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Roger Mayer VOODOO-1を作ります。

2025-10-02

テーマ:ギター

こんにちは。
最近グミにハマりつつある者です。

というのも、会社の人からグミを頂いてそれを食べたのがきっかけなのですが、私はお菓子の類ではチョコレート系が好きで、頂いたときは内心「ん~グミ⋯」と思っていました。
自分ではまず買いませんし、正直なところ最後に食べたのはいつだろうと考えても思い出せないレベルですし。
ちなみに頂いたのは果汁グミのみかん味とコロロの巨峰味です。

で、とりあえず家に帰って果汁グミを食べたのですが、衝撃的でした。
めっちゃみかん味なんですよ。
あまりの衝撃に思わず「うわ!!マジみかんじゃん!!」と独り言が出てしまうくらいです。
言葉で表現するのは難しいのですが、味が自然な感じで、それでいて濃厚で、とにかくみかんなんですよ。
甘味料とか香料はもちろん入っていると思いますよ。お菓子ですからね。
にしてもなんか味が本物みたいな自然な感じでいいんです。

そして、次はコロロの巨峰ですよ。
こちらもすごくて、手に取ったときは「なに?この膜みたいなの」と思っていたのですが、
食べてみると「バツン、ブリンっ!!」ですよ。
こちらは食感がマジで巨峰を食べているみたいで、昨今のグミはこんなにも進化しているのかと、本当に驚きました。

そんなこんなで最近は買い物に行ったら、ついでに食べたことのないグミを1袋買って、という日々を送っております。
皆さんもグミ、食べましょう!!


さて、ここからが本題で、今回から何回かに亘ってRoger Mayer VOODOO-1を作っていきたいと思います。

Roger Mayerといえば言わずと知れたイギリスの老舗エフェクターブランドで、Octaviaなどが有名ですね。
VOODOO-1に関しては1990年代初頭から時代のニーズに合わせて仕様の変更を重ねて、現在でも多くのギタリストに使用されているエフェクターです。
カテゴリー的にはファズ、ディストーションみたいなエフェクターで巷ではクセが強い音色のエフェクターとして認知されているんじゃないかと思います。
あと、VOODOO-BASSの方は亀田誠治さんが愛用されているので有名ですね。

製作に至っての経緯は、同僚がVOODOO-1の初期のモデルを所持していまして、貸してもらって鳴らしてみたらかなり好みでしたので作ってみようかなといった感じです。

で、エフェクターを自作するにあたって一番大切なのが回路図で、まずはこれをネットで探していたのですが、いろいろと見比べて、どーも異なる箇所が何箇所かあるなと。
まぁ自作界隈ではあるあるなんですけどね。

ってことで同僚にお願いして実物を借りて中身を開けて見ると

見事にモールドされていました。
見た目よりも結構ガチガチでちょっとやそっとでは剥がれそうにありません。

幸い片面基板で裏からパターン自体は確認できたので、なんとなくで気になるところを調べました。
ネットで検索したらモールドしていない個体も結構出てきて、というか使用している素子の種類にかなりばらつきがあったりするので製造年のなにがしみたいなのがあるのでしょう。

一番知りたかったのはクリッピングに使っているダイオードなのですが、よくわからなかったのでとりあえず1N4148でも入れておいて後からいろいろと試してみたいと思います。
あと回路的にここの値は必ずこの値を使わなくてもいいよね(入力直後の2.2MΩなど)、みたいなところは少し変更します。
この時点で「VOODOO-1じゃないじゃん」とツッコミがとんできそうですが、まぁ自作とはそんなものです。
私的にはですけど。
本物が欲しいのであれば、本物を買ったほうが100%幸せになれると思っていますし、自作はそれとは別で、考えて作り上げる過程と完成した時の達成感を味わうのが楽しいので、今回はオリジナルとは少し違いますが、そんな感じで作っていこうと思います。
あと、完成後にさらにいじるもの楽しみですね。

で、回路をなんやかんや調べまして、ネットで見つけたレイアウトをベースに素子の配置をいじって、作ったパターンがこちらです。

ちなみに今回は自作で良くみられる、ユニバーサル基板を用いたpoint to pointの配線ではなく、生基板からプリント基板を作成して素子の配線を行っていきます。
理由は私的にそのほうが楽だからです。

パターンに関してはエッチング液の量と時間を少なくするためか、自作界隈では隙間を少なく太めに作られる方も多いようですが、いろいろ試した結果、まぁこの感じが良いかなといった次第です。

そして作ったパターンをカッティングシートに印刷して基板に貼り付けたのがこちら。

そして基板の形を整えてパターンのいらない部分を取り除いたのがこちら。

これでちょっと基板っぽくなってきましたね。
今度はこれをオキシドール+クエン酸+塩で作った腐食液につけます。

これでシールを貼っていない部分の銅が溶けて基板にパターン図が残ります。
いわゆるエッチングというやつですね。

この作業をおこなっているときは、たぶん水素ガスだったと思いますが、マジでやばい匂いがするので、もし同じことをしようと健闘されている人は十分に換気を行ってください。
あと、この腐食液はそのまま下水に流すと金属を腐食させるなどの重金属汚染の原因となるため、必ず廃液処理を行い地方自治体の処分方に従い処理する、もしくは処分を業者に委託してください。
私はエッチング後の液にアルミホイルを入れて銅の成分を析出させ、それを紙フィルターでろ過、その後アルミホイルは乾燥させて不燃ごみ、ろ過した水はpH 5.8 ~ pH 8.6 の範囲であることを確認し、2倍以上の水道水で希釈して排水しています。

そしてエッチング後にボール盤で穴をあけます。

そしてシールを剥がして表面をきれいに掃除してフラックスを塗って乾燥させたら基板は完成です。

今回作った基板を実物と比べてみるとこんな感じです。

結構大きさが違いますね。
こんな感じで実物よりもコンパクトに作れるというのも自作の魅力のひとつですね。


いかがでしたでしょうか。
今回は基板を作るだけで終わってしまったので、次回は基板に素子を取り付けてケースの加工くらいまでいけたらなと思っております。

また、基板の作製についてはわざわざ面倒なエッチングをしなくても、近年ですと卓上CNCもお買い求めやすい価格で販売していますし、基板を作製してくれる業者も沢山あるのでそちらを使うのが比較的に良いのかなと思います。
私自身そうしようと思っていますが、というかPCBのソフトももう少しまともなものをと思うのですが、なかなか腰が重いんですよね。

って感じで今回は終わりです。
それではまたサウンドハウススタッフブログで会いましょう。さようなら。

技術 / 野田 啓介

20歳でギタークラフトの専門学校に入学、卒業後は国内楽器メーカーに入社、国内のギター製造工場で組込み部として知識と腕を磨きました。ギター工場退社後は音楽関係とは異なる職に就きながらもミュージックスクールのサポートとして演奏や音響機器の取り扱い、イベントの設営などを行い積極的に音楽にかかわってきました。サウンドハウスでは主に出荷時の検品やピックアップ、ギター本体の配線、ネック周りの修理サポートも行っています。

 
 
 
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