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現役バンドマンが語る、ライブの心構え ~サウンドチェック編~

2019-09-17

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」

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今回のテーマは「ライブの心構え」!

はい。

ザ・キャプテンズはね、衣装がキッチリありますから、まずは衣装が重要!

ですね。衣装だけじゃなくて(ライブの)流れもキッチリしてますよね。

うん。リハーサル、というかサウンドチェックもキッチリしてるって言われる。

そーですか?もう、見慣れちゃってるからアレが自然なのかと(笑)。
【編注:ホーリーはザ・キャプテンズのスタッフも兼任しているのだ。】

普通じゃないみたいよ?(笑)僕らはメンバーの中で、モニターの注文を言う順番を決めてるんだけど、他のバンドではあんまり見ないね。

それはどういう意味があるんですか?

誰が先にPAスタッフにしゃべりかけるか、お見合いみたいになっちゃうことってあるじゃない?

はいはい。

それが時間のロスにつながるから、僕らは順番を決めて、モニターに注文がなくても「モニター、問題ないです」と申告するようにしてる。

注文がないとしても、ですね。

うん、それだけで時間のロスが減るんだよ。かなり効果的。

ライブの心構え、というかその前段階、リハーサルの心構えから大事ですね。他には何かあります?

あとはね…。以前は僕が全部指示出ししてたんだけど。SEの指示とかも。でもさ、ノド使うな〜と思って。

なるほど。

本番前に。

けっこう(PAさん、照明さんとの)やり取りありますからね。ザ・キャプテンズは特に決めごとが多いから。

ので、SE関連の指示出しは ある時期からギタリストのジャッキーに任せるようにしました。

ボーカリストはなるべく喋らないように。

うん、これもけっこう大事。

あとは…例えば中音の作り方で気をつけてることってありますか?

僕はとにかく自分の声を大きくもらうようにしてますね。

自分は(ベースの音を)あまり音量出し過ぎないようにしてます。あとはアンプの向きとか気を遣います。お客さんに当たり過ぎてもアレですし。

ちなみにベースアンプの出音、って…要る?

エッッ…(笑)。これはね、会場の大きさにもよりますね。

それもそーだね。

規模が小さい会場だと、ベースアンプの出音がお客さんに直接届きやすいから…。

外音の要素としては大きくなるよね。

なので、アンプ自体でキッチリ作らないと。

うんうん。

ある程度の大きさの会場になってくると、フロントのメインスピーカーから出る音の方が大きいというか…。

割合を占めるよね。

なので、足元だったり、PAさんとのやり取りで作られる音の方が大事になってくるんで、その辺は難しいですけど、やっぱりステージの上で体感しながら弾きたいっていうか…。

そーだよね!

背中で感じたい…。

だよね…!

言ってみれば、(アンプは)自分用のモニターと言うか。って言ってもステージ内でのバランスがあるから音量は最小限ですよ。ギリギリ聴こえるか聴こえないか、ぐらいにしてます。

それが、ゼロではいかん?

あ、ゼロで演ったこともあります!

え!!

スイッチ入れ忘れた、っていう(笑)

え!そっち!?(笑)

でもモニターからはちゃんと聴こえてたんで、気がつかなかったという。

(笑)。ちなみに近年の傾向として、DIがしっかりしてればそれでOK、という風潮があるじゃないですか。

はいはい。

なんならアンプをステージに置かないアーティストだっていますよね。

極端に言うたら、モニターがしっかりしてればアンプ要らないっちゃ要らないですよ。

かと言って、モニター持ち歩くわけにも。

転がしのことですね、うん。

背後に転がしをもうひとつ置いてみるとか(笑)。

まー、今はイヤモニもありますしね。でも結局、圧を感じたいんでしょうね。低音だし、特に。

うん、その「圧」次第でバンドメンバー全員の中音って変わるよね。

はい。ハコによってはローがまわったりして、難しいですよね。だから最小限の音量、なんですけど。

もホントに年々、ラインの音というかDIの音?の割合というか重要度が増してる気がするな〜。

はい。(ベースアンプに)マイク立てないハコもありますね。

キャビネットの音を拾わないんだ?

ま、もちろん拾うハコもありますけど、何%使ってくれてるのかは…。

ギターアンプは必ず拾うけどね〜。

なので、より足元での作り込みだったりが大事になってますね、ベースは。

今はね、KEMPERとかもありますからね。もう、アレはひとつ究極のカタチですよね。

はい。そこまで一般的ではないですけどね。

レコーディングで出したヴィンテージの音をそのまんまライブに持ち込んで、ラインでヨロシク!っていうことでしょ?

ですね。

なんか、ちょっとさみしい気もするけど。

いや、便利は便利だと思いますよ。

だけどさ…。

ま、試行錯誤するのも楽しいですよね。

ちょっとマゾヒスティックなんでしょうね僕たち(笑)。前回のビザールの回でもそう思いましたけど(笑)。

新しい、便利なモノも認めますけど、みたいな(笑)。

求道的というか、意固地というか…(笑)
ところでさ、ステージ上の中音はドラムの生音がひとつ基準になる訳じゃない?

はい。

それがさ、ザ・キャプテンズはバカでかいの!

トールくんですね。

そしたらベースも大きくなって、

はい(笑)

ギターもデカくなって、

はいはい(笑)

でも、僕がもともと声がデカいからなんとかなってる(笑)

じゃあ、良いバランスだ(笑)

その辺も、バンドの個性出ますよね…。
ちなみに同期オケの音ってモニターからもらう?

もらってないですね、っていうかそもそもモニターが無いことが多いです。せいちゃん(ナショヲナルキーボード担当・多奈部聖士)と共有の場合が多くて。

そーなのか!

せいちゃんのリズムがルーズなので、あんまり聴かないように…ドラムに集中するようにしてるので、ナショヲナルに関してはモニタースピーカーは無いものと諦めてます(笑)。

そーなのか…。

他の現場行ったりするとモニター使いますけどね。特にこないだは珍しくコーラスもやったりしましたから。

ほうほう、まあ今後は歌う現場もね、増えそうですからねホーリーは。またモニター中音作りの研究が必要だね。

修行中です…。

僕はかなりガッツリと自分の声をもらいますね。

自分も歌う時はガッツリ欲しかったりするんですけど、(声量がないから)お前がもっと声張れや!とか思われてるんじゃないかとちょっと心配になります…。

大丈夫、大丈夫!歌い手としてまだまだ伸びしろあるよ!そう、すべては?

愛ゆえに〜!

傷彦 & ホーリー

一風変わったギター・ベース・エフェクターを愛する二人の現役バンドマンの対談形式でお送りしていきます。

傷彦(kizuhiko) 最後のグループサウンズ、ザ・キャプテンズのリーダー。
website www.thecaptains.jp
twitter https://twitter.com/captains_kizu

ホーリー(horry) ナショヲナル、らいむらいと、Sバのベーシスト。
website www.nacional.jp
twitter https://twitter.com/headless_bass

 
 
 
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