AppleのCMにて、James Blakeが自宅スタジオで音楽制作する様子が公開されています!
Behind the Mac — James Blake cuts his latest track at home
(※CM動画が公開終了のため、CMで使用された楽曲を掲載しています。)
James Blakeが日本のテレビCMに出ているというだけでも驚きでしたが、レコーディング機材やプラグインソフトウェアの画面までお茶の間に流れるとはますます珍しいですね!
James Blakeは2013年の第56回グラミー賞で最優秀新人賞にノミネートされたイギリス出身のミュージシャン。
デビューアルバム『James Blake』を初めて聴いたときの衝撃は未だに忘れられません!個人的にフェイバリットアルバムのベスト3に入るぐらいに大好きなアルバムです。ライブも過去3回観に行っていて、CMを見て居ても立ってもいられなくなり筆を取ることにしました!
今回はCMに映っていたDTM機材を1つずつ紹介していきたいと思います!
1.Logic Pro X
AppleのCMということもあってDAWソフトはやはりApple / Logic pro X。
とはいえCM用にLogicを使っているわけではなく、James Blakeは昔からのLogicユーザーです。デビュー当初はLogicにデフォルトで付属するプラグインも多用していたそうです。
不肖ながら筆者もLogicユーザーということもあり、Logicの便利機能について下記の記事にて紹介しております。興味ある方はぜひご覧ください。
→ 関連記事『絶対に覚えておきたいLogic Pro Xの便利機能6選!!』
2.Apogee / SYMPHONY I/O MKⅡ
オーディオインターフェイスはApogeeの最高峰、SYMPHONY I/O MKⅡが使われています。ApogeeのオーディオインターフェイスはMacとの親和性が非常に高く、音楽的なサウンドでプロフェッショナルの使用者も非常に多いです。高音の伸びはもちろん、中域、低域の密度が高く、どんなサウンドでも受け止めてくれるような器の大きいオーディオインターフェイスです。
※Symphony I/O MKIIは入出力に多数のオプションがあります。James Blakeのスタジオで使用されているオプションは不明となっております。
3.Manley / Reference Cardioid Tube Microphone
マイクは輪郭しか映りませんが、この特殊なサスペンションホルダーの形状から、このマイクしか考えられないのでは!(あくまで推測ですのでご了承ください)
クリアなサウンドのチューブマイクで、特に米国では多数のトップミュージシャンのレコーディングで使用されています。
前半は別のマイクが映りますが、こちらは判別がつきませんでした。NEUMANN / TLM103を愛用していることでも知られているため、そのマイクの可能性もありますね。
4.Fab Filter / Pro-Q3
CM中でもロゴが見えるぐらいにハッキリ映っていますね!
切れ味良く、正確なカット、ブーストができるその性能の高さはもちろん、ミキシングを助ける各種機能も非常に充実しています。
アナライザー機能に加え、マスキング(音が被っている帯域)を検出する機能や、波形のピークがマウスオーバーで表示されたり、バンド単位での試聴が可能だったりと、「EQ」の使い勝手がどこまでも洗練されています。
5.FXPANSION / Geist 2
リズムトラック作りにこのGeist2が使用されている様子が映っています。これひとつでスライスやサンプリング、リサンプリングなど、リズムメイクが自在にできるプラグインです。 これひとつでディープな音作りもできるようになっており、サンプリングからトラックメイク、アレンジ、2ミックスへのトラックダウンまで完結します。
6.SoundToys / FilterFreak
積極的な音づくりができるフィルタープラグイン。シンセのフィルター部をインサートエフェクトで使用するという、発想の転換が面白いです。
テレビCMでは映りませんが、WEBのロングバージョンにはばっちり映っています。
7.Dave Smith Instruments / Prophet ‘08
CMには登場しませんでしたが、 James Blakeといえばその図太いシンセサウンドの存在を欠かすことはできません。 James Blakeは、そのキャリアのほとんどをProphet ‘08をメインシンセとして制作してきました。Prophet ‘08を「世界最高のシンセの1つ」と称えています。
Prophet ‘08は生産終了していますが、サウンドハウスでもSequential(Dave Smith Instruments) / Prophet Rev2-8Vが後継機として販売されています。
■ Sequential(Dave Smith Instruments) ( シーケンシャル ) / Prophet Rev2-8V アナログシンセ
特にDAWソフトウェアやプラグインは比較的手頃に手に入れることができるため、プロのミュージシャンやアーティストと全く同じツールを使うことができます!それがDTMのひとつの醍醐味と言えると思います。
ですが、前述の通り、初期のJames BlakeがLogicデフォルトのプラグインを多用していたということからも、やはり本質はツールを使う側にあるということを痛感させられることもあります...
それでも同じツールを使って音作りをすることで発見も多いため、そのメリットを享受しつつ、「サウンドメイキング」を追求していきましょう!
今回のAppleのCMを通して、またDTMに興味を持ってくれる人が多くなると嬉しいですね!