今回のブログは学園祭やイベントを控えた諸君は必読だ!
なぜ自分たちの開催するイベントやライブは一流と言われている音とかけ離れているのかを教えたいと思う。
実例を交えての説明なので何となく読むだけでも理解はしやすいと思うぞ。
その1PAスピーカーからの出音がバラバラ
ミキサーにドラムやギター、ベースにボーカルなどをつないで、PAスピーカーから音を出しても、「ん~……なんだかギターは音がでかいけどバスドラ全然聞こえないな」とか「ボーカルだけだといいけど楽器が入るとボーカル全然聞こえん」とか何となく身に覚えがある現象だろう。
それぞれの音の大きさやダイナミックレンジが違うのだから当然だ。
なのにバンドが演奏している最中にチョコマカとフェーダーをいじり、何とかレベルを合わせようと苦労している人が実に多い。
ハッキリいうと「それは無理!!」だ。
これを簡単に解決する機器がある。
コンプレッサー/リミッターだ。
dbx ( ディービーエックス ) / 266xs ステレオコンプレッサー
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CPCLII ステレオ・コンプレッサー/リミッター
これを使用しているミキサーのセンドリターンに接続するのだ。
それだけでいい。
ミキサーのAUXにコンプを接続したら、各chのAUX(コンプ)に送る信号量を楽器別に決めればよい。
大きな打撃音のchはコンプに送り出す信号量を少し多めに、音量変化に乏しい持続音はほとんど送り出さずに、とかだ。
コンプレッサーの効能を「圧縮」するものと考えている人が多い。
間違ってはいないが動作原理を知ると「圧縮」ではないことが分かる。
入力された音を増幅する作用も有るため、ミキサーに使用すると楽器による音量のばらつきが減り、大変聞きやすいバランスの良い音になる。
また、リミッター的な要素も兼ね備えているので、出力過多によるスピーカーの損傷を防止する大変ありがたいオマケまで付いてくる。
その2迫力のある低音が出ない
大学生のサークルでよくあるアルアル。
バスドラの音をズドンズドン言わせたいのにそうならない。
色々いじった挙句、PAスピーカーが飛びそうになる(しかも音がダサい)。
これはバイアンプシステムにしない限り無理だ。
ミキサーからの信号をパワーアンプに接続して、そのままPAスピーカーに接続するだけではいくらミキサーのEQをいじっても無理!
理由はウーファースピーカーに中音域の成分が混ざっているため。
ミキサーからの信号をチャンネルデバイダーで低音を分離してパワーアンプに繋いでスピーカーに繋ぐだけで一流ライブハウスのようなズドンズドンサウンドが手に入る。
BEHRINGER ( ベリンガー ) / CX2310 V2
dbx ( ディービーエックス ) / 223xs クロスオーバー(チャンネルディバイダー)
ART ( エーアールティー ) / CX311 チャンネルディバイダー
ただし、スピーカーはバイアンプ仕様の物を使うか、低音専用のスピーカーシステムを用意しないといけない。
さらにそれ用のパワーアンプも必要。
その3マイクがハウリングしまくる
一番効果的なのはグラフィックEQだ。
BEHRINGER ( ベリンガー ) / FBQ6200HD
dbx ( ディービーエックス ) / 231s グラフィック・イコライザー
BEHRINGER ( ベリンガー ) / FBQ3102HD
ART ( エーアールティー ) / EQ351 31バンド・グラフィックイコライザー
PA用であれば31バンドのステレオタイプがベターだがボーカル用に特化するのであれば31バンドモノラルでもOK。
何故に31バンドかというと、ハウリングは物凄く狭い帯域の音が共振している状態に近い。
その狭い帯域のみのレベルを下げるのだ。
その部分だけを下げれば全体の音質にはほとんど影響はない。
これが10バンドとかになるとハウリング帯域のレベルを下げてもその付近の帯域も一緒に下がってしまい、全く使えない音になってしまう。
その4PAスピーカーから出す音は選ぶ
小さく、チャンネル数の少ないミキサーしかない場合、全部の音がミキサーに入らなければいけない訳ではない。
優先順位で行くと、1位がボーカル、2位がドラム、3位がベース。
ボーカルはPAを通さないと聞こえないから。ドラムは音量調整が出来ない楽器だから。
ベースはアンプで音量調整できるのだが、音をバンドのアンサンブル全体に行きわたらせる必要があるため。
ギターやキーボードはアンプがしっかりしていればうるさいぐらいの音は出るはず。
このぐらい知っておけば何かと役立つと思う。
頑張って学園祭で暴れまわってくれ。
作りかけの「アクティブサーボDCサプライの製作」の続きはまた次回!
楽しみに待っててね。