
音楽制作にかかわる皆さんにとって、PCやDAWソフト、オーディオインターフェイス、リズムマシンなど…必要な機材がたくさんありますよね。
その中でも特に重要性が高いのは、自分が作った音を正確にモニターする環境ではないでしょうか。とりわけダンスミュージックやエレクトロの制作場面においては。
リズムマシンやシーケンサーといった電子的な音をPC内で加工、編集し、トラックを重ね、PCに繋いだヘッドホンの中だけで制作を完結させることができるというのは、一見すると快適な制作環境にも思えます。
しかし、電気的に増幅された音をヘッドホンやイヤホンのみに頼って作り込んでいると、定位のバランス感や全体の音像がつかめない場合もあるというものです。

そんな時に活躍するのがニアフィールドのモニタースピーカー。
信頼できるモニタースピーカーで音をチェックすれば、より精度の高い制作ができます。
これからDTMを始めようと思っているけど、モニタースピーカーの選び方がわからない方はもちろん、これまでモニターヘッドホンを使用して楽曲制作をしてきたけど、ミキシングやパン振り、音に満足していない皆さま! 今回は進化したJBLのモニタースピーカーをご紹介します!

JBLは大型ライブステージやレコーディングスタジオなど、プロの現場で使用されるオーディオメーカー。
3 Series Mk IIは人気パワード・スタジオモニターLSR 3 seriesの後継モデルにあたります。
従来機種LSR 3 seriesとの最大の違いは、再現性能が大幅に向上している点です。
ラインナップはこちらの3タイプ
JBL (ジェービーエル) / 305P MkII(5インチ)
JBL (ジェービーエル) / 306P MkII(6.5インチ)
JBL (ジェービーエル) / 308P MkII(8インチ)
私が愛用しているのは305P MkIIです。それではスペックを見ていきましょう。
− スペック −
最大出力音圧レベル:94dB(連続)/ 108dB(ピーク)
出力:LF / 41W , HF / 41W
周波数特性:49Hz - 20kHz (±3dB)
LFドライバー[ツイーター]:25mm (1")
HFドライバー[ウーファー]:127mm (5")
外形寸法: 298mm(H) x 185mm(W) x 231mm(D)
重量(1本):4.73 kg
ツイーター部分の特徴的な形状が目に付きますね。これは「イメージコントロールウェーブガイド」と呼ばれ、LSR 3 seriesにも採用されています。
− イメージコントロールウェーブガイドとは? −

JBLのモニタースピーカーの大きな特徴でもあるこちらのデザイン。
均一な周波数特性を得ることができ「音像が鮮明になる」「音の奥行や大きさを正確に再現する」「広いスイートスポットが作れる」という特長があります。
こちらの「イメージコントロールウェーブガイド」はJBLの最高級モニタースピーカー〈M2〉にも採用されています。数十万円する上位機種のデザインが取り入れられているというのは、非常に魅力的ですね。
JBL (ジェービーエル) / M2
− 実際に使ってみて −
まず驚いたのは、スイートスポットの広さ。スピーカーの真正面から多少動いてみても、左右のバランス感が良く心地よいリスニングができます。イメージコントロールウェーブガイド、おそるべしです。
続いて低音の再現について。セッティング位置は壁からおよそ15cmとほぼ壁にベタ付け状態でしたが、ローが強調されているといった感覚もありません。よりこだわりたい方は、本体背面のHF TRIM、BOUNDARY EQの値をお好みに変えてみることをおすすめします。
音量レベルつまみは1から10まで、ロータリースイッチでカタカタと回す仕組みになっており左右で音量をあわせることも簡単にできます。部屋の中でのリスニングであれば3-4の値で十分な音量があります。音量を上げても質感が失われることもなく、全身で音の鳴りを感じることができました。
さて、ここまで305P MkIIをおすすめしてきました。モニタースピーカー探しの際に最も大切にしていただきたいのは「自分が聴いていて気持ちいいと感じる音の基準を持つ」というころではないでしょうか。もし、既に持っているモニタースピーカー、モニターヘッドホンが「自分にとっての心地よい音」の基準になっているのであれば、その感覚に近いものを探していけば、自分にぴったりのモニタースピーカーに出会えると思います。
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