こんにちは!yuyaと申します!
今回は、ギター界に突如として現れた発明品『オートチューナー』について、僕が数年使ってきて感じたメリット、デメリットについてお話ししたいと思います。
■ オートチューナーって??
オートチューナーはその名の通り、普段手動でやっているギターのチューニングをボタン一つで機械が代わりに自動でやってくれるという便利なシステム。
有名なオートチューナーといえばGibson社の ’’Gibson G-FORCE’’で、筆者である僕が実際に使っているオートチューナーも2015年製の「Gibson Les Paul Less Plus」。このモデルは、元からヘッドにオートチューナーが搭載されています。

このオートチューナーは、2008年にギブソンから、ブリッジでピッチを検出し、その情報を信号でペグに伝え、モーターで巻き上げるというシステムのセルフチューニング搭載のロボットギターの発売によって、注目されました。
それからも、改良が重ねられ、G-FORCEは、ペグシャフト下部のセンサーがピッチを検出し、ヘッド裏のコントローラーからの操作によって、ペグ部分に付けられた小型モーターが動き、チューニングが行われるというシステムとなっています。
Les Paul等のGibson製品だけでなく、ドイツのトロニカル社製の後付けができるタイプのオートチューニングマシン「Tronical Tune」は、Les Paulタイプだけでなく、ストラトタイプ、フライングVタイプ等、様々なタイプに付けられるものが単体で発売されています。
(※今回は僕が使っている、2015年製の「Gibson Les Paul Less Plus」モデルを数年間使ってのオートチューナーのレビューになります。他の製品に搭載されているオートチューナーとは異なる点がある場合がありますのであらかじめご了承ください)
■ オートチューナー搭載ギターのメリットについて
最初はオートチューナーのメリットについてお話ししたいと思います。
- まずはなんといっても、チューニングが楽!!
当たり前なことを言っているかもしれませんが、ボタン押して、少しばかりギターを鳴らして振動を伝達すれば、簡単にチューニングができる。
例えば、ライブ中、チューニングのために一度ボーカルにMCを頼まなくても、自ら率先しておしゃべりすることができるんです!
さらに、普段の手動チューニングによって出てくる、ギタリスト特有のあるある「1弦、切れちゃわないか、これ…???大丈夫かな…???」というビクビクしながらペグを回す必要がなくなります! - チューニングのバリエーション
オートチューナー(G-Forceの場合)に搭載されたチューニングのプリセットの数も多く、レギュラーチューニング、半音下げ、1音下げはもちろん、ドロップD、ダブルドロップD、オープンE,A,D,GからDADGADチューニングなど、全てをボタン操作でチューニングしてくれるのです。
レギュラーチューニングから、半音下げチューニングに変えるその速さは、少しもたついて、17.67秒!!(筆者による計測)
いとも簡単に曲にあったチューニングをいちいち時間をかけずに準備できるのです!
ポップスソングをやった後、間をおかずにメタルを演奏して、その後すぐにブルースセッションでオープンチューニングでのスライドギターを弾き倒して、聴衆をアッと驚かせましょう! - 長持ちするバッテリー
ヘッド裏に搭載されたコントローラーの上部にリチウム充電池がついており、一回のフル充電でおよそ80~100回のチューニングが可能
「明日はスタジオ練だから」「明日はライブだから」といって、その都度わざわざ充電する必要はないのです!
■ オートチューナー搭載ギターのデメリットについて
便利なオートチューナーの裏には残念ながら代償というものがいくつか存在してします。

- ペグはお飾り??
オートチューナーはその名の通り、’自動’でチューニングをしてくれるわけで、’手動’でチューニングする必要はないのです。よって、ペグは基本お飾りということになります。ですが、一応ペグを動かし、モーターを手動で動かすことによって自動でなくてもチューニングすることはできます。 ですが、、お飾りであるため、普通のギターでは考えられないあることが…
ペグが外れてしまうことがあるのです!無論、大事に扱っていれば外れることはないのですが、ちょっとした隙にどこかにガン!とぶつけてしまうと、欠けてしまったり、外れてしまったりして、世にも珍しいペグのないギターができてしまいます。
筆者もある時、不意にペグが外れてしまってからは、もう一度ペグを取り付けるのも難しく、ペグが一部ないギターを「これもなんか…ロックかな」と恥ずかしながらもそのままにしています。
ペグが外れてしまうと、手動でのチューニングがほぼ不可能になります。
あまりにも特殊であるため、このようなペグがバラで売っていることも少なく、僕は一度見つけましたが、高価だったために断念したのを覚えています。 - バッテリーは突然に…
先ほど、バッテリーのメリットについて書きましたが、そこにはデメリットも…
G-Forceはバッテリーの充電が無くなっているという表記がなく、充電が無くなってきたという予兆はチューニングの結果に現れ始めます。バッテリーがなくなってくると、「チューニング終わりました」という合図がでたのに、弾いてみたら狂ったままであるということが起こります。
『「明日はスタジオ練だから」「明日はライブだから」といっていちいち充電する必要はない』と先述はしたものの、やはり、なぜかこういう時に ’もしものこと’ が起こってしまうもので、そういう時に限って充電が急になくなってしまうのです…(もちろん、フル充電からの長持ち精度はピカイチです!) - 弦交換もまた特殊
オートチューナー搭載とくれば、弦交換もまた特殊。普通のレスポールのような ‘穴に通して回すタイプ’ ではなく、ネジ式のキャプがあって、キャップの下の金具に弦を噛ませて巻き、コントローラーで弦を巻いていくというシステムなのですが、慣れるまで大変で、太い弦は噛ませて回していると「グギギギギギィ」と鳴り出して詰まってしまったりして、あら大変。
数年間使ってきた僕も、最近やっと慣れ出しましたが、未だに自分の弦の巻き方が合っているのかわかりません(弾けるならそれでいいや理論になっています)
■ 今のオートチューナー
ここまで自分の使っているオートチューナーについてをお話ししてきましたが、僕が使っているこの「G-Force」も、今や6年前の製品。
現代の技術は、6年もあればとてつもない速さで進化を遂げていきます。(2015年当時は、i phone 6sが最新モデルでしたが、今や13!!)
今や、ギターに直接取り付けるようなタイプでなく、通常のギターのペグに添えるだけでチューニングしてくれるオートチューナーが出てきました!
ROADIE ( ローディー ) / Roadie 3
サウンドハウスでも取り扱いのあるこの「Roadie 3」は、ペグに添えて、音を鳴らせばそれだけでチューニングしてくれる優れもの もちろん、変則チューニングにも対応している他、ペグに添えるだけというタイプにしかできない、ウクレレやマンドリン、バンジョーのチューニングも可能
また、アプリと連結すれば(今時ですね)、音程のプリセットを自分で保存もできます。
■ まとめ
オートチューナーはまだまだ主流ではないものの、それほど高い金額を払わずともこの機能が手に入る時代になった。
今、僕が感じているオートチューナーへのある程度の不満も、今や感じずに済むほどまでに発展したオートチューナーは、今後ギタリストにとって当たり前のものになるかは定かでありませんが、確実にギター史に刻まれてもおかしくない発明と言えるでしょう!
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