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ポップフィルターで吹かれ軽減

2022-11-30

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」, 音響機材

スマホやタブレットがあれば、宅録アーティスト、ワンルームミュージシャンになれてしまう時代。 iPhoneにデフォルトで入っているGarageBandのお陰で、作曲、編曲を始める年齢が下がり、敷居も下がったのではないでしょうか?Logicなどの音楽制作ソフトも大分安くなりました。
ソフトは安くなりましたが、自宅での録音、宅録を本格的にやるとなると、機材を揃えるのが大変ですよね。

マイクを買い、ケーブルを買い、スタンドを買い…。

そんな中、軽視しがちなのがボーカル録音の際に使用するポップフィルターではないでしょうか?

最初は見よう見まねでオカンのストッキングをもらい、ハンガーをクネクネさせて、お手製ポップフィルターを作った私。
岡崎体育さんも同様の過去をインタビューで語られていたので、同じ経験を持つ、宅録アーティストは多いのではないでしょうか?
近頃は似たような布製のポップフィルターを使っていましたが、下記の商品を購入してみました。

STEDMAN ( ステッドマン ) / PROSCREEN 101

最近CMなどでもよく見かけますよね。
YouTubeなどの動画でもコンデンサーマイクの前に設置して歌う人を多く見かけます。

オカンのストッキングとハンガーで代用していた時の費用はゼロ円。そこから大分値段が違うので、ずっと二の足を踏んでいました…。
何故購入するに踏み切ったかというと「吹かれ」などのポップノイズを軽減したいから。
「吹かれ」というのは文字通り、マイクに向かって息を吹いてしまう事です。

マイクとの距離で試行錯誤されている方が多いと思いますが、私もその一人。
マイクに近づくと声の低音部分を拾ってくれるけれど、その分ポップノイズや普段聴こえない「ペチャクチャ」といったリップノイズも拾ってしまいます。ノイズを避ける為にマイクから離れて、遠くの位置から録音すると部屋鳴りが多く聴こえてしまうから、しっかりとした防音室じゃないと一気に質を下げてしまいます。
「防音室をDIY!」という動画が多くあがっていて再生回数も多いので、皆さん、録音環境には苦労されているのでしょうね。勿論、私もその一人ですが…。

私はボーカルの他にナレーションも録音するので、様々な距離を試して録音していますが、ちょっと力がこもると「吹かれ」の現象が発生してしまいます。「上手く録れた!」と思って確認してみて修正出来ないレベルの「ブオッ」とした音が入っていた時のガッカリ具合といったら…。

そんな悩みを抱えていた私。
どのくらい変わるのか半信半疑でしたが、実際にSTEDMAN PROSCREEN 101を使ってみると「吹かれ」がだいぶ軽減しました!

私はコーラスを録る機会も多いのですが、編集作業がだいぶ楽になりました。
コーラスで「ハー」や「フー」、「フフフッ」など子音にHがある音になると以前は一つ一つ吹かれ部分の音量を削っていました。

削りすぎると「フ」ではなく「ウ」になってしまうので、音楽を作っているというより、ちぎり絵をやっているような地道な作業…。

STEDMAN PROSCREEN 101に変えて「吹かれ」がゼロになったわけではないですが、以前程ではなくなり、だいぶ違います。一つずつ削らなくてもよくなり、編集がとても楽になりました!

マイクに吹かないよう少し位置をずらして発音するという基本的なテクニックを使えば良い話ですが、歌唱や表現に熱くなるとなかなかそうはいかないものですよね。
音自体もクリアに録れているような気がしています。

家にあるスプレーをトップ画像の二つに吹きかけてみましたが、右の某メーカーの旧ポップフィルターはそのままフィルターを通過する空気の流れが見えましたが、左のSTEDMAN PROSCREEN 101は下方向に空気が流れていました。
という事は歌う際の息は下に流れているという事になります。
その点を踏まえた上でマイク、ポップフィルター、身体の位置をどうするかが重要という事なのだと思います。
口ではなく「身体」としたのは息が出るのは口ではありますが、音が共鳴するのは胴体や頭、顔であり、そこも踏まえた方が良いのではないかと思うからです。

どんなトレーニングをしてきたか、しているかで声はだいぶ違います。
あまりトレーニングをされていない方、育ちの過程で声をあまり出さなかった方は身体の共鳴が少ない方が多いので、マイクに近づかないと音声を拾うのは難しいでしょう。
シンガーのトレーニングを多く積まれている場合は胴体よりも頭を共鳴させて歌う方が多い傾向にあるので、顔に的を絞ったマイキングが重要なのではないでしょうか?
ミュージカルや舞台発声のトレーニングを積まれている方は胸に響かせて発声する方が多い傾向にあるので、試しにマイクの位置を少し下げてみても良いのではないかと思います。

戦前、戦後、歌謡曲草創期から現代に至るまで先人達のトライ&エラーで飛躍し、繋がってきた録音技術。自分なりの創意工夫が現代の宅録でも必要なのかもしれません。
レクチャーするブログ、動画が多数ありますが、それを参考にしつつもご自分の表現方法や歌に合わせてマイク、ポップフィルター、口の距離、身体の位置を色々試してみるのが良いのではないでしょうか?

その中でポップフィルターは、自分の声をマイクに橋渡しする、とても重要な製品だと思います。
少しお高い印象の金属製のポップフィルターですが、オカンのストッキングよりとても高性能でオススメです。
布製の商品も色々あるので、ご自身の音楽スタイルに合わせて検討されてみてはいかがでしょうか?


コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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みのる

高校時代にアコースティックギターを弾き始め、上京後DTMを始める。音楽歴は25年ほど。 (当時の機材は富士通FMV、MIDIキーボード、Roland SC-88Pro、4trカセットMTRなど) 現在は俳優活動の傍ら、舞台音楽の製作やシンガーソングライターとしてライブ活動などもしている。

STEDMAN / PROSCREEN 101

STEDMAN

PROSCREEN 101

¥7,780(税込)

ポップガード、11.7cm、クランプ、グースネック付

評価000005

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