大きなメリットです。
また、モニターヘッドホンは密閉性が高いため、側圧(耳を押さえる力)がやや強めに感じられることが多いのですが、M50xBT2はバランスが絶妙。個人差はありますが、私は長時間の装着でも頭や耳が痛くなることはありませんでした。制作で集中して数時間使ってもストレスが少ないです。

2. リスニング用としての楽しさ

モニターヘッドホンは「フラットな特性」が求められるため、場合によってはリスニング用として味気なく感じることがあります。しかしM50xBT2は、音の正確さを保ちながらもリスニング用途で十分に楽しめるサウンドに仕上がっています。
特に印象的なのは 解像度の高さ。楽曲を聴いたときに「こんな音が入っていたのか」と新しい発見があるのは非常に面白い体験です。普通のヘッドホンでは埋もれてしまいがちなギターの単音ミュートフレーズやシンセの細かい装飾音までクリアに聞こえるので、好きな曲を聴き直すとまるで新しい音楽に出会ったような感覚になります。
さらに有線接続時の音質はもちろん、無線接続時であっても非常に高音質。専用アプリ「Audio-Technica Connect」を使えば、イコライザー調整や低遅延モードの切り替えなど、自分好みに設定できます。動画視聴やゲームにおいても映像と音のズレが少なく、幅広い用途に対応できる点は大きな魅力です。

3. 外出時での快適さ

私は普段、電車での移動や街中での徒歩移動でもM50xBT2を愛用しています。
密閉型であるため、電車内の騒音を程よくカットしつつ、音漏れも抑えてくれるので周囲への配慮も安心。特に通勤・通学のパートナーとしては最適だと思います。
また、街中を歩いているときには「周囲の音を完全にシャットアウトしたくない」という場面もあります。その点、M50xBT2は内蔵マイクを利用した サイドトーン機能 を搭載しており、音楽を聴きながらでも周囲の音を自然に取り込めます。車や自転車の接近に気づけるので、安全性の面でも安心です。
折りたたみ構造でコンパクトに収納できるのもポイント。カバンやリュックにサッとしまえるので、日常使いでも持ち運びに不便を感じません。

4. 電池持ちと急速充電の安心感

M50xBT2のバッテリー性能は非常に優秀です。
最大で 約50時間再生 できるため、数日にわたる使用でも充電を気にせず使えます。とはいえ、バッテリーが長持ちするがゆえに「うっかり充電を忘れる」こともあります。しかし、M50xBT2は 急速充電 に対応しているため、朝の準備中に短時間充電するだけで1日使えるほどのスタミナを確保できます。
充電端子は USB-C で、最近のスマートフォンやPCと同じ規格なのも便利。モバイルバッテリーを持ち歩いていれば外出先でも安心ですし、万が一充電が切れたとしても有線接続に切り替えればそのまま使えます。

5. 購入後に感じたイマイチな点

ここまで良い点を中心に紹介してきましたが、実際に使ってみて気になった部分も正直に挙げておきます。

● ケーブルの互換性がない
M50xBT2に付属するケーブルは両端が3.5mm仕様。従来のM40xやM50xのロック付きケーブルとは互換性がなく、選択肢が限られてしまいます。
● ケーブルロックができない
M40xやM50xには「ケーブルが抜けないようにロックする機構」が備わっていましたが、M50xBT2にはありません。街中での使用では安全のためにあえて外したのかもしれませんが、制作環境では抜けてしまうリスクが気になるので、従来のロック機構があればなお良かったと思います。

これらは有線接続を重視するユーザーにとって少々不便ですが、無線メインで使う人にとっては大きな問題ではないかもしれません。

6. おすすめアクセサリー

長く使う上でぜひ検討してほしいのが イヤーパッドの交換 です。
付属のイヤーパッドは合皮製で装着感は悪くないのですが、長時間使用すると蒸れやすく、使用しているうちに合皮がポロポロと剥がれてきます。

そこでおすすめなのが、 メッシュタイプのイヤーパッド

audio technica ( オーディオテクニカ ) / HP-M50xSTS 交換用イヤーパッド

通気性が良く蒸れにくいため、長時間の使用でも快適です。
Mシリーズをお使いの方にはぜひ試していただきたいカスタマイズです。

まとめ

ATH-M50xBT2は、定番モニターヘッドホン「M50x」の血統を受け継ぎつつ、現代のライフスタイルに合わせて進化したモデルです。

  • 制作現場でも通用する正確なモニタリング性能
  • リスニング用としても楽しめる高解像度サウンド
  • 外出時にも快適な使い勝手
  • 最大50時間の長時間再生と急速充電の安心感

と、普段使いから音楽制作まで幅広く活躍できる万能モデルに仕上がっています。
「自宅での制作から通勤・通学、リスニングまで一台でこなしたい」という方にとって、M50xBT2は間違いなく強力な選択肢になるでしょう。


コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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航平

千葉県出身。ギタリスト兼ベーシストとしてロックを中心に様々なジャンルを演奏するマルチプレイヤー。またDTMにも精通しており、ドラムプログラミングやBGM制作、カラオケ音源制作なども手掛ける。
Twitter https://twitter.com/ike_kohei
Instagram https://www.instagram.com/ike_kohei_gt/

audio technica / ATH-M40x モニターヘッドホン

audio technica

ATH-M40x モニターヘッドホン

¥14,082(税込)

ヘッドホン、密閉型、35Ω、98dB、15~24,000Hz

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audio technica / ATH-M50x ブラック 密閉型モニターヘッドホン

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ATH-M50x ブラック 密閉型モニターヘッドホン

¥20,718(税込)

ヘッドホン、密閉型、38Ω、99dB、15~28,000Hz、ブラック

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audio technica / ATH-M50xBT2 ワイヤレスヘッドホン

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ATH-M50xBT2 ワイヤレスヘッドホン

¥24,200(税込)

ワイヤレスヘッドホン、Bluetooth5.0、LDAC/AAC/SBC、ブラック

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audio technica / HP-M50xSTS 交換用イヤーパッド

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HP-M50xSTS 交換用イヤーパッド

¥1,810(税込)

交換用イヤーパッド、ATH-M50x/M50xSTS用、ペア(両耳)、メッシュ素材、ブラック

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