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【製品レビュー】WARM AUDIO / WA-1B 使ってみた! その2 by Hiro-a-key a.k.a. Nenashi & 福田 聡

2024-02-19

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」, 音響機材

Hiro-a-key (ヒロアキー)a.k.a. Nenashi と申します。
都内近郊を中心に活動しているシンガーソングライター・プロデューサーです。
以前成田でライヴした際に河西さん初めスタッフのお世話になったり、日頃からサウンドハウスをチェックしてます!

前回、コンデンサーマイクとマイクプリアンプのレビュー「【製品レビュー】WARM AUDIO 使ってみた! by Hiro-a-key a.k.a. Nenashi」をさせて頂きましたが、今回は、

WARM AUDIO / WA-1B All-Tube, Transformer-Balanced Optical Compressor

WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / WA-1B チューブ・オプティカル・コンプレッサー

のレビューです!

実機のコンプはこれから色々試してみたいなと思ってましたが、まだまだ知識が足りないので、今回のレビューはご近所さんでエンジニアの「 福田 聡 」さんにご協力頂きました!

Let’s GO!!!

見た目はこんな感じ。

Sound House さんのHP上には、

「WARM AUDIO/WA-1Bは、チューブによる滑らかな暖かみのあるサウンドと精密なコントロールを持つ世界トップクラスのスカンジナビアン・コンプレッションを正確に再現しています。Chris Lord-AlgeからRick Rubinまで、プロデューサーやエンジニアに愛用されるスピードとコントロール機能を追加した高品質で音質劣化の少ないコンプレッションを提供し、アナログの温かみを必要とする非常にダイナミックなソースに最適です。」

と書かれてあり、紹介動画もジャーメイン・デュプリーをフィーチャーしてます。
他にも、Adele, Dr.Dre, Lenny Kravitzや Norah Jonesなんかも使用してると言うことで、R&B, Soul, Hip Hop, Jazzのボーカルを録るのに重宝されてる印象です。
僕の声、音楽もハマると良いなと思って楽しみです。

そもそもなんで、コンプレッション(圧縮)ってするの?

僕の認識だと、音の大きい部分と、小さい部分の差ををならすことによって、トータルで曲のダイナミックレンジの幅を抑え、聴きやすくするイメージ。

そしてジャンルにもよりますが、
ボーカルや多くのアコースティック楽器は、ダイナミクスをコントロールすることでより聴きやすくなる。
って感じでしょうか。

例えば、Aメロ(verse)のささやく歌と、サビ(Hook)の張った声だと大きく差が出るので、そこにコンプをかけることによって、Aメロも持ち上げて聴きやすく出来る。
楽器も同じような事が言えるかもしれませんね。

福田さん曰く、

そもそもコンプレッサーとは、音を圧縮してダイナミックレンジ(音量の大小の幅)を狭めるエフェクト。

規定値を超えると歪んだりする。
音量を整える役割がある。

例えば、テレビは、コンプかかってる。
人間の脳もそういう仕組みになってる。
大きい音量に対しては、反応するし、大きい音を小さく(叩く)することによって、小さい音がより聞こえるようになる。

それでは早速、福田さんの解説で、スイッチ及びエフェクトの説明を。

■ On/Off スイッチが2個???
1つは電源。もう1つはBypass用。完全Bypassは、信号が回路を通過しません。
■ Threshold
コンプがどこからかかるかの基準値を決める。時計回りに回していくと、数値が下がっていくので、反応が早くなっていく。
■ Ratio
コンプがどのくらいの圧でかかるか。2:1は圧縮率低め。10:1は圧縮率高め。
■ Attack
コンプが反応し始める速さ。Fastは速め、Slowは遅め。
■ Release
コンプがかかってからどのくらいの速さで止まるか。Fastはかかってからすぐ戻るか、Slowはより遅く戻るか。
■ Gain
コンプをかけるとどうしても抑えられてしまい、音量自体が下がってしまうので、その時に使う。音量を上げて整えてあげる。※ダイアル式なので再現性が高い。
■ Attack/Release
隣のAttack と Releaseを自動調整出来るノブ。Manualにスイッチしておくと、AttackとRelease両方生きる。Fixed/Man.は、Attackだけ固定値、ReleaseだけManual(手動)でいじれる。Fixedは、手動は効かなくなり、Auto(自動)でのかかり具合に。
■ Sidechain
外部入力で反応させたいものがある場合、1or2を選択。※後ろ面に入力端子有り。例えばKickに対して等。
■ Meter
コンプレッションがどこにかかってるかを見るための切り替え。だいたいはCompressionを指して、かかり具合を見ることが多い。
■ Meter Cal
メーター・カリブレーション 基本的に常にメーターが、”0”に来るように調整。目視してゼロに戻せるのは良き。

それでは、実際に歌を録って聴き比べてみましょう!

今回使うのはこのマイク。

その都度歌い直してます。

まずは、Bypass の状態。

※新曲のサビを試し録り!

そして、Fixed で試してみます。

※これは、Hi の成分をちょっと持ち上げてる感じでしょうか?
印象としては硬い?

続いて、Fixed/Manual も試してみました。

※Fixedの音源よりかは柔らかい印象。

最後に、Manual も試してみましょう。

※Bypassよりちょっと暖かい?

