お疲れ様です!
“姿勢がみれるギタリスト”フジオカタクトと申します!
今回は今まで取り上げたことのなかった「呼吸」ということについて考えていきたいと思います。

歌や管楽器などの場合、呼吸と演奏の関係性は切っても切れません。当たり前のことですが息継ぎ(ブレス)がなければ演奏できませんからね。
しかしギターなどの弦楽器の演奏には呼吸や息継ぎは必要としません。主として手や腕を使って音を出すからです。
ギターを弾いている時に「自分の呼吸がどうなっているか」を意識して演奏している人というのはほとんどいないのではないかと思います。呼吸とはそれくらい無意識なことです。
しかし、呼吸と演奏は関係性があるのではと僕は思います。
私たちは無意識に「演奏に合わせないで呼吸をする」ということを行っていますが、その逆で、「演奏に合わせて呼吸をする」ことも可能だと思います。また演奏と呼吸を合わせることで得られるメリットもあります!

1つ考えられることが、アンサンブルでより息のあった演奏が可能になる、ということ。
例えば、バンドやユニットなどでボーカルがいる状況でギターを弾く時です。(他にも金管楽器などブレスを必要とする奏者がいる状況でも同じことが言えるでしょう。)
ボーカルの呼吸を意識し、そこに自分の呼吸を合わせることで、テンポだけでは合わせられないノリや、奏者のテンションが上下することで生じる微妙なテンポの変化に追従できると思います。
ギターだけいつも走ってしまう、と悩んでいる方は一度ボーカルの呼吸を意識して観察し、それに合わせるように演奏してみると良いかもしれません(゚∀゚)
息継ぎを休符のように感じることで拍の頭が揃いやすくなり、一体感が増すことが期待できます。フレーズやメロディを歌いながら演奏できると、さらに良いと思います。
ここで言っておいてなんですが、別に演奏と呼吸は合っていなくても何も問題ないとも思います。
大切なのは体は一つに繋がっていて互いに影響し合っている。このことを知ることだと思います。呼吸も体から生じていることです。楽器を演奏するということはその体で生じていることをコントロールすることでもあります。呼吸までも意識下でコントロールできれば演奏自体に余裕を持つことができ、もっと自由な表現ができるでしょう。(実際、プロアスリートの方は呼吸のコントロールまで理解されていると思います。)
先ほどはメリットを書きましたが呼吸がもたらすデメリットも勿論考えられます。例えば、ライブで緊張してしまい呼吸が乱れたり、また演奏する姿勢によっては腹部が圧迫されてしまい、呼吸がしにくくなることもあるでしょう。呼吸自体がしにくい状態になると、呼吸するための筋肉以外に力が入り体が緊張した状態になり硬くなってしまって、結果的に演奏に支障をきたしてしまう、なんてこともあり得ますね。身体の緊張は精神面の緊張にも繋がります。

まずは自分がギターを弾く時にどんな呼吸をしているのか、時々意識を向けるようにしてみると面白い発見があるかもしれません。
特に自分が苦手とする奏法や曲を演奏する時はどんな呼吸になっているのか。逆に得意な演奏をしている時はどんな呼吸になっているのか、まずは知ってみましょう。
無理に呼吸と演奏を合わせにいく必要はありません。意識しすぎると呼吸が乱れ、タイミングがズレてミスが増える可能性があります。
基本的に、呼吸は浅すぎず、深すぎず、無理のない範囲で穏やかに行うべきです。
また「歌うようにギターが弾ける人」は呼吸と演奏とがリンクしている、のかもしれませんね。この辺りを考えていってみるのも、演奏技術を磨くのと同じくらい個性というものを引き出してくれる要素の一つなのかもしれません。この辺りは今後研究を続けていきたいと思います。
いかがでしょうか!
ギター演奏と全く関係なさそうな「呼吸」ですが、深く掘り進んでみると一概に無関係とは言えないと思いませんか?まったく、だからギターというものは面白いんですよね( ^ω^ ) それではまた〜!