皆さんVISCOUNT(バイカウント)知っていますか?
私は音楽の歴史好きかつ鍵盤弾きでありながら、サウンドハウスへ入社するまでVISCOUNTの製品について全くと言っていいほど知識がありませんでした。
バイカウントとは
1969年にMarcello Galantiによって設立されたイタリアの老舗ブランド。主にアコースティックオルガン、キーボード、電子オルガンなどの販売により80年代に一躍有名になりました。
トーンホイールモデルやフィジカルモデリングなど、革新的な技術と音だけでなく見た目の芸術性にもこだわりを持った設計が特徴です。
サウンドハウスでは主にステージピアノのLEGEND '70sというシリーズとLegend organという電子オルガンを中心に取り扱いを行っております。
この中で今回はサウンドハウス本社ショールームにも展示のあるLEGEND '70s Compact EXをご紹介したいと思います。
VISCOUNT ( バイカウント ) / LEGEND '70s Compact EX
LEGEND '70sシリーズは、音源モジュールを組み替えることで自由に楽器をカスタマイズできるという、ほかにない機能があります。

こちらがサウンドハウスのショールームに展示されている現物です。
右から
A.PIANO MODULE

さまざまなアコースティックピアノの音源があり、基本的なピアノ音源からヤマハC7のモデリング、アップライトピアノやJAZZピアノなどの60年代を彷彿とさせるクラシックな音まで網羅されています。
CLAVI MODULE

元祖クラビノーバのスイッチングパネルをそのままに音色の切り替えが行えます。
ソウルな音色からクラシックな音色まで、シンセでは表現しきれないところまで対応できます。
SOUND COLLECTION MODULE

シンセサイザーや通常のステージピアノでは言わずと知れたPCMのサウンドモデリングパートです。
基本となるPad、Strings、BrassだけでなくChoir、Bass、Organなど、ステージピアノではブランドにより登録されていない音色まで対応可能。また生音源だけでなくアナログシンセやFMシンセなどの音源にも対応しているためこれさえあれば基本の音作りに困らないといった感じです。
E.PIANO MODULE

エレクトリックピアノのモジュールセクションです。基本となるローズの音は5種類、ウーリッツアは2種類あり、そのほかE.Grandという恐らくFMのピアノ音色のようなものがあります。
ステージピアノとしてエレピを扱う上でこれだけあれば文句なし、ともいうべき内容になっているように感じます。
このほかに
SYNTH-8 MODULE

シンセサイザーのモジュールセクションです、サチュレーション、12dB および 24dB のロールオフ、レゾナンスを備え、クラシックなアメリカン・マルチモード・アナログフィルタを忠実に再現した 2オシレータ8ボイスのポリフォニック・シンセサイザーです。
縦軸+横軸で記載のゲージを変化させることで操作でき、シンプルかつ直感的な操作性です。
中でも特徴的なのは、「Fat」モードによるオシレータのウェーブシェーピングやデチューン、ダブリングを備えたクラシックな波形の形成が行えること。ノイズ専用のエンベロープ、リング モジュール、すべてのオシレータモード用のハードシンク、フィルタとエンベロープのベロシティコントロールが行えることです。
また、Unisonモードでは最大8個ものボイスを選択でき、「Fat」オシレータを使用すると、一度に合計32のデチューンされたオシレータを使用することも可能。
そこらのアナログシンセサイザーでは再現できないような密度の高い音源を演出することが可能です。
EXTERNAL MODULE

MIDIコントロールのモジュールセクションです。

右側のMIDI入力やUSB入力での接続を行うことで外部音源やPCの音源の操作を行うことができます。
コントロール先に合わせ音源の選択やコントロールつまみでの操作を行うことができ外部モジュール音源のリアルタイム操作が可能となります。
このような6種類のモジュールを差し替えて使用することができます。
モジュールの付け替え方

モジュール上部の銀のプレートを+ドライバで外すと各モジュールを取り付けるネジが出ます。


この取付ネジを再度+ドライバで取り外しを行うことで取り外すことが可能になります。


その後内部の配線端子をモジュールサイドにある端子の受けにしっかりと差し込み本体へ装着


その後取り外した手順に従いサイドネジを取り付けることでモジュールの変更が可能です。
このようにモジュールの取り換えも簡単なため、モジュールを複数所有し状況に応じた付け替えを行うことも問題なく行えそうです。
LEGEND '70s Compact は4種類のモジュールを取り付け可能でLEGEND '70s Artist には5種類のモジュールが取り付けられます。
基本の装備はE.PIANO MODULE、SOUND COLLECTION MODULEの2個でそのほかのモジュールは追加オプションとなります。
サウンドハウスショールーム展示機材LEGEND '70s Compact EXのようにEXとつく商品には追加で入れられる数分モジュールが追加実装されていて73鍵盤のCompact EXにはA.PIANO MODULEとCLAVI MODULE、88鍵盤の Artist EXにはA.PIANO MODULEとCLAVI MODULEとEXTERNAL MODULEの追加がすでにされているモデルです。
また、LEGEND '70s Artist Wというモデルには他のステージピアノにはないビンテージ感を与える木製鍵盤が使われています。
過去、幸運にもかなり状態の良いローズmk2に触れたことがありますが、やはりビンテージのエレピがお好みの方は木製鍵盤がより魅力的なものではないかと思います。
各商品のページにモジュールのデモ音源がありますのでご興味がありましたらぜひお聞きください!!