1930年代黄金期の構造をはじめ、ハンド・メイドにこだわり続けるアコースティック・ギター、バンジョーのブランドRECORDING KING。このブログではその名器に惚れ込んだアーティストたちの軌跡にスポットを当てて、アメリカン・ロックの深い歴史と今をお伝えしていきます。
記念すべき第一回目は、SSWファンの方にはおなじみのギターリスト、バンジョー奏者のハーブ・ペダーセンの輝かしい軌跡をご紹介して、愛するRECORDING KINGのバンジョー/ RK-R35の魅力に触れていきたいと思います。

1960年代からアメリカのカントリー/ブルーグラスシーンを盛り上げてきたバンジョー&アコースティック・ギター奏者であり、同時にシンガー・ソングライターとしても秀逸なアルバムをリリースしてきたハーブ・ペダーセン。その活動はアメリカン・ロック黄金時代に生まれた多くの名盤においてもハーブ・ペダーセンの名前を見ることができるほど、幅広い信頼とリスペクトを受けてきた軌跡でもあります。
多忙なセッション・ワークでアメリカン・ロック黄金時代の幕開けに貢献

作曲家、バックボーカリストとしての活動も多かった1960年代を経て、1970年代になると、多くの大物アーティストやプロデューサーがその才能に気付き始めます。70年代前半にはリンダ・ロンシュタットの一大転機となった、カントリー・フレーバー溢れる1973年の名盤「DON’T CRY NOW」をはじめ多くのロック・アルバムで心に染みるアコースティック・ギターとバックボーカルを披露。またカントリー・ロック・バンド、スワンプ・ウォーターのアルバムでの秀逸なコーラスワーク、ジョニー・リバースが1972年にリリースしたスワンプ/サザン・ロックの名盤「L.A. Reggae」での渋いバックボーカルも忘れられません。
変革を続けるアメリカン・ロックシーンに古典的な楽器、バンジョーを導入

そんな70年代前半、ロック・シーンのメインストリームの現場にブルーグラス/カントリーのフレーバーという彩りを添えてきたハーブ・ペダーセン。70年代というロック黄金期が進むにつれ、本格的にバンジョーをロックやポップスの現場に持ち込むことになります。 女性シンガー、リタ・クーリッジのガイ・クラークのペンによる作品カントリー・キラーなナンバーを含む1974年のアルバム「FALL INTO SPRING」、ニール・ヤング作のファンキーなカントリー・ポップ・チューンをオープニングにぶつけたリンダ・ロンシュタットの野心作「Prisoner in Disguise」、「想い出の日曜日」のヒットで知られ、ここ日本では90年代のソフト・ロック・ブームで人気が再燃したスパンキー&アワ・ギャングの75年のフォーキーなアルバム「CHANGES」、そして1978年のドゥービー・ブラザーズの「Minute By Minute」等など、その奔放なプレイを楽しめる名曲を含んだアルバムは枚挙にいとまがありません。
世代を超えたリスペクトの元、今日も熱いバンジョー・サウンドを奏でる

1980年代以降もザ・バーズのクリス・ヒルマンとタッグを組んで結成されたフォーク・ロック・バンドThe Desert Rose Bandでギターリストとしての活動を勢力的に行いながらも、バンジョー奏者としとの歩みを止めることはなく、スティーヴン・スティルス、エミルー・ハリス等のセッション・ワークで手腕を見せつけ、90年代においてもBECKの「Midnite Vultures」で、ヒット曲の「SEXX LAWS」をはじめグルーヴィーなリズムに乗せてアメリカン・センス溢れるバンジョープレイを披露する等、世代を超えてリスペクトされる活動を行ってきました。そして今年2017年にリリースされた、盟友クリス・ヒルマンの最新作「Bidin' My Time」においても、その健在ぶりが窺える痛快なバンジョーを聴くことができます。
そして今日もハーブ・ペダーセンとRECODING KINGが僕らを癒やす

半世紀以上に渡って、アメリカン・ロックファンの心を癒してきたハーブ・ペダーセンが愛用するバンジョーのひとつにRECORDING KINGのRK-R35があります。
クラシック・マスタートーン・スタイルのリングとフランジによる素晴らしいサウンド。
24個のフック・ブラス・テンション・フープで正確なへッドテンションを調整。
そしてMadisonペグヘッドと指板のシーガル・インレイによるクラシカルなルックスがグッドタイム・ミュージック心を擽ります。

このレコーディング・キングのこだわり抜いたプロダクションによるバンジョーの音色とルックスこそが、クリス・ヒルマンの最新アルバムに共通する、世代を超えたかっこ良さなのではないでしょうか。アメリカン・ロックにRECORDING KINGありです。