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現役バンドマンが語る、~エフェクターボード その2~

2021-05-18

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」

傷彦 & ホーリー 傷彦 & ホーリー

さて前回は僕のメインボードを見てもらったので、今回はホーリーの箱庭を。

は、はい。

では、お庭拝見!

お庭!あくまでもその設定を貫くのですね(笑)ま、早速ボード見てもらいましょうか。こちらです。

おお、なんかちんまりしてる…!

ちんまり?

禅寺のお庭みたい。

まだ庭言うか(笑)褒められてます?

うん。コンパクトにまとまりながらも端正、というか。

一応、自分の中では一番大きなボードになる…のかな。音色としてはそんなに多くないのですが。

うむ。樹種が少ないっていうか。

樹種て(笑)庭だったらそうなるか。信号の流れは、こうなりますね。

ふむふむ。パッチケーブルを駆使してうまいこと2段目を通す感じだね。

はい。まずは、HOTONEのワウ&ボリュームペダル「BASS PRESS」に入ります。ここではワウとして使ってます。音痩せもあまり気にならないし、何よりコンパクトなので気に入ってます。

うん、最近の製品は小さくてもちゃんとしてるよねえ。このワウもライブで観た時ちゃんと効いてたよ!

他の現場ではボリュームペダルとして使うこともありますけど…ボリュームペダルとして使うにはちょっと小さい気もしますけどね。細やかな操作が求められる場合、小さいペダルは操作しにくいですね。慣れ、だとは思いますけど。

ボリュームペダルにもなるのか…。便利!

次はNeotenic Soundの「Magical Force」です。これは何て説明すればいいのかな?EQやコンプとはまた違った感じですけど…元々はザ・キャプテンズのテッドさんにお薦めされたんですよね。更に遡るとROLLYさんから薦められたという由緒ある?機材。

由緒。たしか音の密度をコントロールするヤツ…だったよね。

ホンマは、歪みの後にセットするという説明も見ましたけど、自分はここに配置してプリアンプ的に使ってます。もうかけっぱなし。

うん。

自分としてはあまりきつめのセッテイングにはしてないです。ちょっと膨らみ過ぎちゃうので…薄く、でもしっかりとかかる感じですね。で、次はBOSSの「BB-1X」。一応ベースドライバーと銘打ってますけど、これもプリアンプとしてかけっぱなしで使ってます。

これもかけっぱなし、と。ここまでプリアンプ的な存在がふたつ続きましたね。

はい。

てことは?

ダイヤモンドだねー?

だねー?って?

だってプリがふたつで?

(無視して)これはかけるだけで、音が引き締まる印象ですね。基本EQフラットからスタートして、その時々でLOWの足し具合を調整します。

いつも一緒に?いたかった??

(無視して)以前はBB-1XのDRIVEツマミも使ってましたけど、最近はこの後に歪みを配置するので、今はゼロですね。

痛かったー!

それだけスベれば痛いでしょうよ(笑)

でも歌詞では二人でスベって?いつも一緒に?

痛かったー!って巻き添えにすな!(笑)

ごめん…(笑)

で、その次がPGSの「ADVENT」。元々は歪みとして購入したんですけど、コンプ感も含めて凄く心地いい音がするので、ここではかけっぱなしで使ってます。ここまでの二つで整えた音に歪み成分を加味する感じ…かな。

ん。

これ、歪みを探してる時に、バービーボーイズのいまみちさんに薦めていただいたんですよね。わざわざ試奏動画まで送ってくれて…それを見て、自分も楽器屋に試奏しに行き、見事にハマるという。

ギタリストだけじゃなくてベーシストにもハマる機材!

自分は、以前はあまり歪ませなかったんですけど、もうちょいキャラ立たせる為に歪み成分を加味してる感じですね。なので、サポートとかだと、ここの歪みはカットすることもあります。まぁその場その場で様子見て、いけそうならADVENTとかで歪みを足してます。このボードではかけっぱなし。なので、ボードの奥側に配置。踏まなくていいので。

そうか、二段目ってことね。

で、手前に信号が移動して、EC CUSTOM SHOPの「OVERLORD BASS DRIVE」。イスラエルのブランドだそうで…楽器屋で特に期待せず試奏して気に入って購入しました。

出会い、ですね。

これは効きもいいし、オーバードライブだけでなくディストーション要素が強めなのも気に入ってます。使う時は一曲まるまる通してかける場合が多いかな。

ふむふむ。

そうそう。これは「MAGICAL FORCE」とは逆でこちらからテッドさんにお薦めしました。テッドさんは、自分よりきつめのセッテイングで、曲の中では部分的に使ってますよね。ベースソロとか。

うん。ベーシストとしてはタイプが違うけどお薦めしあえる関係、いいね。

で、次はHAOの「RUST Ride Bass Driver」。これも歪み。これはもう…10年以上は使ってるかな。ナショヲナルとほぼ同じ年数なので。

長年使ってるよね。ヘッドレスベースで歪ませてブンブンいわす印象。

これ、ツマミが一つで潔くていいんですよね。一応サイドのスイッチでモード切り替えは出来ますけど。これは、さっきのヤツとは違って、曲の中で部分的に使います。なので、分かり易く歪む感じですね。

ガツンとね!

でもこれねぇ…代わりになるヤツがなかなか見つからなくて…

代わり?

