前回の「ピックの素材についてのお話 定番素材編」では、セルロイドやナイロンなどピックに多く用いられる素材と、その素材が採用されたピックを紹介させていただきました!今回は、少しユニークな素材が採用されたピックを紹介いたします。
1つ目の素材は金属系の素材です。
ピックにはステンレス素材やアルミニウム素材など、金属を素材として作られているものがあります。
まずは、ステンレス素材のピックをご紹介します。
サウンドハウス取り扱いステンレスピックはこちら↓
JIM DUNLOP ( ジムダンロップ ) / 4600.20 Standard
ステンレス素材のピックの特徴としては、硬めのアタック感があること。
私の使用感として、少し重めであるためか、速弾きなどには不向きだと感じました。しかし、ローとハイが十分に出るためロックなどのディストーションサウンドとの相性が良いです。少し重めと言いましたが、こちらで速弾きのトレーニングをするのも良いかもしれません。個人的な感想ですが、意外にもジャズのクリーントーンなどにもマッチする印象です。
また、サウンドハウスで取り扱いのある金属製のピックとしてアルミニウムを使用したピックもあります。アルミニウムは金属ピックの中でもかなり軽い素材になり、一般的な素材のピックからの乗り換えをお考えの方におすすめの素材です。音の特徴としてはローが出すぎず、ハイが出やすいイメージ。こちらも、ロックなどのディストーションサウンドに適しています。
サウンドハウス取り扱いアルミニウム製ピックはこちら↓
JIM DUNLOP ( ジムダンロップ ) / 467R TECKPICK BLACK
リフ系にはステンレス、ソロ系にはアルミと使い分けてみるのも面白いかもしれません。
次にご紹介するピックの素材は先ほどの金属系とは相反した天然素材系。
ピックの素材と聞いてべっ甲を思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。べっ甲ももちろん天然素材。ウミガメの甲羅から作られ、古くからピックの素材として使用されています。
べっ甲ピックの特徴としては適度な柔軟性と硬さを持ち、軽量かつ弦へのタッチが滑らかであることです。何より、私個人としては見た目の高級感をとても感じます。
他にも天然素材を活かしたピックは多くあり、次にご紹介するピックは木材を使用したピック。手触りは種類にもよりますがしっとりとし滑らか、軽量かつしっかりとした硬さがあります。また、ピック自体の摩耗も少ない印象です。音の特徴としては、使われている木材にもよりますが全体として、ハイ、ローが良く出るように感じます。ハイが出すぎることは無く、木材独特のまろやかさが特徴的です。
サウンドハウスで取り扱いのあるローズウッドを使用したピックはこちら↓
PICKBOY ( ピックボーイ ) / GP-AS/RW1
最後にご紹介する素材は水牛の角です↓
PICKBOY ( ピックボーイ ) / GP-HN/1
水牛の角や、牛骨を素材としたピックは、アタック感がかなり強く、ハイが出ます。
また、上記の水牛の角を使用した、PICKBOY//GP-HN/1は、厚みが約3.00mmとピックとしてはかなり厚め。しかし、先端が鋭い形状や、素材自体がかなり滑らかなこともあり、弦への引っ掛かりなどがなく、速弾きやテクニカルなピッキングを可能にします。
また、表面には握った時に親指を収められるよう凹みがあり、裏面には人差し指がフィットする加工が施され、かなり機能的なピックに仕上がっています。
天然素材であるが故、色や柄のバラつきはありますが、デザインが一枚一枚違うのは天然素材を使用したピックならではの醍醐味ではないでしょうか。
以上、ピックの素材のお話 ユニーク素材編でした。
ピックの素材を変えることは一番コストのかからない音作りに影響するファクターの1つかと思います。皆さんもいろいろな素材のピックをぜひお試しください。
今後もおもしろい素材のピックがあれば随時紹介していきたいと思います!