サウンドハウスが代理店務めるスピーカーの王道ブランド「JBL」。
今回は人気のPAスピーカー「JRX212」と「PRX412M」という2モデルに迫ってみました。JRX212は、長年定番として君臨していたJRX100シリーズの後継として登場し、コストパフォーマンスと音質を両立させたモデル。PRX412Mは、高い耐久性を誇るDuraflex仕上げのエンクロージャーにハイグレードなユニットを搭載した上位モデルです。それぞれの違いについて見ていきましょう。

左:PRX412M、右:JRX212
1.外観
JRX212:カーペット
PRX412M:DuraFlexコーティング

左:PRX412M、右:JRX212
カーペットは、高級感のある見た目というだけでなく、摩擦に強いという特徴があり、Duraflexは衝撃に強いコーティングとなっています。ザラッとした手触りで見るからに頑丈さがわかります。
2.コネクターパネル
JRX212:スピコンx1、フォンx1
PRX412M:スピコン/フォンのコンボジャック×2

左:PRX412M、右:JRX212
スピコンだけ、またはフォンだけという仕様が多い中、どちらでもOKというのは現場で重宝するポイントです。
3.ハンドル
JRX212:天面に1つ
PRX412M:側面に1つ

左:PRX412M、右:JRX212
どちらもハンドルは1つ。しっかりとしていて握りやすいです。また、スピーカー自体が軽量なため、移動したり、スタンドマウントで持ち上げたりする分には問題ありません。
4.重量、モニターアングル
JRX212:19.5kg
PRX412M:16kg

左:PRX412M、右:JRX212

左:PRX412M、右:JRX212
同じ12インチ、木製エンクロージャーでも僅かに違うものですね。確かに持ち比べするとPRX412Mの方が軽く感じました。ちなみにこちらはフロアモニターとして床置きにした場合の比較写真です。実はどちらも2種類のポールマウントソケットを装備し、水平、または少し下向きにセッティングすることができます。
5.サウンド
JRX212:ドライバー2414H-C/ウーハーM112-8A、60Hz - 20kHz(-10dB)
PRX412M:ドライバー2414H-C/ウーハーMB112-8、50Hz - 20kHz(-10dB)

左:PRX412M、右:JRX212
JRX212は低域から高域までバランス良く出力されます。低域は躍動感があり、中高域もしっかりと鳴ります。いわゆる音飛びの良いサウンドという印象です。ビート感のあるダンスミュージックとアコースティック系の楽曲を鳴らしてみたところ、とても気持ちよく聴くことができました。どんなジャンルにも対応できるお薦めスピーカーですね。定番と言われている理由がわかったような気がします。
ここまでJRX212をすごい勢いで褒めてきましたが、上位機種であるPRX412MはJRX212と比べてどうなのか。ズバリさらに「音の情報量が増している」というイメージがぴったりです。低域は、よりタイト(輪郭がはっきり)になり、それをそのまま野太くしたようなワンランク上のサウンドです。高域を再生するドライバーはJRX212と同じものですが、JRXと比べると落ち着きのある感じ。それが功を奏しているのか、すごく綺麗にまとまりのあるサウンドになっています。
スピーカーを比較する際に、同じスピーカー口径、同じ素材のエンクロージャーの場合、重い方が音圧で有利になる傾向があると思っていましたが、見事に覆されました。PRX412Mは軽いだけでなく音質も素晴らしいスピーカーです。
今回この2機種を聴き比べてみて思ったことは、どちらも良い音、さすがJBLということです。聴いてみたくなった人はサウンドハウスショールームで、ぜひ大音量で聴き比べしてみてください。お待ちしております。