皆さん、マイクスタンドってどうやって使うか知っていますか??
なんて聞いたら「そんぐらい知ってるわ!!なめんな!!」という声が聞こえてきそうですが、マイクスタンドはただ立てればいいということもなく、PAの世界では「こんな事も知らんのかゴラァ!!」と怒号が飛び交ったりもします。
という訳で今回は、音楽をやる人間なら知っておいて損はない『意外に知らないマイクスタンドの使い方3選』です。間違った使い方を見かける頻度の高いものを選んでみました。
1. 下部パイプを床につけない

この上の画像のように、下部のパイプを床につけてはいけません。
床にパイプが当たっていると床の振動がマイクにまで伝わってしまい足音がノイズとして混入します。コンデンサーマイクを使用していると床鳴りも併せて変な低音が伝わってしまいます。しっかりとパイプが浮くように固定してください。

レコーディングをしていて妙に低音が強いなと思うときなどもチェックしてください。
2. ブームを伸ばすときは足の向きと合わせる
ブームスタンドを使用する場合必ず3脚の足のうちの1本となるべく平行になるようセッティングします。考えたら当たり前のことですがマイクスタンドの転倒防止のためです。
特にドラムにセッティングする場合は振動が大きいため絶対に厳守しなくてはなりません。

最近のギターリストの方はフロアタイプのエフェクターをたくさん使う方も多く、3脚の股にエフェクターボードを置きブームを伸ばしている方がいますが、できれば少し横にボードをずらしてバランスが取れる置き方した方がよいです。曲中のエフェクターの切り替えは練習していないと本番でミスすることもありますので、日ごろのスタジオ練習からステージ上でのエフェクターボードの位置を想定しておくことは大事ですね。
3. 固定する際はパイプを持って固定する
マイクの位置を決めて固定する際に、ロックナットを回して固定しようとしている場合があります。

このロックナットは微調整をするものでもありますが、ロックナットで締めただけではブームを軽くゆすっただけで動いてしまう場合があります。
どのように固定すればよいかというとロックナットで軽く調整したのちに

上を押さえながら高さ調整部分を緩めます。

そして中側のパイプを持って締めこみます。
これでブーム部分をゆすっても動いてしまうことがなくなります。
同じようにマイク側もマイクホルダーをくるくる回して締めるのではなく

長さ調整のネジを緩めて

マイクホルダーを抑えながらパイプを回して締めこんでいきます。
これでしっかりと各部固定できるようになります。
「パイプを回すならロックナットっていらないんじゃない?」と思う人もいるかもしれませんが、ロックナットを外すと下の画像のようになっています。

パイプにネジ部分のパーツが差し込まれている構造になっていることがわかります。
ここにマイクホルダーやブーム部分を取り付けて締めこんでいくとこの内部のネジが上がって来てしまい壊れてしまいます。そうならないためにもロックナットは必ず取り付けてください。
ロックナットの位置は一番下より少し上くらいがよいです。あまり上過ぎても締めこまれている量が少なく不安定になり、下にピッタリつけていると上記のように中のネジが引っ張られてしまいます。

上の画像のようにほんの少し間がある方がよいです。
ドラムのスタンドなどにも言えることですが、力いっぱいの締め込みはしないでください。締めこみすぎてネジ穴が広がってしまったりネジが折れてしまったり、といった具合に破損の原因になりかねません。過去、スタジオで働いていた時はそういったケースが多々ありました。またガチガチに締めこんだスタンドを元に戻さない人もいました。
マイクスタンドなどはスタジオやライブハウスの備品など借り物を使用することも多いですので、適切な使い方や力加減を覚えて使用するようにしましょう。