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「ジャパンファースト」の本当の意味

2025-12-20

テーマ:サウンドハウス創業者のコラム「Rickの本寝言」

Rickの本寝言 サウンドハウス創業者が本音をついつい寝言でつぶやく!

昨今の国政選挙の時から「ジャパンファースト」という言葉が頻繁に用いられるようになった。アメリカやヨーロッパにおいては既に自国民を第一とするという政策を掲げる政党が庶民の支持を得ている。それらの海外ニュースが日本でも知れ渡り、「ファースト」とは外人よりも国民を優先するという考えがわかりやすいこともあり、特に若い人々の心を掴み始めている。しかしその反面、「ファースト」という言葉が一人歩きしているようにも思える。懸念されるのは、諸外国の考え方や思想に振り回されて、本来の「ジャパンファースト」の意味が履き違えられてしまうことだ。

所詮、日本国は国民のためにあるのだから、日本人の権利や生活水準の向上を最優先に考えるのは当然のことであり、議論の余地はない。しかし、その延長線上にある大切な目的が見失われてはいないだろうか。日本人だけが良ければ、国民は幸せになるのだろうか。日本人が幸福な人生を送ることにより、日本国内に住む外国人もまたその恩恵を受け、大切されることが重要なのではないか。諸外国人が日本に来て、「良かった」、「日本に住めてありがたい」、と誰もが思えるようになることが、本当の意味でのジャパンファーストの目指すところではないのか。日本人の豊かさを分かち合うことが大事に思えてならない。

※イメージ図

日本の歴史を振り返ってみよう。戦前、国民は経済発展途上において大変貧しい生活を強いられていた。そして生活のため、戦前だけでも100万人以上の日本人が諸外国へと向かった。その行き先はハワイ、アメリカ、そして南米のブラジルやペルーなどが挙げられる。つまり、これまでとてつもなく多くの日本人が諸外国において、お世話になってきているのだ。中には苦難を強いられた人々もいたことに違いないが、多くの海外移住者は新天地にて一生懸命に働き、祝福され、世代を乗り越えて今日に至っている。そしてさまざまな恩恵を受けながら、現地で活躍してきた日本人も少なくない。

日本人は長年にわたり海外でもお世話になり、大変良くしてもらった歴史があるのだ。だからこそ、いつまでも移住先に居続けることができた。決してその事実を忘れてはいけない。よって、今日、日本で居住している外国人たちを、日本国民は温かい目で見守っていくべきではないだろうか。人生、何事もお互いさまなのである。そして自分がしてもらいたいことを、他人にすることにより、平和が訪れる。

確かに外国人を巡っては諸問題が山積している。昨今のオーバーツーリズムは円安が根源にあるため論外としても、観光客のマナー違反、不法就労、医療費の未払い、犯罪の関与などが指摘されている。しかし感情論が先行している感も否めず、実態をどれだけ正確に把握しているのか疑問が残るため、注意が必要だ。いずれにしても、2025年の6月時点では在留外国人の数はおよそ400万人に達し、10数年後には1000万人、つまり10人に1人は外国人という時代が目前に迫っている。日本人の人口が急減する最中、このトレンドを変えることはもはや不可能だ。そしてこれら在留外国人の多くが日本で働き、労働力人口が低下する日本社会で、日本経済を支えていく柱となっていくため、とても大事な存在となることに違いはない。

では、どうしたら外国人を大切にする社会を実現できるのだろうか?それが「ジャパンファースト」だ。日本人が豊かになり、心にゆとりが生まれ、そして周囲の人々に親切に対応できる境遇におかれるならば、外国人の面倒も見ることについてもいとわなくなってくるはずだ。自分自身が恵まれた環境になければ、どうやって他人をいたわることができるだろうか。つまり「ジャパンファースト」が大事なのだ。自分が外国に行った時、良くしてもらいたいと思うのと同様に、諸外国からのビジター、居住者によくして差し上げるのは、人間として当然のことであり、その思いを実現するエンジンが「ジャパンファースト」だ。

「ジャパンファースト」、大いに賛成である。日本人が心豊かになり、外国人の方々とともに優しい社会を築き上げていく。そして諸外国の人たちが、日本に住むことを良しとし、生活を楽しみ、そして日本を大好きになってくれれば本望である。日本が最高!と外国人も一緒になって思えるよう、日本を世界一優しい国のモデルケースとしたい。

Rick - 中島尚彦 -

1957年東京生まれ。10代で米国にテニス留学。南カリフォルニア大学、ウォートン・ビジネススクールを経て、フラー神学大学院卒。GIT(Guitar Institute of Technology)第2期生のギタリスト。80年代にキリスト教会の牧師を務め、音楽ミニストリーに従事しながら、アメリカで不動産会社を起業。1989年、早稲田でライブハウス「ペトラクラブ」をオープン。1993年千葉県成田市でサウンドハウスを創業。2001年、月刊地域新聞日本シティージャーナルを発刊。主幹ライターして「日本とユダヤのハーモニー」の連載をスタートし、2010年よりwww.historyjp.com を通じて新しい切り口から古代史の流れをわかりやすく解説。2023年、一般財団法人サウンドハウスこどものみらい財団を創設し、こどもたちの支援にも従事。趣味はアイスホッケー、ピアノ演奏、トレイルラン、登山など。四国八十八ヶ所遍路を22日で巡る。グループ企業の経営指導に携わるかたわら、古代史の研究に取り組み、日本のルーツ解明と精神的復興をライフワークとする。

 
 
 
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