
大坂なおみが全米オープンテニスに優勝して大ブレーク。その試合をテレビで見るため、朝5時前に起きることとなり、テレビをほとんど見ない自分がWOWOWに加入した。が、結果はそんな苦労を吹き飛ばすほど素晴らしい試合を観せてくれた。 テニスと言えば、サウンドハウスのルーツにも関わっているのかもしれない。1973年、テニスに夢中になっていた自分は、中学校を卒業するや否や、単身でアメリカにテニス留学した。ところが、全米でもトップクラスのテニスチームを誇る公立校に転校してみたものの、どうしてもレベル差があり、歯がたたない。そして1年半でテニスプレーヤーの夢を断念することに。。。その代わりに時間を費やすことになったのが音楽であり、バンドでギターを弾くことだった。

元を正せば、その高校時代におけるバンド活動が南カリフォルニア大(USC)でも音楽を副専攻する結果となり、そこでリー・リトナーの師であるデューク・ミラー氏のギター授業を大学で受けることができた。そして大学卒業後もハリウッドのど真ん中で著名なギタリストを集めて開校したGIT(Guitar Institute of Technology)に通いながらバンド練習に打ち込み、1年間をギター演奏に費やした。その間、ロスアンゼルス近郊の楽器店に出入りすることとなり、また、多くのコンサートも観ることができた。一番思い出に残っているのは、デビュー直前にHollywoodのStarwoodsで演奏したVan Halenだ。今では伝説となっているPasadenaのコンサートを観てから病みつきになり、Eddie(ギタリストの)が演奏する時はどこへでも駆けつけて聴き入った。そして彼のファンはみるみる膨れ上がり、Eddieは大スターとなっていく。。。。

テニスを諦めたことがギターに専念することにつながり、楽器や機材を学ぶチャンスが自然に与えられた。そして多くのミュージシャンやお店のスタッフとの出会いもあり、楽器業界において、自然と人間関係にも恵まれた。そのような背景があったからこそ、サウンドハウスを起業する際にも、何ら躊躇はなかった。アメリカには昔ながらの知り合いが多く、みんな協力してくれるからだ。
そんなことを考えていると、ふと、聖書の言葉が心に響いてくる。
「神は、神を愛する者たち、すなわち、ご計画に従って召された者たちと共に働いて、万事を益となるようにして下さることを、わたしたちは知っている。」(ローマ書8章28節)
つまり、あれほどプレーしたかったテニスを断念して心が折れそうになった時でも、ふと気が付くと音楽に専念するようになり、振り返ればそれが結果として、強靭な体力を維持しながらギター演奏に専念できるきっかけとなった。そしてアメリカの楽器ショップにおいては常連となり、それから15・6年経った後、それまでの様々な経験と知識すべてが益となった形でサウンドハウスのベースが創られたようにも思う。すべてがパズルを組み合わされるように長い年月をかけてフィットする不思議な運命に思いを馳せるこの頃だ。
大坂なおみの今後の活躍に期待し、声援を送りたい!もはや夢ではなく、まじ世界一なのだ!