こんにちは。こちらに投稿させていただいておりますYoshitakaと申します。
今回はエレガット(エレクトリックガットギター)について語ってみたいと思います。
1. エレガットの歴史
全くの主観で恐縮なのですが、エレガットを最初に有名にしたのはフュージョンギタリストのアール・クルーではないでしょうか。タカミネのエレガットも使用されていたと思います。1976年当時エレアコという概念がまだ確立していない中、バンドに埋もれないナイロン弦サウンドを引き出した素晴らしいアーティストと思っております。日本ではJTのコマーシャルでOvationエレガットを使用し、本人も出演されたジャズギタリストの天野清嗣さん(演奏曲:Azureダッタン人の踊り)などが有名な気がします。
エレガットはその後、ボサノバ、ジャズ、ポップス、演歌歌謡など様々なジャンルで浸透した感じがいたします。
2. エレガットに至る二つのアプローチ
エレガットを購入検討される方は、以下の2層があるように思われます。
① アコースティックギター、エレキギターからの発展として
② クラシック、フラメンコギターからの発展として
上記に対して、ヤマハであれば、①はNTX、②はNCX、マルティネスであれば①はMP-14、②はMP-12 といった展開をしている感じで、アコギ/エレキからも持ち替え、クラシック/フラメンコからの持ち替えを意識している印象を受けます。ネック幅、ネックジョイントなどが違いますのでどういった演奏するか
よって機種選定をした方が良いかと感じます(私はボサノバ伴奏用にマルティネスMP-12を使用中)
3. 注意したいトラスロッド
特にアコギ、エレキからエレガット購入に至るケースでは、「トラスロッドの有無」に注意が必要です。
クラシックギターの場合、トラスロッドがないケースがほとんどなので、エレガットでもないものがあるようです。アコギ、エレキだと当然のトラスロッドよるネック調整ができないので購入にあたって、注意が必要かと思います。メーカーでも製品によって異なる場合があるので事前確認が大事かと思います。
4. 生音重視かバンドでソロか
エレアコに限らず、エレガットでもハウリングの問題は付いて回ると思うので、バンドアンサンブルに埋もれないエレガットソロであれば、Godinのようなソリッドに近いエレガットが一番良さそうです(試奏したことないので語るのは恐縮ですが)。ボサノバ弾き語りやジャズトリオなど優しい感じであればソリッド系でなくても問題ないと思います。特に最近のエレガットはエレアコの傾向と同様にアコースティックサウンドを忠実にラインアウトすることに重点が置かれている感じがいたします。 ヤマハなどはメーカーホームページでサウンド確認できるので、購入前にメーカーサイトは要チェックかと思います。
5. 外付けピックアップ
クラシックギターに後でピックアップを取り付けることも可能ですが、ご存じの通り、ガット弦ではマグネットピックアップが使えない点、注意が必要です。つまるところ、ピエゾとマイクという形になる感じではありますがそれでも、クラシック/フラメンコギター用の優秀なピックアップはあるようです。
■ L.R.Baggs ( エルアールバックス ) / Anthem SL Classical
L.R.Baggs ( エルアールバックス ) / Anthem SL Classicalは代表的なものだと思います(私自身は当該商品使ったことはないのですが同系統のAnthemは使用経験があるのでその印象で書いております)。
ただ、クラシックギター/フラメンコギターは高価なものが多いため改造は躊躇される方も多いのではと感じます。
6. 最後に
特にジャズやボサノバを弾く機会がある方は、エレガットはヘビロテ楽器(?)になりそうです。
昨今のエレガットは従来のピエゾのみの感じからマイクブレンド技術でかなり自然なサウンドになっている気がいたします。
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