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管楽器修理の様子をお届け!ホルンロータリー固着編

2024-03-26

テーマ:実録 ! サービスマン日記, 管楽器

皆さんこんにちは!管楽器担当の牧野です。管楽器の修理って何をしているのか気になりますよね。どういう作業をしているのか、今回は修理でやって来たPLAYTECHのホルン PTHR300 の様子をお届けします!

症状は2,3番ロータリーが動かない、というものです。

見た目はキレイな状態で問題ないようにも見えます。しかし、レバーを動かそうとすると、2,3番レバーが動かずロータリーも全く動きません。しっかり固着してしまっています。無理やり動かすとレバーが曲がったりする原因になるので、分解して調整するしかありません。内部がどうなっているか見てみましょう。

ここでロータリーを外すまえに、持ち手のところにクロスを巻いておくことがとっても重要です。理由はこの後のロータリーの外し方にあります。

裏面のネジを外します。ネジを外しロータリーの軸から赤丸のパーツを取ると…

おっと、レバーについているバネの力でアームが矢印の方向に持っていかれます!クロスを巻いていなかったらマウスパイプに傷や凹みがついてしまう所でした。これが持ち手部分にクロスを巻いておく理由です!

ロータリーは表面の赤丸パーツがケーシングにぴったりはまる事により固定されています。そのため裏面からロータリーを叩くことにより取り外せます。

外して中を見てみました。思ったよりも汚れは少ないですが、オイルが少ない印象です。

ケーシング側も確認してみたところ、汚れはそれほどひどくありませんが、こちらもオイルが少ない状態でした。

ロータリーとケーシングを掃除します。その後オイルを付けてロータリーをはめると問題なく回転しました!分解と逆で組み付けを行い1,4番ロータリーにもオイルを差して、1~4番ロータリーが問題なく動作する事を確認!

最後にしっかりと拭き上げて、お客様の元でまた素敵な音が奏でられるように祈って送り出します。

まとめ

普段はあまりお見せしていない管楽器修理の様子をお届けしました。しかし管楽器を扱うにあたって、ここには書ききれない程の注意事項・そして技術力が必要になります。
「裏面からロータリーを叩くことにより取り外せます。」と軽くご紹介しましたが、楽器の状態や構造等によって叩き方・叩く力・外し方も異なってきます。
また表面の蓋を取り付ける時にも一切の歪みが許されず管体に平行に取り付ける必要があります(歪んで取り付けるとロータリーが動かなくなります)。
そのため、動作不良を感じたら、ご自身で行わず必ず修理をご依頼ください。

サポート / 牧野

中学から専門学校までチューバを吹いていました。専門学校では管楽器技術を学び、現在は管楽器の検品・修理を担当。多くの楽器を修理する事で日々技術力を上げています。好きな音楽のジャンルは吹奏楽、オーケストラ、アンサンブル等たくさんあります。ブログでは修理の様子や豆知識を紹介していきます。まだ楽器をもっていないので貯金してチューバを買うことが今の目標です。

PLAYTECH / PTHR-300 フレンチホルン フルダブル

PLAYTECH

PTHR-300 フレンチホルン フルダブル

¥69,800(税込)

フレンチホルン、調子B♭/F、ラッカー仕上げ、イエローブラス

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