おうち時間が長くなったことによる動画配信や音楽制作をする人の増加により、授業や会議、ダンスやギターのレッスンなど、さまざまなコミュニケーションがオンラインに移行してきました。それに伴い、より良い音が必要とされるようになり、レコーディングで使用される品質の高いスタジオモニタースピーカーの注目度も高まっているように感じています。
今回は、サウンドハウスが代理店を勤めるアメリカの総合音響メーカー「SAMSON」のスタジオモニタースピーカーをご紹介したいと思います。
MediaOne M30、M50
【おすすめポイント】
- 価格がリーズナブル
- パワードスピーカー+パッシブスピーカーの組み合わせのため、電源は1箇所で良い
- 前面にボリュームつまみがあるため、操作がしやすい
- 同じく前面に、スピーカーミュートをしてくれるヘッドホン端子があるのでスピーカーで聞きたいとき、ヘッドホンで聞きたいときに切り替えが簡単
普段の音楽や動画鑑賞用としてもお勧めできる高音質が魅力です。この価格帯でここまでしっかり鳴らしてくれるならこれ以上何も言うことはありません。RadioheadのCreepを聴いてみたのですが、まるで目の前でバンドが演奏してくれているかのような臨場感を味わうことができ、特にサビ前の歪んだギターが鋭く刻まれた後の色気ある余韻は最高に気持ち良かったです。背面に設置されたバスレフポートで低域もしっかりカバーし、さらにBASSブーストスイッチをONにすれば迫力のあるサウンドも十分に楽しむことができます。デザインも飽きの来ないフォルムと精悍なブラックカラーを基調としていて、設置するとデスクトップがグッと引き締まったような感じにもなります。
Resolv SE5
【おすすめポイント】
- 定番とされるスタジオモニタースピーカーと比較してもまったく引けをとらない高いクオリティ
- 1つ1つの音をしっかりと聞き取ることができる優れたバランスと高い解像度
- カーボンファイバーを使用したウーハーから輪郭のハッキリとした低域を出力
- フロント・バスレフポートは低域を補強するだけでなく、設置場所の自由度も高い
- バランス入力、アンバランス入力のどちらにも対応し、業務用機器のほか、民生機器も使用可能
- 高域を4段階で補正可能(-2dB、0dB、+2dB、-4dB)
初めて音を聞いたとき、音の素直さにびっくりしたのを覚えています。音楽制作向けのスタジオモニタースピーカーを「平面的」、音楽鑑賞用のリスニングスピーカーを「立体的」とするならば、ちょうど中間から少しスタジオモニタースピーカー寄りくらいのほど良い感じです。主観ですが、一般的によく見かけるペーパーコーンのものより、カーボンファイバーのものは低音がはっきりくっきりと聞こえ、張りのある音という表現が近いと思います。同じ5インチのスタジオモニターの中でも本体サイズが大きく、重量があるということもあり、音量、音質に余裕のある感じがするのもこのモデルの特長です。
デスクトップでコンパクトに高音質を楽しみたい方には「MediaOne M30」、
迫力のあるサウンドを楽しみたい方には「MediaOne M50」、
ワンランク上の上質なサウンドに酔いしれたい方には「Resolv SE5」をおすすめします。
サウンドハウスでは、JBL、SANSON、TANNNOY、YAMAHAスタジオモニタースピーカーを同じ環境、同じ条件で鳴らした音を録音したサウンドサンプルを用意していますので、こちらもぜひ聞いてみてください。
オンライン・コミュニケーションは、音楽だけではなく、さまざまな分野に広がっていますが今後もこれまで以上に活発になっていくでしょう。品質の良いスタジオモニタースピーカーを通して、人の声や楽器、音楽だけでなく、あらゆるジャンルの1つ1つの音を楽しんでもらいたいなと思います。