こんにちは、今回はマイクについて語ります。
ピックアップよりリアルな音なのでやはり生楽器はマイクで録りたくなりますね。とはいえマイク録りはハウリングとの勝負になってしまうケースが非常に多く、最初から諦めている方もおられるかと思います。それでもマイクを使いたい。そのような方の参考になれれば幸いです。
■ そもそもどのようなマイクを選ぶべきか
何よりも重要なのは指向性です。指向性が強くなればなるほど上手く録れる位置が小さくシビアになっていくのですが、この特性が本当に大事。
上手く録れる位置が小さくなるということはそこ以外から流れてくる音を拾い辛くなるということです。指向性が弱いとハウリング地獄に陥ります。マイクを選ぶ際、何よりも大事です。
次です。当たり前ですがウッドベースは低音が強く出る楽器です。一般的な楽器用マイクでは上手く音を拾えない可能性が高いです。バスドラやフロアタムに使うような低音用マイクを選ぶのが基本です。
ただ、普通の楽器用マイクで録るのもなかなか乙なものです。低音域はうまく拾えないのですが、良い意味でペラい音で録れたりします。なんというか1950年以前にレコーディングされたようなテイストが出ますので、一度試してみてもいいと思います。
また、シャートラーSTAT-Bのようにコマにクランプする専用設計の小さなマイクもあります。便利。 ピエゾピックアップの他にSTAT-Bを取り付けると便利かもしれません。
具体的な機種を上げます。
JTS ( ジェーティーエス ) / TX-2 バスドラム/ベースアンプ用ダイナミックマイク
JTS TX-2が安くていいのでとりあえず買っておいていいと思います。
SENNHEISER ( ゼンハイザー ) / MD 421-II
クジラでおなじみゼンハイザーMD-421も用意できれば尚良し。
BELDEN ( ベルデン ) / 1192A 一覧
私のマイクケーブルはベルデン1192Aを使っています。良いケーブルです。
■ マイクの位置について
次にマイクの位置です。コマの正面に置くのが基本ですね。
当然ではあるのですが、マイクとウッドの距離が近いか遠いかで録れる音は大きく異なります。基本から外れますが指板やFホール付近に置いてみるのもいいかもしれません(アルコなら邪魔になるのでやめた方がいいです)この辺は試行錯誤しながらやってみるしかないでしょう。
スタジオで使ったことはないのですが、アンビエントルームフィルターも効果がありました。さほど高価な機材ではなく、他のマイク録りにも使えるのでとりあえず買っておいても損はしないと思います。
また、残念ですがスタジオやライブでマイクを使う際、ドラムの音を拾ってしまう場合は潔く諦めてピエゾピックアップを使いましょう…。
■ マイクプリ・コンプレッサーについて
次にマイクプリの話です。正直ある程度のクオリティとS/N比があればなんでもいいかな、と思ってしまいます。
音源に近い順にこだわるのが基本ですが(シンプルな構成ならマイクを最優先、次にマイクプリ、次にコンプ)ウッドの場合マイクプリよりはコンプレッサーにこだわった方がいいかと。
コンプレッサーですが、今のところユニバーサルオーディオ1176タイプ(ウォームオーディオWA76とか)が良かったです。
WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / WA76 コンプレッサー
パキっとした1176とふくよかなウッドの音は結構相性が良く、聴きやすくしてくれます。ポピュラーミュージックに使うならば1176でいいかなー、という印象です。1176のお家芸、全押しで荒々しい音にしたり歪ませたりするのもまた良し。おススメ。尚、チューブコンプも使ってみましたが微妙でした。
参考になさっていただければ幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。
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