まず、パワーアンプとは!!
「パワーアンプとは、プリアンプやミキサーからの信号を増幅・出力してスピーカーを駆動する機器」 のことです。
ホームオーディオ、カーオーディオ用など、いろいろなところでパワーアンプは活躍しているわけですが、今回はサウンドハウスで取り扱いをしているライブやイベントなどに使用するPAシステム用パワーアンプについてご紹介します。
アナログミキサーに接続したマイクやギター、キーボード、音源などをイコライザーで補正し、最適な音量バランスにミックスした音声信号をパッシブスピーカーで鳴らせるレベルまで増幅するパワーアンプは「サウンドの心臓部」とも言える重要な部分です。
そしてパワーアンプといっても色々なタイプがあります。
2チャンネル仕様でコントロールは前面パネルに電源スイッチと各チャンネルのボリュームつまみのみというシンプルを極めた王道タイプ。
1台に4チャンネル分(またはそれ以上)のパワーアンプを搭載した多チャンネルタイプ。
さらに最近のトレンドとして、単に「増幅」するだけではなく、イコライザーやクロスオーバーなどDSPを内蔵した多機能タイプもあります。
よく「おすすめモデルを教えて」と問い合わせを受けることがありますが、ズバリその答えは
「何を重要視したいか?」
ということです。
今回は「コストパフォーマンス」、「軽さ」、「音質」、「機能」で選ぶおすすめパワーアンプを紹介したいと思います。
コストパフォーマンス重視
限られた予算の中で良いパワーアンプが欲しいというニーズはやはり多いです。
そんな方にはCLASSIC PRO CPXシリーズをオススメしています。
まずは衝撃的な価格に驚いてください。ただ、CLASSIC PROは他の追随を許さないコストパフォーマンスだけが売りではありません。音質にも自信があります!!以前、目隠しテストで倍以上する価格のパワーアンプとAB比較した時、多くのスタッフはほとんど変わらないサウンドに驚いていました。かくいう私もその一人です。低域から高域までのバランスの良さ、低域の締まり具合、音量を上げていった時の押し出し感ともに「お値段以上」と言って良いと思います。出力W数別に用意した豊富なラインナップに4チャンネルモデルも加わり、全8モデルから選ぶことができます。
軽さ重視
そうなんです。昔ながらのアナログパワーアンプは大出力になればなるほど、巨大なトランスを搭載していて20~30kgなんてのも当たり前、さらに木製のラックケースに入れたりしたらもう。。。動かすだけで腰が悲鳴を上げます。しかし、ご安心ください。現代では大型トランスを使用せず、小型軽量、高効率なスイッチング回路を増幅に使用することで超軽量化を実現したデジタルパワーアンプと呼ばれるパワーアンプが存在します。とにかく軽いパワーアンプをお探しの方にはCROWN XLS DriveCore2シリーズをオススメします。
なんと全モデル5kg以下!!片手で持ち運べるレベルの衝撃的な軽さです。
このシリーズのお薦めポイントは、
■ 入力端子が3種類
XLR、フォン、RCAがあるのでほぼほぼ対応できます。
■ 出力端子は2種類
ロックできるスピコン以外に、バインディングポストもあるのでバナナプラグやバラ線を直接締め付けて結線することもできます。コネクターが無くても大丈夫!!
■ 3種類のフィルターを用意
周波数可変式のローパス、ハイパス、バンドパスがあるので、例えば高域と低域に振り分けて2台のスピーカーを鳴らす2ウェイシステムを作る際に、別途外付けのチャンネルディバイダーを用意する必要がありません。
音質重視
これもよく聞かれる質問で「パワーアンプで音は変わりますか?」という件について、私がいつも答える内容は「正直、良いパワーアンプは良い音がします」です。いつも聞いているパワーアンプの音に不満を持っていなかったとしても、グレードの高いパワーアンプの音を聞けばイッパツで気づくくらいの違いがあります。私の感覚で言うと、高域はよりクリアで、大きいのにそれでいて耳に痛くない自然な音になり、低域はタイトさと厚みを兼ね備えた迫力のある音になるというイメージです。音の情報量が増え、細かい表現部分も再現されることによって、全体の音がより生々しくライブ感が増します。とにかく音質をこだわりたい方にはQSC GXDシリーズをオススメします。
GXDシリーズは、パワーアンプのパイオニアQSCが長年積み重ねてきたアンプ設計のノウハウと最新技術を結集して作られたPLDシリーズの最新DSPとサウンドを継承したモデルです。 おすすめポイントはこちらです!!
■ 軽量、省電力
高効率クラスDアンプとユニバーサルパワーサプライを採用。800Wx2出力のGXD8はわずか6kg!!(400Wx2のGXD4は5.1㎏)
■ 直感的な操作が可能
ステータスを表示する大型液晶ディスプレイとロータリーエンコーダーにより、セットアップも簡単にできます!
■ PLDシリーズと同等のDSP
ハイパス/ローパスフィルター、4バンドPEQ、ディレイ、リミッターを搭載。外部プロセッサーが無くても十分な機能を備えています!
■ マルチ・ルーティング対応
20種類のプリセットを内蔵、ステレオ、モニター、サブウーハー、バイアンプ、モノと状況に合わせたシステム構築が可能です!
機能重視
やはり一台のパワーアンプで幅広いイベントをこなしたいなら、様々な音声処理ができるDSPを搭載したモデルを選ぶことをおすすめします。イベントの種類(プレゼンなのかライブなのか)、会場の広さ(広いのか狭いのか)、人数感(観客が多い少ない)など様々な要因で適切な音響機材は変わってきますが、規模感に合ったものを選んだうえで、更に一段階「いい音」に近づけてくれる、そんな機能がDSP(Digital Signal Processor)です。
DSP内蔵のパワーアンプだとどんなことができるのかについては下記の過去ブログで解説していますので、併せてご一読いただければと思います。
⇒ 【いまさら聞けない!】DSP(Digital Signal Processor)っていったい何!? ~パワーアンプ編~
CROWN/XTiシリーズは、高性能なDSPを搭載し、高い出力性能で大型スピーカーも余裕を持ってドライブできるパワーアンプです。液晶ディスプレイ上でクロスオーバー、イコライザー、ディレイ、リミッターなど様々な設定をすることができます。専用ソフトウェアBand Manager 2を使用すれば、PC上でより高度な設定も可能です。昔はAMCRONというブランド名だったので、そちらの方がなじみ深い方もいるかもしれません。
■ Crown | XTi 2 DSP Options
■ タイムアライメント(ディレイ)
スピーカーの音の到達時間を調整するための機能です。この機能により、異なるスピーカー間の音の遅延を補正し、音場の一体感を向上させることができます。

