オーディオ業界でその名を知らない人はいない、老舗メーカーの SHURE がお届けするUSBマイク「MV5」。最近ではリモートワークも当たり前となり、それに伴いリモート会議でUSBマイクを使うという方も増えたと思います。仕事だけではなく、オンラインでゲームを楽しむ方も増え、そこでもUSBマイクは活躍しています。そうなると気になるのは、「USBマイクって色々あるけど、何が違うの?」という部分ですね。
今回はSHUREのUSBマイク「MV5C-USB-A」がどのような商品なのか、実際に使用して色々と調べてみました。
SHURE ( シュア ) / MV5C-USB-A オンライン会議向けPC用USBマイク
【使用環境】
- Windows OS: Windows 10
- Mac OS: 13 Ventura
- ヘッドホン: SENNHEISER / HD25
- スピーカー: JBL / 308PMKII
1. セットアップ
PCと接続します。PCの場合は付属のUSBケーブルで繋げるだけで、本体のステータスインジケーターが点灯し、簡単にセットアップ出来ました。メーカーサイトに本体の各名称や機能が掲載されていますので、しっかりチェックしましょう。

① モード選択ボタン
押すと、スピーチモードのオン/オフが切り替わります。
② ミュートボタン
押すと、マイクロホン入力のミュートがオンになります。マイクロホンがミュートになると、すべてのMV5CのLEDが赤色になります。
③ ヘッドホンの音量スイッチ
MV5Cのヘッドホン出力が有効な場合のヘッドホンの音量を調整します。
④ ヘッドホン出力
3.5 mm(1/8インチ)のコネクター付きのヘッドホンを接続します。
⑤ マイクロUSBポート
適切なケーブル(USB-AまたはUSB-C)を使用し、MV5Cをコンピューターに接続します。
⑥ モニターインジケーター(ヘッドホンLED)
- 緑色: ヘッドホン出力有効。直接モニタリングがオン。
- 赤色: ヘッドホン出力有効。直接モニタリングがオフ。
- オフ: ヘッドホン出力無効。
※直接モニタリングとは、MV5Cのヘッドホン出力から再生する音を聞くこと。
⑦ ステータス インジケーター
- 緑色: USB接続が有効。
- 赤(3つのLED全て): ミュート状態
⑧ スピーチモード
スピーチモードを選択すると、LEDインジケーターが点灯。
2. ホワイトノイズにてマイク特性検証
本体の背面にモード切り替えのボタンがあり、ここでスピーチモードのON/OFFが切り替え可能になっています。まずはスピーチモードONとOFFそれぞれの特性をチェックします。
スピーチモードON:
高感度で声が拾いやすく、中域を持ち上げている印象です。トークの収音に向いているなという印象だったので、動画配信やリモート会議などで活躍しそうです。スピーチモードは、音声のトーンと明瞭度を最適化するために設計されたゲイン、コンプレッサー、EQのプリセットという事で、SHUREのこだわりを感じます。

スピーチモードOFF:
スピーチモードONの時と比較すると、全体的にパッドが掛かった印象でした。メーカーの説明では完全に未処理の信号とのことなので、声だけでなく楽器の収音にも使えそうです。

3. 声で検証
卓上に置き、1mほど離れてトークを行いましたが、バッチリ収音できています。単一指向性(カーディオイド)ですが、周辺の環境音もそれなりに拾うぐらいに感度は良いです。デスクで使用することを考えると、この辺りが少し気になる人もいるかもしれませんが、私は許容範囲内かなと思います。
メリットまとめ
- 卓上に置いたままボタン一つでモードの切り替えやミュートのON/OFFが可能。
- マイク感度が高いので少し離れていても収音が可能。
- PCやスマホなどへのセッティングが簡単。
- 操作箇所が少なく扱いやすい。
- 本体がコンパクトなのでどこでも使える。
- ヘッドホンの音量をダイヤル操作で簡単に調整可能。
デメリットまとめ
- マイク感度が高いので、環境音を拾ったりスピーカー環境でハウリングを起こしたりする場合がある。
- ヘッドホン出力端子がマイクの背面にあるので、自分の方にマイクを向けてヘッドホンをしながらモニターしていると、動いた拍子にヘッドホンケーブルに引っ張られてマイクが動いてしまう。(イヤホンなら気にしなくても良いレベル)
総括
ポッドキャストやリモート会議などで使用するマイクとしては十分な機能と言えます。とてもコンパクトで場所を取らないことも、仕事や普段使いするうえで重要なポイントですね。USBマイクとしての音質は優秀。ヘッドホン出力が装備されていることも、使い勝手を考えるとかなりのポイントアップです。
オンラインゲームやリモート勤務をされている方など、この機会に「MV5C」を試してみてはいかがでしょうか。きっとあなたの期待に応えてくれるマイクです!