皆さん見てください。

もっともっと近づいて見てみてください。
弦が錆び付いています。

弾く機会がなくオブジェと化した検証用ギターが酷い有様なので、弦交換ついでに作業方法を紹介しようと思います。
交換のためにまず弦を切断しますが、チューニングされ弦が張り詰めた状態だと切断した瞬間に弦がはじけ飛び大変に危険です。切る前にまずは弦を緩めましょう。

弦を引っ張ってみて、これくらい緩んでいれば安全です。
弦を緩めたら弦を切りましょう。切る位置は何処でも、作業のしやすい箇所でOKです。
私は弦のカットに「喰い切り」を使っていますが、サウンドハウスで売っているストリングカッターなどでももちろんOK。

PICKBOY ( ピックボーイ ) / SC-150 ストリングカッター スチール弦用
弦が切れました。

弦を切断したらペグポストとブリッジから外しましょう。



ブリッジ側はボールエンドが引っ掛かり外れないことがまれにありますが、そんな時は細い棒状のもので突くと案外簡単に外れます。画像では調整用の1.5mmレンチを使用しています。
せっかく弦を外した状態ですから、この機会に指板の手入れをするのもよいでしょう。
指板メンテナンスの記事はこちら。
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弦が外れたら新しい弦を張っていきましょう。
今回はSTタイプなので背面から弦を通しそのまま引っ張りながらペグポストまで持っていきます。この時、ボールエンドがしっかりブリッジに固定されていることを確認しながらポストまでもっていくのがポイントです。

ポストまで弦をもっていったら、いよいよペグポストに弦を巻き付けていきます。
ペグポストに巻き付けるにあたり巻き付け長さを決めます。
この巻き付け長さは0フレット(ナット)への張力に影響します。巻き数が少なすぎると0フレットへの張力が弱くなり、結果として開放弦バズや共振の原因になりますので適切な量をしっかり巻きましょう。
経験上、巻き数が多いもので不具合はあまり出ないように思います。
一般的に40~50 mm程、2巻半から3巻半程度がよいとされていますが、諸説あるため今回はペグポスト2つ分の距離とします。

まずは6弦に巻き付けていくので、このように2つ先=4弦のペグポスト位置で目印をつけます。
弦をペグに通したら、弦をピンと張りつつポストに巻き付けていきます。

6弦が巻き終わりました。ペグポストの巻き具合はこのような感じです。

余った弦は切ってしまいましょう。

残りの1-5弦も同様の方法で弦を張り完成です。

PLAYTECH ( プレイテック ) / String Winder
弦交換の際には、快適に巻き上げができる便利アイテム、ストリングワインダーがあると作業効率が上がり、かつ時短ができるのでおススメです。
サウンドハウスでは手で回すタイプだけでなく、電動ドライバーの先端に取り付けられるドリルビットタイプのワインダーや、
DADDARIO ( ダダリオ ) / Drill Bit Peg Winder[PW-DBPW-01]
電動のストリングワインダーも取り扱っています。
ERNIE BALL ( アーニー・ボール ) / POWER PEG PRO
PARATUSS ( パラツス ) / Penguin PST-30C
ほかにも弦交換や日々のメンテナンスで使える便利グッズを多数取り扱っているので、ぜひ探してみてくださいね。