■ クロスオーバー
各チャンネルごとにフィルターを設定することができ、2ウェイシステムのフルレンジスピーカーとサブウーファースピーカーなと、スピーカーの特性に応じた最適なセッティングが可能です。

■ リミッター
XTiシリーズは、PeakX Plus™リミッターを搭載しており、スレッショルド、アタック、リリースの設定を細かく調整できます。これにより、信号レベルを最大化しつつ、歪みやクリッピングを防ぎます。

■ 出力EQ
各チャンネルに8つのパラメトリックフィルターを備えており、ゲインのブーストやカット、中心周波数やQ値など音質調整を細かく行うことができます。

■ プリセットの保存
使用するスピーカー、現場に合わせて調整した内容を保存、呼出することができます。

BEHRINGER/NXシリーズのDSP搭載モデルは、ローカット、ハイカット、フルレンジモードのステレオクロスオーバーを搭載。自照式ゲインスイッチと4セグメントLEDメーターにより、正確なレベル設定とモニタリングが可能なステレオ・パワーアンプです。
■ Configuration
出力モードの切り替えやタイムアライメント用ディレイ、リミッター、位相の設定が可能です。

■ Filter/Crossover
パワーアンプ本体のつまみの上げ下げでは、入力信号のレベル=出力信号のレベルですが、この画面内のGAINを調整することで、出力レベルを個別に調整することが可能です。ハイパスフィルター/ローパスフィルターの調整は、もちろん本体の液晶パネルとノブでも調整可能ですが、PCの大きな画面で、よりスマートに調整できますね。