これに置き換わることが出来てもうちょいコンパクトなヤツ無いかなぁ?と思って探しましたけど、無いんですよね…なので、一応予備でもう一個持ってます。これを読んでる方で「RUST Ride Bass Driver」に近いヤツを御存知の方は是非教えて下さい。お願いします!

お願いします!上位互換!求む!

常々上位互換は探しちゃいますよね。

性じゃ。

サガ?

業じゃ。

ゴウ?

禅寺から遠のいたのじゃ。

(無視して)で、次にBOSSのチューナー「TU-2」。定番ですね。

うん、超定番。

因みにですけど、傷彦さんはチューナーの位置は最初ですよね。自分は最後なんですよね。

そうだね。

最初のほうが正確にチューニング出来るという意見もありますけど…

うん、僕はその意識。ピッチシフト系のエフェクターを使うこともあるし。

自分は最後に置くことでトラブル時のミュートにも使えるようにしてるんですよね。エフェクターの最後に置いておけば、ボード内の配線等をいじる時にチューナーをオンするだけでミュート出来ますから。アンプの電源落とさなくていいので楽なんですよね。

って言いますよねー。

で、最後にAMATERASの「Line Trans」をかましてます。これをかますだけで、ぐっとパワーが出るというか…質感が豊かになる印象ですね。

アマテラス!「古事記」だ!

まあ、ネーミングの由来はそうなんでしょうけど…

いーなー!僕も欲しい!スサノオとか!アマノウズメとか!タケミナカタとか!

傷彦さん、古典お好きですもんね…でも、これは、現場や他の機材との相性で外す時もありますね。その場の質感に合わない場合もあるので…一応どの現場にも持っていく機材ではあります。

なるほど?。天の岩戸にお隠れ、という訳だ。トビラの前で打ち上げ?どんちゃん騒ぎすると出てくるんだよね!?

(無視して)これくらいかなぁ。あ。パワーサプライにも触れておきましょうか。このボードではKIKUTANIの「KP-10」を使ってます。これは値段が手頃な割に出力数が多くて重宝してます。もうちょいコンパクトだといいけど…

最近のパワーサプライは大きさも出力数も色々あるもんね。

結構長くなりましたね…で、ここまで話しといてなんですけど(笑)「MAGICAL FORCE」と「ADVENT」と「OVERLORD BASS DRIVE」の位置は、今色々と組み替えたりしてます。エフェクター同士の相性もあるので色々な組み合わせを。なので、次のライブではまた違ったヤツが登場してる可能性も…ボードの方向性はこれで固まってはいますけどね。

日々研究だよね!

まあ、そうとも言います。

エフェクターボードってさ、箱庭的でもあるけれど、野球チームみたいだなとも思う。

どーゆーことですか?

レギュラーで使われるコたちと、ファーム(自宅)に置きっぱなしでくすぶってるコたちと。

なるほど…

あとはポッと出の新人が初登板で結果出してレギュラーになる、とかさ。

ありますね!

3年間ベンチウォーマーとかさ…。

ありますね…で、他の球団とトレードしたりとかね。それでトレード先で大活躍しちゃったり。

あるある(笑)手放すんじゃなかった!とね。同じメーカーの同じ機種を何回も買っちゃう、とかさ。

それは違うと思う…

しかもそれにしばらく気付かない、とかさ。

それも違うと思う…

でもさ、ひとりだけ突出した選手がいても駄目、ってのはチームスポーツに似てるよね。

お、うまく戻した!結構トータルバランスで変わってきますもんね。

野球にたとえたところで、もう一度歌おうか!

ダイヤモンドだねー?

うまいうまい(笑)

あとはエフェクターボード周りの工夫などあれば。

工夫…なんだろな?自分はステージ下手が定位置なので、シールドはボードの右側に逃がす、とかかな?写真見てもらえば分かるとは思いますが、右側から入って左側に抜けるんですけど、そのままアンプに向かうのではなく、一度右側に逃がしてからアンプに向かうようにしてます。

なるほど、ボードの向こう側、客席寄りを通っていくんだね。

こうすればシールド踏む可能性が減るんですよね。他のメンバーに踏まれる可能性もね(笑)

あるある(笑)。

後は…マスキングテープを常備して、ツマミの固定に使ってるくらいかなぁ。

大事だね。ライブのリハでツマミの設定を決めても、捌けたりしてるうちにツマミが動いてしまうこともあるからね。

これは、友人のベーシスト・ワサダくんのを真似したんですけど…マスキングテープだと手で簡単にカット出来るので張ったり剥がしたりが楽だし、べたついたりもしないのでいいですよ。今は色々な柄もありますしね。

うん!色々と参考にしてね!

次回はまた傷彦さんのボードいきましょう。

では僕のセカンドボード、というかザ・ショウワーズ用のボードを紹介しよう。まあ、とにかく今回何を一番言いたかったかというと、

上位互換の情報求む!

え?それ?自分のボードの紹介…

(無視して)そう、すべては?

愛ゆえに!


コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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傷彦 & ホーリー

一風変わったギター・ベース・エフェクターを愛する二人の現役バンドマンの対談形式でお送りしていきます。

傷彦(kizuhiko) 最後のグループサウンズ、ザ・キャプテンズのリーダー。
website www.thecaptains.jp
twitter https://twitter.com/captains_kizu

ホーリー(horry) ナショヲナル、らいむらいと、Sバのベーシスト。
website www.nacional.jp
twitter https://twitter.com/headless_bass

 
 
 
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