東京で1日に行われている音楽イベントは、一体どれほどの数になるのだろうか。週末になれば、昼夜、アマチュアやプロを問わずイベントが行われている。途方もない数の会場がある中で「ジャンル」「スタイル」「年齢」「性別」すべてが異なり、交わっている。自分が好きだと思えるライブハウスは一体どれほどあるのだろう。探す旅は楽しい。その中でも渋谷の地下に眠る音楽シーンをナビゲーションしたいと思う。
- Shibuya LUSH -
渋谷駅から宮益坂へ向かう出口を出る。どんな音楽に出会えるかと思いを馳せらせながら宮益坂を上ること数分。宮益坂上交差点前を左路地に入ると南国を感じさせるイイ感じのハンバーガ屋の近くにある。一瞬、入るのをためらいそうになるグレーのビル「グローリア宮益坂Ⅲ南館」。地下へと続く階段を降りて行くと、Shibuya LUSHはそこにある。

ブラックミュージックはもちろん、時には弾き語り、時にはアイドルとジャンルレス。会場の雰囲気、音、スタッフの気前の良さは巷でお墨付きだ。店長/下石さんをはじめ、スタッフさんの音楽に対する熱量、良質なイベントを作り出すためのブッキングは感動もの。音楽を愛する人の混沌とした熱量が交わる異世界がそこには広がっている。

ここで「Shibuya LUSH」開催の激熱イベントを紹介していこうと思う。
「Dynamite Soul City」
毎月最終水曜日開催のダンスイベント。「店長/下石」さん主催のDJとバンド演奏が交互に行われ、DJではR&B、Funk、Soul、City pop、Hard Rock、HIPHOPなど、踊れるセットリストが盛りだくさん。バンドでは、ソウルファンクディスコをルーツに持つ6人組バンド「YAKA」、都内を拠点に活動するリズムセクション集団「wave rhythm section」をはじめ、ブラックミュージックをルーツに持つバンドが多く出演。自然と体が動きます。常連さんたちはフロアでフラメンコ的なダンスなんか踊っていましたね。来た人全員が仲良くなれるような暖かさ、流れ出す音楽の心地よさ、すべてが満点のイベントを体感していただきたい。

「RIVET」
超早耳ブッカー「Shun」が創り出す、高いライブクオリティで多数有名アーティストも出演のミクスチャーイベント。良質な日本の若きインディーズバンドの熱量をダイレクトに感じられるイベント。HIP HOPやハイパーポップ、UKロック中心のイベントも開催され、その勢いはとどまらない。中でも今年の初めに開催された超人気イベント「慈嫋」とのコラボレーションは大きな話題を呼んだ。
「Shun」がこれから新たに創り出すイベントが楽しみでならない。

「そして生活はつゞく」「Run High」
不定期開催。レディースブッカー「まろ」が創り出すアコースティックイベント「そして生活はつゞく」、ガールズバンドも多数出演の「Run High」は、LUSHには無くてはならない暖かく、繊細で優しいイベントたち。人気バンドボーカルのレアな弾き語りやシンガーソングライターを聴きに行きたいときに間違いのないイベントだ。「Run High」はDJも楽しめ、邦楽の往年の名曲を堪能できることもある。素敵だ。


バンドの自主企画、ワンマン、バースデイイベント、カウントダウンイベントなど、ここでは紹介しきれないイベントが「Shibuya LUSH」には沢山ある。気になっているミュージシャンがLUSHに出演する場合はマストで足を運ぶことをおすすめする。お目当てがいなくても「良い」と思えるミュージシャン、音楽に出会えると心に願っていれば、おのずと出会いは訪れるはずだ。この記事を読んでいただいた方の音楽探しの旅に、少しでも貢献できれば幸いだ。
サウンドハウス公式ライブ情報SNSサイト「 サウンドナビ」にて「 Shibuya LUSH」のライブ情報を多数掲載中。ぜひとも併せてチェックしてください。

