バスドラムビーター叩き比べ第3回 - LUDWIG/L-1286、TAMA/BSQ10S、PEARL/B300W

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2018-02-24

今回はスタンダードなフェルトビーターから、見た目だけでも個性が溢れ出ているスポンジビーターまで、よりどりみどりの3モデルです。（★による評価は担当者の独断と偏見で行いました。ご了承ください。）

■LUDWIG/L-1286

アタックが強い、音量が大きいなど、特別ズバ抜けて“コレだ”という特徴がないだけに、もしかすると使う人によってその印象は大きく異なるかもしれません。
私は普段軽めのビーターを使っているためか、若干重みがあってパワーが出せる、それでいて特別コントロールのしづらさもない印象です。
普段からウッドビーターや重めのビーターを使う人にとっては、少し軽めで音は丸め、音量は申し分なく、少しコントロールしやすいという印象かもしれません。
音量によって様々な表情を見せてくれる点は、このビーターならではかと思います。私の経験では、バスドラムはどうしても大きい音で叩かないと良い音にならず、ずっと苦労してきました。小さい音で叩くと低音が出ず、芯のない音になってしまうため、全力で踏み続けるしかありませんでした。L-1286の場合、音量を小さくした時にも、小さいなりにちゃんと使えるいい音が鳴ってくれます。もちろんヘッドとシェルとの相性による部分もあるものの、脚のコントロール次第でどんな曲にも対応できるオールマイティなビーターだと思います。何を隠そう、私の今後のメインビーター候補の一つです。

音量: ★★★☆☆
アタック: ★★★☆☆
コントロール: ★★★★☆
重量: 約83.2g

■TAMA/BSQ10S

ビーターヘッドにスポンジを採用した一風変わったビーターです。スポンジで本当にちゃんと音が出るのか？と思った方、ご安心を。しっかりとまとまりのある音になります。スポンジ部分は実に柔らかく、通常のビーターと比較すると音量をぐっと落とすことができます。アタックは弱め、音量こそ小さいものの、低音は意外と出ます。ドラムセットで使用するのであれば、スティックで叩くとバスドラムだけ音量負けしてしまうので、ロッズかブラシ、または手で叩くのがちょうどいいという印象です。また、消音目的という点では、練習用としてもおすすめできます。
叩き心地に関しても、予想以上にコントロールが効きます。少し重めのビーターを叩いているような感覚で、リバウンドもしっかりあります。フィーリングも普通のビーターと大きく変わらず、曲ごとにビーターを変えるような場面があっても同じ感覚でプレイできると思います。実際に使用して初めて気付きましたが、連打していると団扇のように風が起こり、すねが涼みます。

音量: ★☆☆☆☆
アタック: ★☆☆☆☆
コントロール: ★★★☆☆
重量: 約82.7g

■PEARL/B300W

とてつもないアタック音が特徴です。ビーターの重さが十分にあるので、足の重みを利用して踏むと、まるで大砲のような破壊力です。重いビーターの宿命ですが、思い通りにコントロールするにはそれなりの鍛錬と慣れが必要でしょう。ただし、重さをうまく利用できれば、たとえ脚の力に自信が無い方でも、安定して大音量が出せると思います。本当に脚を落とすだけでびっくりするほど音量が出ます。
また、私のように軽めのビーターに慣れている人でも、シャフトを短めにセットすれば、かなりコントロールしやすくなります。
また、ドラムヘッドの材質による音色の違いが顕著にあらわれる印象です。クリアヘッドの場合、明るくバチバチといったウッドビーターならではのアタック音が目立つものの、ビーターの当たる部分にパッチやガムテープを貼ると、瞬く間にアタックが丸くなり豊かな低音が前に出てくるようになりました。コーテッドヘッドを使用した場合も同じような印象を受けます。

音量: ★★★★★
アタック: ★★★★★
コントロール: ★★☆☆☆
重量: 約103.9g