
こんにちは!撮影機材大好きベーシスト、Eiichiroです
2020年に発生した、新型コロナウィルスのせいで、音楽業界は一変しましたね。イベント・ライブが中止になったり、大人数で集まるのも憚られるので、バンドのスタジオ練習等も少なくなったりして、今年は人前で演奏する機会が本当に少なかったなぁ。。。
さて、そんな新型コロナの影響を受けているのはプレイーヤーだけではもちろんありません。
今回は、とある音楽教室から無観客オンライン発表会の相談を受けてお手伝いをしたので、その方法をご紹介します!
● 用意した機材
音楽教室のオーナーさんの大まかな要望としては
- YouTubeでの配信
- 演奏者の引き画と鍵盤のアップを撮影したい
- なるべく高音質での集音
の3つでした。そこで私は以下のものを用意しました。
- Blackmagic Design ATEM MINI pro(ビデオスイッチャー)
- Zoom Q2n-4K(鍵盤アップ撮影用)
- Panasonic hc-vx980m(引き画撮影用)
- AKG P120(コンデンサーマイク)
- STEINBERG UR22C(オーディオインターフェイス)
- 10インチモニタ
当日のセッティングの写真と図面はこちら

ATEM MINI proにHDMIケーブルを使用して、カメラを2台接続。音声はコンデンサマイクを使用しました。Blackmagic DesignのATEM MINI proにはコンデンサマイクを駆動するファンタム電源が用意されていないため、今回はオーディオインターフェイスから電圧を印加、インターフェイスのステレオアウトをATEM MINI proのマイク端子に入力しています。
● システムの肝 Blackmagic Design ATEM MINI proが凄い!!
テレワーク社会になってから一躍注目を浴びている本機種ですが、本当に使いやすい。一見して理解できるボタンの配置やマルチビュー出力も用意されていて、モニタで全てのカメラの映像を確認する事ができます。
しかし、本機の一番の魅力といえばこれ一台でYouTube等への配信ができる事でしょう。事前にPCと接続して設定が必要ですが、ATEM MINI proから直接Webへ繋げるのです!ちなみに同じネットワーク内にP Cを接続すれば、何と無線でスイッチャー操作・設定が可能です。今回は、音楽教室のWi-FiルーターからATEM MINI proへL A Nケーブルを接続。P Cは同じルーターにWi-Fiで接続して遠隔操作をしました。
今回は、カメラを2台接続し、画像を切り替えたり、演奏者全体の画に鍵盤のアップをワイプで表示させたりして、配信を実施しました。
● ZOOM Q2n-4Kが(意外と?)凄い!!
本機もATEM miniと同じく、一躍人気機種になった小型カメラですが今回はブームマイクスタンドに設置して頭上から演奏者の手元を撮影しました。元々は自身のバンドのリハを撮影するために購入していたのですが、こんな形で役に立つとは。。。
このカメラは超広角から標準画角まで撮影ができ、機材自体も小さいものなので、かなり省スペースにセッティングができます。ちなみに、本機の映像品質を確認したい場合は必ず外部モニターで確認してくださいね。Q2nの液晶画面は非常に粗く「使えない!!」って思いがちですが、外部モニターで確認すると、きちんと綺麗に撮影できています。私は本機の液晶画面だけで判断してしまい、しばらく撮影機材では使用していませんでした。。。意外と使えるんです!
ちなみに今回、音声はコンデンサマイクを使用していますが、本機の音がローノイズで高音質でしたので、メインのコンデンサマイクの音にQ2nの音を薄らミックスしました。
● まとめ
今回はオンライン配信方法のシステム全体の説明だったので個々の機材の説明は割愛しましたが、ATEM MINI proが有ればかなり容易に配信が可能となります。今回紹介した機材を全て揃えなくても、例えばZOOM Q2n 一台の定点撮影で配信するとか、カメラはご自宅にあるハンディのビデオカメラを使用することも可能です。
また、音声についてもコンデンサマイクを使用せずとも各種カメラの内蔵マイクを使用したり、お手持ちのカメラに外付けマイクを設置することで対応しても良いでしょう。
本記事が様々な音楽教室が発表会等の配信を始める機会になればと願っています。
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