どうもこんにちは!青春をDTMに捧げる男、現役高専生の虫恋です!
みなさんは「合成音声」といえば、どのソフトを思い浮かべますか?初音ミクなど王道の「VOCALOID」でしょうか?可不など最近流行りの「CeVIO」でしょうか?昔から関わっている人なら「UTAU」なんてのもあるかもしれません。
それこそ選ぶのに迷うほど種類はありますが、今の一番のお気に入りは「Synthesizer V」です。
Synthesizer Vとは何ぞや
Synthesizer Vは2018年に公開された、比較的新しい合成音声ソフトウェアです。(VOCALOIDは2004年発売、CeVIOは2013年発売)
初めて合成音声ソフトウェアを触る人にも分かりやすく、操作しやすい直感的なUIと高性能なAIを搭載しています。

実際の歌声はこんな感じです。
こちらは2023年4月に発売されたばかりの「重音テト」
そしてブレス感と伸びのある特徴的な「花隈千冬」
このような、まるで人間が歌っているかのような歌声を、初心者の方でも簡単に作成できるのが「Synthesizer V」です。
Synthesizer Vを使うには?
Synthesizer Vには、ボイスバンクとそれを動作させるエディターの二種類の製品があります。
ボイスバンク(シンガー)は、声そのものです。実況動画などでもお馴染みの弦巻マキや琴葉茜・葵、UTAUからは重音テト、CeVIO AIからは小春六花など、様々な声質や歌い方のボイスバンクがあります。きっと満足する声があること間違いなし。無料のLite版もありますが、いろいろと制約がありますので、(後述)まずはいろいろ試してみましょう。
AHS ( エーエイチエス ) / Synthesizer V AI 重音テト
エディターはボイスバンクを歌わせるソフトです。こちらも無料版のSynthesizer V Studio Basicと有料版のProがあります。
AHS ( エーエイチエス ) / Synthesizer V Studio Pro
ボイスバンクのLite版とエディターのBasic版を使えば無料でSynthesizer Vを試すことができますが、色々と機能制限があるので、ぜひとも有料版を使っていただきたいと思います。
オススメしたいポイント
軽く紹介したところで、私がオススメしたい点を挙げていきます。
AIによる調教補助が非常に優秀!
これは本当におススメしたいポイントです。初めて合成音声ソフトウェアを触る方は、調教(きれいに歌わせる方法)についてのやり方が分からず、「自分の思った通りの歌い方にならない!」とか、「感情をこめて歌わせる方法が分からない!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。Synthesizer Vはそんな人にぜひ使ってみてほしいです。MIDIファイルを持ってきただけの状態や、ベタ打ちの状態でも、AIが勝手に人間らしく感情をこめて歌ってくれます。とにかく楽です。さらに、「AIが調教した声が気に入らない!」という場合でも、自動でまた別の歌い方をしてくれる、「AIリテイク機能」が搭載されています。(有料版のSynthesizer V Studio Proのみ)


< AIリテイク機能を使った様子 >
AI補正機能がついている他の製品としてはCeVIO AIやVoiSona、VOCALOID (6以降)などがあります。
操作が分かりやすい!
僕はUTAUから移行してきたのですが、操作性の高さに驚きました。ノートの配置、移動などが簡単に行えますし、何より音声のレンダリングを待つ必要がないので、とても快適に作業できます。初心者の方でも、取扱説明書を見なくても何となく操作できると思います。
また、他の合成音声のプロジェクトファイルをそのまま読み込むこともできますので、他からの移行も簡単です!
VSTプラグインとして実行可能!(有料版のみ)
Synthesizer VはVSTプラグインとして実行することができます。(有料版のSynthesizer V Studio Proのみ)VSTプラグインというのは、DAW上で動かすことのできるプログラムのことです。VSTプラグインとして実行できるととても便利です。例えば、「Off Vocal音源ができて、今からボーカルを作ろう!」という時に、VSTプラグイン化されてない場合は、「一回Off Vocal音源を書き出す→MIDIファイルを取り込んで歌詞入力→ボーカルデータを出力→DAW上でMIXする」というとても面倒な手順を踏まなければなりません。ですが、VSTプラグイン化されていると、「編集プロジェクトの中に楽器としてSynthesizer Vを入れる→歌詞を打ち込む→MIXする」と作業が単純かつ楽になります。ただ、VSTプラグインとして実行するにはスペックの良いパソコンが必要なので注意してください。
VSTプラグインとして実行できるほかの製品としては、VOCALOIDやVoiSonaがあります。
おわりに
Synthesizer Vは初めて合成音声を触る初心者の方におススメの製品です。初めてボカロ曲(厳密にはちょっと違うけど便宜上ボカロ曲とさせてください)を作ろうと思っている方にはこれ以上の製品はないと思います。「いきなり買うのはちょっと怖い…」という方に向けて、Synthesizer Vには無料版もあります。VSTプラグイン化ができなかったり、作品を公開する場合には使用音源を明記するなどの制約はありますが、Synthesizer Vを体験するには十分だと思います。
Synthesizer V Studio Basic 及び 各種Synthesizer V ライト版ダウンロード
また、製品版を購入される場合には、Synthesizer V Studio Proとボイスバンクがセットになった「Synthesizer V Studio Pro スターターパック」をおススメします。
AHS ( エーエイチエス ) / Synthesizer V Studio Pro スターターパック
この製品では、AIリテイク機能やVSTプラグイン化などができるSynthesizer V Studio Proに、お好きなボイスバンクひとつを無料でダウンロードできるものです。選ぶボイスバンクに制限はないので、無料版のボイスバンクを使ってみて「一番良い!」と思ったボイスバンクを買ってみてはいかがでしょうか。別々に買うより大体1万円ほどお得になりますよ!
さらに今なら、サウンドハウスのアプリ限定でポイント5%アップのクーポンが配布されています!もちろんこれらの製品にも使えるので、お得に合成音声を始めましょう!
以上、「初めての合成音声ならSynthesizer Vがおススメだという話」でした。青春をDTMに捧げる男、虫恋がお届けしました。それでは皆さん、良いDTMライフを!
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