次は Manual で、Ratio を少し上げてみました。

ノブはこんな感じ。

せっかくなので Manual で、Ratio をがっつり上げてみました。

※これは、だいぶ潰れてる感じですね。そもそもの好みもありますが、Gainで音量稼がないとダメかも???


さて、このオクターブ上、ファルセット声でも数種類試してみました。

まずは Bypass

続いて、Threshold をいじって聴き比べてみます。

今度は弱めにかける。

好みもあるとは思いますが、僕はしっかりかけてる方が馴染みやすいかなと思いました。
本数重ねて録る場合は、弱めでも良いかも?


そして、今まで録ったパートはちょっとリズミカルな歌だったので、ロングトーン系も。

Bypass

Fixed

Fixed/Manual

Manual

個人的な印象としては、Fixed/Manual は暖かい仕上がりに。Fixedはハッキリとして明るいイメージに。
これも本数重ねる場合は、Manualモードでいじりながらやるのもアリかも?

使ってみての感想。

まず単純にCompかけるとしまるなと。

例えば、自分で歌をRECして他のプロデューサー等に投げる場合、Bypassの状態で納品して欲しい人も多いかと思うけど、実機を使って掛け録りした音を送るのもある種の意思表示にはなるかも?
※自分のvocalはこんな風に仕上げて欲しい等。

Rapなどは、Fixed/Manual とかが合うかも?
AttackがFixedで、Release がManualなので最適なのでは。侮れない。

ゆったりな歌には、Fixed 最適かも。

Releaseが速いと、相性の良し悪しはある。譜割が速い曲が良いかも?
Attackが抑えられてるからいい。

Release 遅めな曲だと、Balladは特に合うかも?
Fixedだと特に相性良さそう。

そして、

「ウーアー」系はManual がハマったかもと思っています。
自然な掛け具合で、個人的に歌い手としてモニター含めて歌いやすかったかも。
エンジニア的には、Fixedが製品ぽくて良いかも?by 福田さん。

統括すると、

値段はお手頃だけど、ちゃんと作られています。
真空管が入っていて、TUBE TECH CL1Bのサウンドに似ています。by 福田さん。

激しくかかるってよりかは、優しくかかるので、Rock 系より、Rap, R&B dance系に重宝されるのではないか。歌ものにかけるコンプであれば3本の指に入る。2段がけもありです。

どんな状況でかけたら良い?

歌、声
必要だったらかける。

ベースなど低音楽器
出過ぎたらかけて、音がわかるようにする。
レンジが狭くなる→音像が小さくなる。
素材をちょっと整える感じ。
弦のばらつき(強さ等)を抑える。
モノだからエレベ弾いて録る人とかは良いかも??? 生音系は特に。

ドラムにもオフマイク気味で使っても良いかも?

ギターは、アコギとかはハマりそう。

また、今回は英語で歌ってますが、言語によって?→声の鳴り(倍音成分)によってかかり具合も変わるイメージも。

因みに、真空管があるかないかだと、倍音の出方が違う(ハイがキラっとしてる)Hiが太く聞こえる。
音痩せしないのはいい。
音像がまとまる気がするけど、細くならない。

操作性はTUBE TECHに似てるけど、お値段もそれなりにするので、Warm Audioのこの製品は、Compがかかってるのが分かりやすくて良いかも?
サウンドがパキッとしてるからその感じが好きな人は是非。
もしくは、自然に引き締めたい時は良いかも?


以上、福田さんの経験と知恵を借りまくってレビューしてみましたが、如何だったでしょうか???

プラグインとの違いもあると思いますが、実機をかまして、試してみるのもその時々の歌い方にも影響してくるかもなんで、是非お試ししてみては如何でしょうか?


コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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Hiro-a-key & 福田聡


Hiro-a-key
幼少期をNYとLAで過ごし、帰国後本格的に活動を開始。 伸びやかなハイトーンボイスとファルセットに加え、サンプラーやキーボードも駆使したエモーショナルなパフォーマンスはオーディエンスの心を鷲掴みにしている。
これまでにアルバム『Hiroglyphics』をリリース。また日本のR&B、SOULシーンを賑わすイベント”DRAMATIC SOUL”を立ち上げ、同名義でアルバムを2枚リリース。
また、2019年ピュアに音楽だけを聴いてほしいという思いから、人種や国籍など一切素性を明かさず、Nenashiという変名でリリースを開始。ストリーミングで世界中の大型プレイリストにリストインし総再生数500万回を超える中、2021年自身がNenashiである事を公表。音楽に対する向き合い方や人種問題など様々な思いを語った声明文がSNSで大きく拡散された。

福田聡
フリーランスのエンジニア。ファンクやR&Bなどグルーブ重視のサウンドを得意とし、堂本剛のプロジェクトENDRECHERIやK、オーサカ=モノレール、リベラル、WAY WAVE、Shunské G & The Peas、Keyco、マーサ・ハイらの作品を手掛ける。

WARM AUDIO / WA-1B チューブ・オプティカル・コンプレッサー

WARM AUDIO

WA-1B チューブ・オプティカル・コンプレッサー

¥178,000(税込)

チューブ・オプティカル・コンプレッサー、2U

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