■ Parametric EQ
タイプ(PEQ、ローシェルフ、ハイシェルフ)、ブースト/カット、中心周波数、バンド幅を個別調整可能な8バンドのパラメトリックEQを使用した音質補正が可能です。ピンポイントで気になるところだけを調整したり、バンド幅を広げて大胆な音作りにも対応します。

■ Dynamic EQ
入力信号のレベルに応じて特定の周波数を動的に変化させます。例えば、スピーカーの許容入力を超えそうな特定の帯域(例:過度な重低音)だけを、大音量時のみ自動で抑え込んだりすることができます。

~番外編~ 静音重視
これまでご紹介してきた「ライブなど大音量で使用」することを前提とした出力の大きなパワーアンプは、アンプ保護のため、冷却ファンが搭載されています。このファンの音量は、デスクトップタイプのPCくらいとよく例えてご案内することがありますが、ある程度の大きな音量で使用する分には気にならない程度のものとなります。
しかし、「静かな場所で使用する」という用途も、もちろんあります。例えば、朗読、病院の待合室、ホームオーディオ、レコーディングスタジオなどが挙げられます。シーンとした中で、声や音楽などを流す場合には、このファンの音が気になるという場合もあるかと思います。
そのような場合は、「ファンが無い」パワーアンプを選びましょう。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CPL150
■ ステレオ出力(4ohms):75Wx2
■ ステレオ出力(8ohms):45Wx2
■ ブリッジ出力(8ohms):150Wx1
省スペースに設置可能な1Uサイズの筐体に、ステレオ出力45Wx2(8Ω)のクリアなサウンドを出力するクラスABアンプを搭載。店舗や飲食店、演劇、舞台など静音性が求められる空間でのBGM、音出しに最適です。フロントパネルには、アンプの出力レベルを確認できる6セグメントのLEDメーター、リアパネルには様々な機器との接続を可能にする入出力端子を用意。動作モードは、ステレオ/パラレル/ブリッジの切り替えに対応し、現場で求められるニーズに柔軟に対応できます。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CP500X
■ステレオ出力(4ohms):250Wx2
■ステレオ出力(8ohms):150Wx2
■ブリッジ出力(8ohms):500Wx1
スイッチング電源、クラスD回路を採用し、軽量、省電力を実現した最新鋭のパワーアンプ。重量4.6kg、1Uサイズの可搬性に優れたコンパクトボディに150W x 2の出力を備え、移動の多いPAシステムに最適。タイトな低域から、切れのある高域まで、バランスの良いサウンドが特徴です。冷却効率の高い大型ヒートシンクを採用したファンレス仕様により、店舗や施設など静かな場所での使用にもおすすめです。
■ステレオ出力(4ohms):60Wx2
■ステレオ出力(8ohms):50Wx2
■ブリッジ出力(8ohms):120Wx1
近距離のモニターや固定設備に最適で、「リファレンスクラス」のオーディオ性能と信頼性を提供します。ステレオモードで1チャンネルあたり60W(4Ω)、またブリッジモードでは120W(8Ω)を供給します。直感的なフロントパネルにはモニタリングに便利なヘッドフォンジャックとスピーカーオン/オフスイッチを搭載。スタジオ、PA、ステージモニター、ホームシアターなどに最適です。
■ステレオ出力(4ohms):400Wx2(PEAK)
■ステレオ出力(8ohms):220Wx2(PEAK)
■ブリッジ出力(8ohms):800Wx1(PEAK)
レコーディングスタジオ、プリプロスタジオ、ポストプロダクションスタジオ向けのリニアな周波数特性を誇るリファレンスパワーアンプです。正確なモニタリングを可能にするレベルメーターとクリップインジケーターを搭載。インプットにXLR、TRSフォン、RCA端子を、スピーカー出力にスピコンタイプとバインディングポストを採用し、さまざまな機器との接続に対応することができます。
いかがでしたでしょうか。
パワーアンプと一口に言っても、いろいろなタイプがあり、それぞれにメリットがあります。どの部分を重要視することが目的に合っているかという観点で選んでみると、希望するモデルに早くたどり着けると思います。サウンドハウスでは、比較音源も用意していますのでこちらもぜひヘッドホンでじっくり聴いて好みのパワーアンプを選んでいただければと思います。
パワーアンプ比較音源





















