ギタリスト/ベーシストなら誰しも一度は見たことがあるマルチエフェクターの定番ブランドZOOMから、ポケットサイズのオーディオインターフェイスGCE-3が登場しました。
ZOOM (ズーム) / GCE-3
GCE-3最大の特徴はなんといってもPC/Mac用アプリGuitar Labを使用することで、ZOOM製のGuitar Lab対応モデルをエミュレートし、そのエフェクトやパッチを使用できる点にあります! 対応モデルは最新機種G1 FOUR / B1 FOURから定番機種G3n / B3n、そして最上位機種G5nまで多岐に渡ります!
DTMer 舘野の感想
宅録で「歌ってみた」のオケ作りをするかたわら、自作曲の制作もしています。
宅録の際、いきなり音を作り込んで録音をする人もいると思いますが、僕のようにとりあえず仮で作って録音をするという方も多いのではないでしょうか。
そんなときに便利だと思ったパッチを紹介します。
・Btir Grit

しっかりと厚みのあるクランチサウンドは基準のサウンドとしてバッチリです。
コード感も潰れることなく、パワーコードで弾いたときのドライブ感もちょうど良いです。これは重宝します(笑)。
・AMPG set

ベースといえば!のサウンドでした。まさに王道ですね。
普段からベース録音の際はAMPEGを多用するので、GCE-3で録音するなら真っ先にこのパッチを選びます。
ギタリスト 宮﨑の感想
ヘヴィメタルを好んで演奏するので、速いパッセージを弾いた際のレイテンシーが心配でしたが、弾きにくさは全く感じませんでした。なんでもGCE-3は内蔵DSPでエフェクト処理しているので、PC側にほとんど負荷がかからないとのこと。すごい。
MarshallやMESA/BOOGIEなどの定番だけでなく、Diezelのようなちょっとマニアックなアンプモデルを搭載しているのもメタラー的には嬉しいポイント。
さて、そんなメタラーが特に気に入ったエフェクトモデルは下記の2つです。
・DZ DRV

メタリカの使用で一躍モダンアンプの代表格になったDiezelのエミュレート。レンジが広くタイトなハイゲインサウンドは、メタルのバッキングにぴったりです。
効きの良いノイズゲート(ZNR)もタイトなバッキングに相性抜群。
・XtasyBlue

Bognerをエミュレートした改造マーシャル系のドライブサウンド。艶があり滑らかなサウンドはリードプレイに最適です。
アンプの前段にTS Driveを置いて中域をブーストし、コンプ感を得られるようにして使うとさらに気持ちいいサウンドになります。
ベーシスト 井口の感想
ベース用マルチのB3n、B1 Fourを所有しています。ZOOMのマルチエフェクターはクオリティや音の再現性が本当に素晴らしいです。何より使い方が簡単。マニュアルを見なくても直感的に操作できるところが最大の魅力ですね。そんな素晴らしいエフェクターが詰まった超コンパクトオーディオインターフェイスなんて、チェックしてみないわけにはいきません!
というわけで、個人的に好きなエフェクトモデルをご紹介します。
・Bass Pre

シンプルな3バンドEQを搭載したプリアンプです。どちらかというとモダンなサウンドという印象。音の輪郭がはっきりとするので、ジャズベースやアクティブベースとの相性が良いですね。マルチでも好んで使うエフェクトですが、GCE-3で使ってもサウンドや使い勝手の良さはまったく同等に感じます。
・Ba Octave

最近流行りつつあるベースエフェクトといえばオクターバー!Ba Octaveは原音に対して1オクターブ下の音を重ねて出力します。原音とオクターブ音のミックスはもちろん、低域と高域どちらの音量も個別に調整できるため、使い勝手が良いです。歪みやワウと組み合わせることで、ガラッと印象が変わります。
三者三様な面子でのレビューになりましたが、全員がそれぞれに好みのエフェクトがありました!ZOOMエフェクターの高いクオリティと、Guitar Labの膨大なエフェクト数だからこそ為せる業という感じがしますね。
GCE-3本体のスイッチやツマミはすべてダミーでパラメーターの調整はPCの画面上で行う必要があります。マスターボリュームしかマウスホイールに反応しないので、ほかのパラメーターでも使えるようになるとより使いやすくなりそうですね。
とはいえアプリの更新で改善される可能性は十分にありますし、エフェクトの接続順をドラッグで簡単に変更できるなどPCだからこそ操作性が高まっている点も見受けられます。
エフェクトの数とクオリティを考えると補って余りあるといったところではないでしょうか。
■総評
これから宅録を始めたいと考えている方や、既に宅録をしていてクオリティの高いエフェクトが欲しいと思っている方には絶対的におすすめできます!また、Guitar Labで作ったユーザーパッチはZOOMのマルチエフェクターと同期できるので、まったく同じサウンドをスタジオやライブで使用可能。
ZOOMの製品を持っている人にもおすすめです。