近年、ソフトウェア音源の進化やパソコンのスペックが向上していくにつれ、姿を消している「音源モジュール」
特に若い音楽家の方は、全く触ったことがない!って言う方が多いのではないでしょうか。
確かに、「高価」「場所をとる」「設置や接続が面倒」、、、、ですが良いところだってあるんです!
今回は「音源モジュール」について多くの方に知って貰いたい!と思いましたのでご紹介していきます!
音源モジュールとは
別名でトーンジェネレーターと呼ばれています。 1983年にFM音源シンセ「YAMAHA DX7」が登場したことで、世界中にデジタルサウンドのブームが到来。 その約3年後にYAMAHAが発売したFM音源モジュール「TX81Z」から、音源モジュール時代が始まりました。
代表的なメーカーとしては「YAMAHA」「Roland」 他にも「KORG」や「ALESIS」も参入しています。
シンセサイザーとは違い鍵盤部分を取り除いたもので、簡単に例えると「音が沢山入った箱」にMIDIキーボードを繋いで音を呼び出すように使用します。
音源としては、アナログ音源、FM音源、LA音源、PCM音源、物理モデル音源、バーチャルアナログ音源など様々。
■ メリット
パソコンのマシンパワーが低くても大編成のオーケストラなどを打ち込めます。
また、パソコンを買い替えたとしても面倒なソフトウェアのインストールが不要。
■ デメリット
ただでさえごちゃごちゃしがちな配線が増える。
高価。
意外と場所を取る。
などです。
それではここからオススメ製品をご紹介していきます。
ROLAND ( ローランド ) / INTEGRA-7
音源モジュールの代表的な存在「INTEGRA-7(インテグラセブン)」
2012年にRolandが発売した比較的新しめの音源モジュール。 最先端のSuperNATURALトーンをはじめ、SRXシリーズ全タイトル標準搭載しており、収録されたサウンドはどれもハイクオリティです。
6,000以上の音色を内蔵しているので、ジャンル問わず活躍してくれるオールラウンダ―。 専用プラグイン・エディターを使用することでパソコンと連携し、操作性を格段に向上させています。
内蔵エフェクターも豊富でサウンドメイクは無限大!
また、iPadと接続することでiPad専用アプリで操作できます。 音源モジュールの課題と言える操作性の悪い部分を克服しています。
YAMAHA ( ヤマハ ) / MOTIF-RACK XS 音源モジュール
ROLANDのINTEGRA-7と同様に愛用者が多い音源モジュールです。
世界中のキーボードプレイヤー、エンジニア、作曲家などから高い評価を得ているMOTIF XSシリーズ。
MOTIF XSと同等にハイクオリティなサウンドや多くの機能を1Uラックタイプに凝縮。 コンパクトながら、充実したインターフェースを装備しているのでライブパフォーマンス・作曲など様々な場面で重宝することでしょう。
MOTIF-RACK XS Editorを使用することでパソコンと連携させて、あらゆるセッティングをパソコンの大きな画面で行うことができます。
音楽制作ソフトウェアとして定評あるCubaseシリーズと完全に統合しているのでこれから音源モジュール初心者でも安心。
現在、生産完了しているので新品はなかなか出回っていませんがフリマアプリなどでは度々見かけます。
ACCESS ( アクセス ) / Virus TI2 Desktop デスクトップシンセサイザー
アナログ/デジタル・ハイブリッド・シンセVIRUSシリーズです。
USBで繋げばVST/AUプラグインとしても動作しますので操作性抜群。
上記で紹介したINTEGRA-7」「MOTIF-RACK XS」とは大きく異なる点があります。
それは、このハードウェア自体に32個のノブ、43個のボタン、73個のLEDを搭載している点です。
実際にノブを回し、ボタンを押すことでサウンドメイクできるので細かな調整や直感的な操作が可能。
作曲だけでなくキーボードプレーヤーのようなライブパフォーマンスにも向いた仕様になっていると思います。
↓ここからは少し番外編です↓
ROLAND ( ローランド ) / SC-88Pro
DTM黎明期の銘器「SC-88Pro」。
「ハチプロ」とも呼ばれています。(SCはSOUND CANVASの略)
1996年に発売されて以降、現在でもMIDI制作(カラオケ制作)の現場で使用され続けています。
古い機材のため、今の音源と比較すると音質などは劣りますが、シンプルなのである程度MIDIの知識があればサクサク使いこなすことができます。
かなり古い機材で生産も終了しているので状態がいいものを見つけるのはとても難しいのが難点です。
でも安心してください!!
人気が衰えないことから、SCシリーズを再現したWindows/Mac対応のソフトウェア・シンセサイザー版として「SOUND Canvas VA」 が2015年に発売されました!!
SOUND Canvas VAは、GM・GM2・SC-55・SC-88・SC-88Pro・SC-8820を切り替えることができるのでとてもおすすめです。
1つのライセンスを購入すれば、3台のパソコンにインストールできるのでサブ環境がある方でも安心!
以上、ご紹介させていただきました。
音源モジュールについて、少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです!
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